広報いたばしテキスト版(令和3年1月1日号)4面
いたばしのお正月
お正月にまつわる区の伝統や食・遊びを紹介します。
コロナ禍により、いつもとは違うお正月。
自宅で簡単に作れるレシピも紹介していますので、ぜひお楽しみください。
お正月の伝統
昔から農業が盛んだった板橋区。お正月行事にもその伝統が息づいています。
正月飾りやお雑煮に欠かせないお餅。今では市販品を口にする機会が多くなりましたが、板橋区では、年末に親戚や近隣の農家が集まって共同で餅をつく光景が戦後まで続いていました。
田遊びは、新年の豊作を願う神事。田植え・収穫など、稲作の様子を模倣する予祝神事として地域で楽しまれてきました。現在は、2月(旧暦の正月)に行っています。
現在は、「大門餅つき」「徳丸北野神社田遊び」「赤塚諏訪神社田遊び」が国や区の文化財になっています。今に伝わる郷土芸能にも、農業を中心としてきた板橋区の歴史を感じることができます。
七草がゆ
「七草がゆ」とは、春の七草を入れて炊いた「おかゆ」のことで、1月7日(七草の日)に健康を願って食べる風習があります。「七草がゆ」は、地域によって様々ですが、板橋区では古くから、この七草に加え、畑で収穫された里芋・にんじん・長ねぎなどを一緒に炊き込んだ「おかゆ」が伝えられてきました。
春の七草
- せり
- なずな(ぺんぺん草)
- ごぎょう(ははこ草)
- はこべら(はこべ)
- ほとけのざ(こおにたびらこ)
- すずな(かぶ)
- すずしろ(大根)
自宅でも簡単に作れる 区立保育園レシピ「七草風雑炊」
材料(4人分程度)
- ごはん…茶わん4杯分
- せり…3本程度(15グラム)
- かぶ…中2分の1個(60グラム)
- 大根…2センチメートル程度(60グラム)
- ねぎ…2分の1本(50グラム)
- だし汁…1から1.5リットル
- しょうゆ…大さじ1と2分の1
- 食塩…適量
作り方
- せりは根を切り落とし、1から2センチメートル程度の長さに切って、茎と葉に分ける。かぶ・大根は皮をむき、いちょう切りにする。ねぎは小口切りにする。
- 鍋に入れただし汁に、せりの茎・大根を入れて煮る。
- やわらかくなったら、せりの葉・かぶ・ねぎを加え、さらに煮る。
- 3にごはんを加え、ひと煮立ちさせる。
- しょうゆ・食塩で味を調え、器に盛って完成。
たこあげ
「たこあげ」の起源は古く、西洋・東洋ともに紀元前までさかのぼると言われ、日本でも江戸時代以降、各地で楽しまれていた記録が多く見られるようになります。当時は地域によって遊び方に違いがあり、大阪では旧暦2月初午(はつうま)の日に宴会をしながら「たこあげ」を行ったのに対し、江戸では旧暦の小正月がもっとも盛んで武者絵・歌舞伎絵の絵柄が多く使われていました。
かつては板橋区内にも、伝統的な江戸だこ作りをされている方がいらっしゃいました。また、昭和55年から「板橋区親子たこあげ大会」を行っており、現在でも区内外の多くの方に親しまれています。
お正月も引き続き感染防止対策を徹底しましょう
新型コロナウイルス感染症の拡大防止には、一人ひとりの正しい対策が重要です。穏やかな一年となることを願い、感染リスクが高い行動を避けましょう。
次回の魅力特集版
「新たな中央図書館」を紹介します。3月6日土曜発行です。
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