こんにちは、区長です
平成22年 新年仕事始め式 年頭のあいさつ
公開日:平成22年3月3日
最終更新日:平成22年3月3日
板橋区長 坂本 健
No.1プラン締めくくりの年を迎えて
限られた財源で最大限の努力を職員のみなさん、新年明けましておめでとうございます。
みなさんには、ご家族おそろいで、輝かしい新年をお迎えのこととお慶びを申し上げます。
また、昨年も、職員のみなさんのおかげをもちまして、区政は着実な成果をあげることができたことに、心より感謝を申し上げます。
昨年を振り返って
新年にふさわしく昨年の明るい話題から振り返ります。
地域ふれあいステーション「コン太村」が板橋イナリ通り商店街の空き店舗を利用してオープンしました。
「コン太村」は、昭和レトロゲーム博物館などの施設自体もさることながら、地元商店街のほか、町会、大学、区内企業などが連携して成し遂げたという、言わば自治力・地域力が具体化した成果であるところに大きな意義があると思います。
このほか、第2回全国緑のカーテンフォーラムの開催や、バーリントン市との姉妹都市提携20周年記念事業などの大きな話題もありました。
一方では、厳しい現実にも目を向けなければなりません。
特別区交付金を中心とする歳入減が明らかとなった昨年11月に、庁内に緊急財政対策会議を設置し、財源の確保策と事業見直しを行ってきました。
平成21年度については辛うじて財源確保の見通しが立ったところでありますが、22年度予算については、財政調整基金128億円の半分以上を投入しなければ、予算が編成できないという苦境に立たされています。
事業の見直しにより、先送りや縮小した事業数が相当数にのぼり、今後、区民のみなさまや議会などへの対応が大変難しくなることが予想されます。
私も、区長として先頭に立って説明を尽くさせていただきますが、各所管部局においても誠意をもって説明責任を果たすようにお願いします。
新年を迎えて
このような厳しい財政状況ではありますが、平成22年度は「いたばしNo.1実現プラン」の3か年計画の締めくくりの年に当たります。
私は区長に就任した平成19年度に、「3つのナンバーワン」という高みをめざして、「10のいたばし力UP」という政策の苗木を植えました。
それ以来、特別区交付金の堅調な伸びという、まさに好天にも恵まれ、苗木から樹木へと着実に生長してきたわけでありますが、ここに至って、財源の激減という大旱魃(だいかんばつ)に見舞われています。
こうした厳しい環境のもとでは、他よりもひ弱な樹木に対しては手厚くケアしてやらないと、枯れてしまうのではないかということが懸念されることでもあります。
緊急財政対策実施方針に示したように、平成22年度は、学校の耐震化などの「安心・安全対策」、「待機児対策を中心とする子育て支援策」、「教育対策のうち緊急を要する事業」を重点的に取り組んでいくことにいたしました。
このように財政状況が厳しい時は、緊急度・重要度に応じて事業を選択し、限られた財源を集中的に投下することが重要であり、可能な限り大きな成果をもってNo.1プランの最終年度を締めくくることができるよう、最大限の努力を尽くしてまいりますので、職員のみなさんにもぜひ、理解と協力をお願いします。
No.1プランは平成22年度をもって終了することになるため、22年度中には改めて23年度以降の次期実施計画を策定しなければなりません。
「計画編」では、23年度からの3か年の達成目標を明確に示しながら、「3つのナンバーワン」達成に向けた工程表を明らかにしていきたいと考えています。また、「改革編」は、職員・職場の意識改革など区役所の組織風土改革を基本的視点として、新たな改革の道のりを示すものにしたいと考えています。
併せて、第二次経営刷新計画についても、No.1プランと同様、平成22年度をもって計画期間が終了します。
東京都の情報開示が遅く、緊急財政対策の開始が11月からとなったため、行財政の抜本的な見直しを行う暇(いとま)が十分ではありませんでしたが、区財政の再建に向けては、新たな行財政改革計画の策定が欠かせないものと考えています。
私の区政経営のモットーは、計画を作り、ただそれを実行するだけでなく、その成果を評価し、次の計画に向けて絶えず見直していくという、PDCAサイクルを確立することにあります。
No.1プランについては、実績と成果を踏まえて検証・評価し、改善すべき点は謙虚に改善しながら、新たな目標を設定していきたいと考えていますので、みなさんからも提案や意見があったら遠慮なく申し出ていただきたいと思います。
区政を取り巻く状況を見ると、国は先月25日に新年度予算案を閣議決定しましたが、子ども手当への地方負担の導入をはじめ区財政への影響は必至であり、さらなる新たな財政負担が生じることも覚悟しておく必要があります。
このような中で、財政基盤の弱い板橋区において、大きな財源を必要とする華々しい政策を選択することは難しいと思いますが、職員の発想から生まれた「赤ちゃんの駅」などのように、大きな財政負担を伴わなくても全国から賞賛される優れた事業が生まれた実例もあります。
職員のみなさんには、問題意識をもって日々の業務に精進され、「板橋らしさ」に溢れる新たな取り組みに果敢に挑戦するとともに、高い規律とコンプライアンス意識はもとより、「もてなしの心」を十分発揮し、丁寧に説明責任を果たしながら、新しい発想で職務に取り組んでいただきたいと思います。
終わりに
昨年暮れに、司馬遼太郎原作のドラマ「坂の上の雲」が放送されていました。
「のぼってゆく坂の上の青い天に、もし、一朶(いちだ)の白い雲が輝いているとすれば、ただそれのみを見つめてのぼってゆくであろう」という言葉がナレーションに引用されていましたが、これは明治の日本が近代国家となり西洋列強に伍(ご)することを夢見て歩んできた様を象徴した言葉であります。
「3つのナンバーワン」への道のりも、この坂の上の白い雲と同じであり、その高みを常に仰ぎ見ながら、凛(りん)とした気持ちを失わず、みなが一丸となって、一歩一歩踏みしめながら、登り続けていくものではないかと思います。
坂の途中で立ち止まってじっくりと考えることができる今を、むしろ逆に好機と捉えるぐらいの気概を持ち、今年一年、みなさんが健康で活躍されることを心からお祈り申し上げ、新年のあいさつといたします。みなさん、力を合わせて頑張りましょう。
平成22年1月
板橋区長 坂本 健 (さかもと たけし)
(平成22年1月4日 あいさつ要旨)
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