平成29年度第16回庁議(第16回連絡調整会議)
庁議記録
【会議名】
平成29年度第16回庁議(第16回連絡調整会議)
【日時】
平成29年11月6日(月曜日)午前9時00分~10時05分
【場所】
災害対策本部室
【出席者】
区長、副区長、教育長、常勤監査委員、政策経営部長、技術担当部長、総務部長、危機管理室長、区民文化部長、産業経済部長、健康生きがい部長、保健所長、福祉部長、子ども家庭部長、資源環境部長、都市整備部長、土木部長、会計管理室長、教育委員会事務局次長、地域教育力担当部長、選挙管理委員会事務局長、監査委員事務局長、区議会事務局長、政策企画課長、経営改革推進課長、財政課長、広聴広報課長、総務課長、人事課長、赤塚支所長
【次第】
- 報告事項
- 平成29年度3月補正予算の編成について
- 連絡事項
- 平成30年新年賀詞交歓会の実施について
- 平成29年度板橋区ワーク・ライフ・バランス推進企業表彰「いたばし good balance 会社賞」について
- 板橋オリめし2017 in かみいた実施結果について
- 第46回板橋区民まつり実施結果について
- 入学予定校変更希望制における応募状況について
- 平成29年度板橋区立榛名林間学園の指定管理者及び管理運営業務に係る評価結果について
- 平成29年度板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者及び管理運営業務に係る評価結果について
- その他
概要
区長挨拶
(1)本日は「平成29年度補正予算の編成について」が議題となっている。補正予算を編成する際には、次年度を見据え、新しい価値をどう創造・付加していくかという視点をもって取り組んでほしい。
(2)3日(金曜日)~5日(日曜日)の三連休に複数の学校の周年行事が行われた。関係した方々に感謝する。
(3)「いたばしNo.1実現プラン 2021」の行財政経営計画に反映するため、区財政状況を共有したい。
[1]平成30年度予算編成について
- 予算編成においては、主管課要求段階で議会や区民の皆さまに公表し、可視化に努めている。この制度が始まった平成23年はリーマンショックの影響もあり、財源不足が生じていたが、現在は、経済が巡航速度であるにもかかわらず、それを上回る87億円の財源不足の状況にある。
- 一般会計における福祉費が60%を占める状況になり、財政の硬直化を招いている。
[2]福祉費の増加した要因について
- 福祉費は平成元年の479億円から平成28年には1,204億円へと2.5倍に増加し、一般会計の増の大きな要因を占めている。
- 保育園の待機児対策と障がい者自立支援経費が伸び続けている。また、児童福祉費と生活保護費が平成11年度と比べると2倍になった。ただし、子ども子育て新制度によって経費区分が複雑化しているため、その部分は分析が必要である。
- 保育園の民営化が始まり、児童福祉費に占める人件費の割合は、平成10年の52.7%から平成28年度には18.3%へと低下した。保育園の民営化の余地は、まだ残っているのではないか。現行の制度下では難しいかもしれないが、他の経費についてもそうした余地があるか見ていきたい。
- 障がい者の自立支援に果たした福祉園10園の役割は大きかったが、経営の視点から業務改善が図られてきたかは検討すべき課題である。
[3]福祉費の増大要因の分析について
- 福祉サービスの事業に偏在や重複がないか、必要なサービスが滞っていないか、量と配分を再確認する必要がある。
- 持続可能な福祉政策を継続するために、効果的・効率的な事業執行が必要になる。そのための改革に正面から取り組む必要がある。
- ア、障がい者の自立支援については、23区を始め他の自治体の施策の取組と比較すること。
- イ、福祉費構成比が大きい要因を分析するため、23区をはじめ他自治体の施策の取組と比較すること。本区における障がい者や生活保護者の人数が、足立区や練馬区と比較して特段多いわけではないので、他に要因があるのではないか。
- ウ、一つ一つの事業が23区と比べてどのような違いがあるのか。類似事業、ニーズ分布に対する施策のマッチングの状況について把握する必要がある。その上で費用対効果(人、もの、コスト、時間)を測り、改善につなげること。
- エ、事業執行に係る経常事務の簡略化にも目を向けること。
[4]公共施設の更新について
- 公共施設の更新がここ20年の間十分でなかったものが、近年着手され始めて一時的に集中している状況になっている。公共施設マスタープランの中間の見直しが必要である。
- ア、建物の更新だけでなく土地活用についても熟考し、どのようにフォローしていくのか検討する新たな視点を持つこと。
- イ、施設の機能を総合的に見る必要がある。例えば、集会所は区民文化部で不要とすれば処分していたが、他部署に需要があれば新たな利用方法が生まれる。老朽化問題と機能は別に考えること。
- ウ、得てして簡易な案件が先に進み、複雑で重要な案件は調整に手間取り遅れてしまうことがある。公共施設のマスタープランの更新の手順に誤りがないか、このような特性を常に念頭に置くこと。
- 消費と投資の違いを改めて意識してほしい。短期的・直接的な見方から、長期的・間接的、波及効果の観点からの見方に転換する必要がある。
- ア、建物も単なるリノベーションではなく、現在求められているクオリティに上げていく、若しくは異なる機能が求められているのであれば積極的に変えていくコンバーションに努めてほしい。
- イ、メリハリの効いた戦略的な更新計画が必要である。
- ウ、おとしより保健福祉センター及びエコポリスセンター等は、普及啓発発信拠点施設として役割を十分果たしてきたが、民間導入の進展や社会のICT化が進んだことで施設に対する期待値が減退している。施設経営を今後どう戦略的に展開するかも課題である。
- エ、健康福祉センター、福祉事務所及び子ども家庭支援関係の施設等の生活支援基盤施設は、施設の更新に合わせてエリアマネジメントを検討する必要がある。
(4)今後の行政経営に民間経営手法を活かすために導入が予定されている制度の研究について
[1]新公会計制度の本格導入について
資産、負債の状況や年間収支の関係を総合的に把握する企業会計制度が「新公会計制度」として平成31年度から板橋区にも取り入れられる。どのように事業等に活用していくのか研究してほしい。
[2]内部統制制度について
地方自治法の改正を受け、平成32年度以降に地方自治体の経営に求められるようになる。区政経営がさらに活発化するような活用の仕方を研究チームで検討してほしい。
(5)これまで導入してきた民間経営手法のうち、認識や効果が薄れてきている手法の改革の必要性について
[1]板橋区環境マネジメント(ISO 14001)の改革
導入時に目指していたものと目標達成の効果や質が変わってきている。変化に対応したマネジメントをし、PDCAサイクルをしっかり回して改善に結びつけていく必要がある。目標を再度明確にしていくべきではないか。
[2]指定管理者制度の見直し
- 給食事業やあいキッズ等の更新時には、指定管理者等を活性化させるための仕組みづくりが必要である。
- ア、成果を指定管理者の任意の努力に期待するのではなく、性能発注方式のように実現手段に自由度を与え、成果で評価する方法に転換する必要がある。
- イ、行政と指定管理者によるサービス領域を区分し、提供水準の設定が必要がある。
- 指定管理者には、施設運営能力に加えて企画力が求められている。例えば、運営会社+設備管理会社+清掃会社のような単純な組み合わせのままで良いのか。施設(組織全体)で良質で柔軟なサービスを一体的に提供できる体制が必要ではないか。
- 指定管理制度もノウハウが蓄積されてきた。繁閑の時期に応じた人員の配置が上手くできた事例等の研究をしてほしい。
- 限られた時間、人員、コストの中で、最適な業務効果を発揮するための最善な管理委託契約、事務評価方法の見直しが必要となる。
(6)プログラミング思考
いろいろな仕事をしていく中で、プログラミング思考が重要視されてきた。プログラミング思考では5つの能力が身につくと言われている。物事を実現化、実質化、深化させることに役立つ考え方で、あらゆる組織のマネジメントのキーワードである。
[1]物事を抽象化して捉える能力(abstraction)
[2]物事を分解して理解する能力(decomposition)
[3]やるべきことを順序立てて考える能力(algorithm)
[4]適切な方法かを評価・分析する能力(evaluation)
[5]方法を一般化する能力(generalization)
(7)経営改革を進める視点について
[1]効果的なPDCAサイクルの活用について
サイクルの「C・A」の部分が十分に機能していないため、改善や見直しに結び付いていない印象を受ける。事業を適切に継承していくためにも、ナレッジマネジメントに取り組み、効果的なPDCAサイクルにしてほしい。
[2]消費から投資へ
短期的、直接的、その場限りの消費的行政サービスから、長期的、間接的、波及効果を狙った投資的行政サービスへの転換が重要である。
[3]プレーヤーからマネージャーとしての役割への転換
行政サービスを直営で提供するプレーヤーから、PPP/PFI等の民活によるプロのサービスを区民の皆さまへ提供するマネージャーの役割に転換していくべきである。
[4]バランスシートを活用した経営の導入
ファシリティマネジメントの強化やプロジェクトごとの意思決定を、バランスシートに基づいて迅速に行うことが重要になってくる。そういった視点から、財務諸表の活用強化について研究してほしい。
[5]ICTの活用による紙ベースの削減について
ISO14001、ファシリティマネジメント、情報管理にも関連するので、ICTを活用したペーパーレスの全庁的な普及に強力に取り組んでほしい。
[6]事務の不要なプロセスの見直し
下記の観点から、手続きの簡略化やICTを活用した高度化を検討してほしい。
- ア、情報漏えいのリスク低減
- イ、区民サービス(利便性)の向上
- ウ、労働生産性(コスト減)の向上
[7]職場環境の活性化
机上を整理整頓し、結果を出せるファシリティシステムを構築してほしい。
報告事項
(1) 平成29年度3月補正予算の編成について(資料1)
平成29年度3月補正予算をとりまとめるにあたり、予算編成方針及び留意事項を協議・決定する。
〔主な質疑応答〕
特になし
連絡事項
- 平成30年新年賀詞交歓会の実施について
資料配付のみ(資料2 総務部) - 平成29年度板橋区ワーク・ライフ・バランス推進企業表彰「いたばし good balance 会社賞」について
資料配付のみ(資料3 総務部) - 板橋オリめし2017 in かみいた実施結果について
資料配付のみ(資料4 産業経済部) - 第46回板橋区民まつり実施結果について
資料配付のみ(資料5 産業経済部) - 入学予定校変更希望制における応募状況について
資料配付のみ(資料6 教育委員会事務局) - 平成29年度板橋区立榛名林間学園の指定管理者及び管理運営業務に係る評価結果について
資料配付のみ(資料7 地域教育力担当部) - 平成29年度板橋区立郷土芸能伝承館の指定管理者及び管理運営業務に係る評価結果について
資料配付のみ(資料8 地域教育力担当部) - その他
次回日程 平成29年11月15日(水曜日)午前8時30分~
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