2024年9月14日 シュルレアリスムとアブストラクト・アート スライドトーク

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ページ番号4001913  更新日 2024年9月14日

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本日は「シュルレアリスムとアブストラクト・アート」展、2回目のトークです。

前回は展示室でお話いたしましたが、お客様と作品の安全のために講義室でスライドトークの形式で行いました。

今回は展示の後半部分、戦後の作品についてお話ししました。

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中央の展示室では小牧源太郎、早瀬龍江、井上照子、末松正樹の4人の画家の戦前・戦中そして戦後の作品を紹介しています。

彼らはそれぞれにシュルレアリスムやアブストラクト・アートと出会い、解釈を加え、作品に仕上げていきました。

 

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早瀬龍江は戦前より、シュルレアリスムの影響を受けた作品を発表してきた画家です。
福沢一郎のもとで学んだ彼女は、ボッシュやダリなどの作品を画集などで見て学び、自由に描きました。
ご紹介している《作品B》の中央に描かれた赤いポーチからは魚が飛び出しています。
手前には早瀬自身の姿を模った胸像が地平線の先を見つめています。
ダブルイメージの手法で描かれた岩など、戦前のシュルレアリスムの最盛期を象徴する1点です。

 


 

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最後の展示室では、女性画家の作品を数多く紹介しています。
戦後、女性たちが美術を学ぶ場所が増え、作品も紹介されるようになりました。

芥川(間所)沙織の《女3》は、ろうけつ染めによる作品です。
単純化された色、線で表現された女性は怒りをあらわにしているように見えます。

隣に展示されている同時代に活躍した画家、漆原英子の作品とあわせてみていくと、その時代を生きた女性たちの心の叫びのようなものが聞こえてくるようです。

本展のギャラリートークはこれで終了いたしました。ご参加ありがとうございました。

(参加者21名)