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平成22年第1回定例会で可決された意見書(1)

公開日:平成22年3月5日
最終更新日:平成22年3月5日

 UR賃貸住宅(旧公団住宅)居住者の居住の安定に関する意見書


 UR賃貸住宅は、礼金・手数料・更新料・保証人の必要がないなど、公的賃貸住宅として、住宅セーフティネットの役割を果たしており、全国約77万戸と、多くの国民の居住の安定に寄与しているところである。板橋区においても、8,287戸をかかえる高島平団地を始めとして、新蓮根、光が丘パークタウンゆりの木通り北など、現在では21団地、合計1万1,000戸を越えている。

 このUR賃貸住宅をめぐっては、内閣府に設置された規制改革会議の答申を受け、平成21年3月31日に「都市再生機構における定期借家契約の幅広い導入」が閣議決定された。当初、同年5月から、全国32の団地で試行実施する予定であったが、各団地からの反対の声を受け、現在まで実施できないでいる。定期借家制度は元来、民間借家の流動化、借家市場の育成をその目的に創設されたものであり、公的賃貸住宅が、法的に住宅セーフティネットとして位置づけられていることからすれば、本制度の導入はなじむものではない。

 また、平成21年11月、行政刷新会議は、「独立行政法人の抜本的見直しについて」、「政府関連公益法人の抜本的見直しについて」を相次いで決定し、総理は、事業仕分けの第2弾を行うことを明言している。UR賃貸住宅を管理する都市再生機構も、事業や規模から、その見直しの範囲に入ることは必至である。

 高島平団地を始め、UR賃貸住宅の団地では、高齢化が進んでおり、居住者は収入の面でも継続的に住み続けることを望んでいる。また、長年にわたる居住者の自治会活動などから、地域コミュニティが成熟しており、こうした実情を考慮しない「事業仕分け」が行われるのなら、居住者の住まいの安定を損ない、築き上げてきたコミュニティを破壊する恐れがある。

 よって、板橋区議会は、国会及び政府に対し、UR賃貸住宅居住者の居住の安定を図るため、以下の事項について強く要望する。



1 国における都市再生機構の事業の見直しにあたっては、UR賃貸住宅の存在と役割の重要性を明確にし、居住者の居住の安定策を推進すること。

2 UR賃貸住宅が「住宅セーフティネット」として位置づけられていること、また公営住宅入居対象となる住民が大半を占めている実態を踏まえ、公営住宅に準じた家賃制度の導入をはじめ、高齢者や子育て世帯等が安心して住み続けられる制度に改めるための検討を行うこと。

3 UR賃貸住宅の再編(売却・削減、民営化等)の方針を見直して、公共住宅を守る見地からの政策を推進すること。

4 UR賃貸住宅への定期借家契約導入は、公的住宅としての役割にそぐわず、コミュニティ破壊などにつながる反面、積極的意義がないので取り止めること。


 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。


平成22年3月4日

       

東京都板橋区議会議長       


衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

国土交通大臣 あて

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