広報いたばしテキスト版(令和3年1月1日号)2面・3面

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ページ番号1029281  更新日 2021年1月1日

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コロナ禍で生まれた変化 新たなつながりと前進

 新型コロナウイルス感染症により、社会・経済などの様々な面で大きな影響を受け、人々の生活・価値観が一変しています。感染防止のために人と距離を取ることが重視され、直接、接することが難しいなか、様々な「つながり」を大切に、ピンチをチャンスに変えて活躍する方々を紹介します。

区内在住・高校1年生 山口夏凜さん

人の役に立ちたい 夢に向かって今できること
 高校が新型コロナウイルス感染症で休校中に、子どもたちを少しでも守りたいという思いから、区内保育園の園児あてに手作りマスク25枚を寄贈。学校が再開した現在は、将来の夢に向かって、勉強・部活に励んでいる。

マスクを寄贈したことで、山口さん自身の心境に変化はありましたか。

 実は、ボランティアにはあまり興味がなかったのですが、人の役に立つことがとても幸せな気持ちになることを知りました。家族や周りの人に喜んでもらえたことが、何よりも嬉しいことでした。

学校生活で困ったことはありましたか。

 入学してから一度も登校することなく休校になってしまったので、学校の友人とSNSを通じてしかコミュニケーションを取ることができませんでした。学校に行けない間、オンラインで先生やほかの生徒の顔を見て話す機会があると良かったです。

2021年は板橋区でどのような活躍をしてみたいですか。

 中学生のときに通っていた板橋フレンドセンターで、ボランティア活動をしてみたいです。私が不登校だった頃の経験談を子どもたちやそのご両親に伝えることで、みなさんを応援したいです。将来は、板橋区で小学校の先生になることが夢です。

株式会社ファームロイド代表取締役 飯村一樹さん

ロボット開発でみんなの未来に貢献したい
 紫外線による植物の病害虫駆除技術を転用し、紫外線照射ロボットを開発。昨年5月に株式会社ファームロイド・日本大学医学部・板橋区での産学官連携による実証実験で、新型コロナウイルスの除去を確認。より高度な殺菌能力を持ったロボットの開発をめざしている。
※産学官連携…民間企業、大学・研究機関、行政が新技術の研究開発・新事業の創出を図ることなどを目的に連携すること

産学官連携はどのようなメリットがありましたか。

 当社のようなベンチャー企業だけでは、今回のようなウイルス除去に対する効果実証は信頼性に欠けることがあります。区に連携する機会をマッチングしてもらい、協力して実証実験ができたことは、大きな意味がありました。

ビジネスや働き方に変化はありましたか。

 オンライン会議の導入があります。移動などの調整がいらず、全国どこでも同時にコミュニケーションが取れ、時間を有効活用できます。また、遠方の企業などとも共同事業化に向けてすぐに連携できるのは、デジタル化の進展が大きいです。

板橋区で今後どのような活躍をしていきたいですか。

 ロボットには、センサーなどの様々なパーツが必要であり、今後は医療機関や健康産業向けのロボット開発も検討しています。板橋区には、光学系企業や医療機関が多いことが魅力であり、連携も期待されます。高齢者が安心して生活するためのロボットの開発・仕組みづくりに取り組んでいきたいです。

プロサッカークラブ東京ヴェルディ 小池純輝選手

ホームタウンへ恩返し 声援をこれからの力に
 東京ヴェルディは、昨年5月に、感染予防の一環としてチャリティTシャツを販売。ホームタウンとして連携協定を締結している5自治体に対し、その収益金を寄付。板橋区には、550本の消毒液(約71万円分)を寄贈。区立保育園・幼稚園、小・中学校で予防対策に使用されている。

チャリティTシャツの販売による消毒液の寄贈を行った経緯を教えてください。

 日頃から区民のみなさんの温かい支援・声援に支えられ、活動することができています。コロナ禍の苦しい状況の中、温かいサポートをしていただいているホームタウンの方々に少しでも役立ててもらうために、この企画がスタートしたと聞いています。

選手活動はどのように変化しましたか。

 試合ができない期間は、トレーニングやオンラインでミーティングを頻繁に行い、サッカーに対して深く考える時間を多くとることができました。SNSでファンとの交流も積極的に行い、つながりを感じることが多かったです。活動が再開された今、コロナ禍で培ったものが価値あるものになっていると感じています。

区民のみなさんへのメッセージをお願いします。

 今年は、オリンピック・パラリンピックが東京で開催され、スポーツをきっかけに様々なつながりが生まれるはずです。スポーツを通して、みなさんに元気・感動を与えられれば嬉しいです。板橋区そして日本を一緒に盛り上げていけたらいいなと思っているので、ぜひスタジアムに来ていただいて、勝利を分かち合いたいです。

公益社団法人板橋区医師会会長 齋藤英治さん

地域医療の連携で新型コロナに立ち向かう
 地域医療の要として区民の健康を守るために、日々、医療活動に取り組む。新型コロナウイルス感染症への対応では、区・区内医療機関と連携を取り、板橋区PCRセンターの運営などに迅速に対応、安定的な医療体制の構築に寄与している。

医療体制を整えるなかで感じたつながりはありますか。

 区・保健所と協議を進め、板橋区PCRセンターを早急に開設することができました。また、安全で確実な検査システムを確立するため、各関係機関の意見聴取・連携を築いてきました。区民のみなさんからの支援物資・メッセージが添えられたお花が届いたときは、新しいつながりを感じました。

今後の医療のあり方はどのように変化していくと思いますか。

 対面での診療が基本なことは今後も変わりません。しかしながら、「医療を効率的に行うための手段」としてデジタル化やAI(人工知能)の活用は考えられます。新しい技術がどういった形で医療分野に貢献するかについては、メリット・デメリットを冷静に捉えながら活用していきたいと思います。

区民のみなさんへのメッセージをお願いします。

 新型コロナウイルス感染症との共存生活は、まだ続きます。必要以上に怖がらず、身体を健康に保つことが大切です。また、誰でも感染する可能性があるということを認識して、感染した方を悪者扱いなどしないでください。いつかは流行の収束宣言が出されることと思いますので、一緒に頑張っていきましょう。

持続可能な明るい未来を実現するために

板橋区長 坂本健
 コロナ禍による予期せぬ様々な状況の変化のなかで「つながり」を大切にしながら、社会・地域のために前向きに取り組んでおられる方々のご活躍は、区がめざす地域連携・協働の着実な実践の証や板橋区の魅力に改めて気づく機会となりました。未曽有の危機にあっては、地域や社会と一体となった連携の強化と将来を見据えた新たな発想による施策の展開が必要です。
 区では、誰もが生涯にわたり安心して暮らせる持続的に発展する板橋区を実現するため、「SDGs」の目標に向けた施策に取り組んでいます。また、ICT(情報通信技術)を活用した教育の推進や産業の創出、オンラインによる地域医療のネットワーク化、スポーツを通じた介護予防への取組など、新たな技術を取り入れた区民生活の質の向上を推進していきます。
 一方で、感染症対策のために余儀なくされた非接触や隔絶で、人と人とのつながりや対面によるコミュニケーションなどの重要性が再認識されました。これらの不変で価値の高いものを大切にした、心の通う区政運営に注力し、人々が生き生きと暮らせるまちづくりを進めていきたいと思っています。
 今年は、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催も予定されています。引き続き、安心・安全な生活を第一に考え、明るい未来への希望を信じて、着実に前進していきましょう。

※感染防止に配慮し、インタビュー時はマスクの着用、オンラインを活用した取材を行いました。撮影時のみマスクを外しています。

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