平成29年度 施政方針説明概要

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ページ番号1010726  更新日 2020年1月25日

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板橋区長 坂本 健

平成29年度施政方針説明

本日、平成29年度予算をご審議いただくにあたり、私の所信並びに予算の基本的な考え方及びその概要を申し上げ、議員各位並びに区民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
このところの日本経済は、雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、新興国経済の減速により海外経済で弱さが見られたほか、我が国においても、個人消費及び民間設備投資は、所得・収益の伸びと比べ、力強さを欠いた状況となっております。
平成28年終盤になり、米国トランプ政権への期待などを背景に、景況感の改善が見られましたが、今後の米国の保護主義的な政策や英国のEU離脱の現実化など、予断を許さない状況にあります。
このような状況において、区財政では、納税義務者の増などによる特別区民税の増収を見込んでいるところではありますが、一方で、地方消費税交付金における交付基準の見直しによる減をはじめ、その他各種交付金についても、減収が見込まれる状況となっております。
また、収入の30パーセント以上を占める特別区交付金については、その財源である固定資産税が一パーセントの増を見込むものの、市町村民税法人分は6パーセントの減が見込まれ、前年比2.4パーセントの減収となっております。このように、区の歳入環境は前年度と比較して厳しい状況にあります。
平成29年度は、「東京で一番住みたくなるまち」の実現に向けた「板橋区基本計画2025」及び「いたばしNo.1実現プラン2018」の2年目であり、ステップアップの年として、施策・事務事業を戦略的に展開・加速をしていくことが求められております。
このため、歳入・歳出両面にわたる行財政改革の取り組みはもとより、各種施策の重点化を進めるとともに、「基本計画2025」に掲げる未来創造戦略を踏まえ、社会情勢の変化を見通し、組織横断的かつ、戦略的に事業を構築・展開するよう、予算を編成いたしました。
それでは、区政の主要事業につきまして、基本計画における「3つの基本目標」に沿って申し上げます。

第1の柱は、「未来をはぐくむあたたかいまち」であります。

初めに、「子育て安心」の実現に向けましては、複雑・多様化する児童虐待相談にきめ細かく対応し、悲惨な事件や事故から子どもたちを守る児童相談所設置の基本計画策定に着手し、平成33年度の開設をめざしてまいります。
また、児童館においては、発達が気になる乳幼児と、その保護者向けに支援事業を実施する「ほっとサロン」を3館整備していくとともに、臨床心理士による巡回指導など、育児への不安や負担をより一層軽減する事業を実施いたします。
待機児童解消に向けた保育所整備では、平成28年度中の整備により、過去最大規模となる1,050名を超える定員増を図ってまいりましたが、平成29年度も、認可保育所を5施設、小規模保育所を6施設、事業所内保育所を1施設新設するほか、既存認可保育所1施設の増設改修により順次定員を拡大いたします。これらにより、平成30年4月には、459名以上の定員増を達成し、引き続き待機児童解消に向け注力してまいります。
また、すべての子どもたちが夢と希望を持って成長していける板橋の実現をめざし、「いたばし子ども夢つむぐプロジェクト」として、全庁的な推進体制のもと、質の高い教育環境の整備や生活支援等を総合的に展開いたします。このプロジェクトを通じ、重点的に取り組むべき課題である「子どもの貧困対策」を推進してまいります。
主な事業として、生活困窮世帯に対する学習支援を展開する「まなぶーす」を一か所増設し50名規模で定員増を図ることとあわせて、「中高生勉強会」の実施場所を新たに3か所増やすなど、学習環境を一層充実させ、すべての子どもたちの進学意欲・学力の向上を図ります。
また、支援充実のための基礎資料となる、ひとり親家庭実態調査を実施するとともに、スクールソーシャルワーカーの増員や、スマートフォンを活用した「いたばし子育てナビアプリ」の構築など、支援を必要とする家庭が、行政の窓口と確実につながるよう、家庭・学校・地域・関係機関相互の連携と情報提供の強化を図ってまいります。
次に、「魅力ある学び支援」におきましては、英語をコミュニケーション言語として外国生活を疑似体験できる「英語村事業」を小学5年生から中学2年生を対象に実施するとともに、外国における異文化交流やホームステイなどを実体験する「中学生海外派遣事業」を展開します。さらに、中学校全学年を対象に英語科のデジタル教科書を導入し、板橋区の英語教育の水準を向上させ、グローバル人材の育成を進めてまいります。
板橋第十小学校の改築、並びに、上板橋第二中学校及び向原中学校の統合改築につきましては、良好な学習環境の整備に向け、引き続き設計を進め、平成32年度中の新校舎供用開始をめざしてまいります。統合に当たっては、子どもたちや保護者、地域の方に安心いただけるように、交流事業を取り入れるなどして準備してまいります。
中央図書館については、基本設計・実施設計に着手し、ボローニャ子ども絵本館を併設するなど、乳幼児の頃から親子で絵本や児童図書に親しめる場を提供するとともに、幅広い世代の方々が読書を通じて、こころの豊かさを深められる場となるように検討してまいります。
また、「絵本のまち板橋」をPRするため、子どもたちの豊かな感性を育み、想像力を伸ばす読書への取り組みとして絵本をテーマに親子で楽しめるイベント「とびだせ としょかん」を開催するほか、読書習慣の定着につながる「読書通帳」を、区立小中学校児童・生徒に配布いたします。
さらに、「安心の福祉・介護」におきましては、高齢者が歳を重ねても安心して住み慣れたまちで暮らし続けられる「板橋区版AIP」の構築を図るため、前年度の5地区に加え、新たに5地区で助け合い・支え合いの地域づくり会議を設置するとともに、生活支援コーディネーターを順次配置し、生活支援体制を整備してまいります。
また、医療・介護連携マップシステムの構築により、利用者と医療・介護事業者が、常に最新の情報を共有できる環境を整備し、医療・介護サービスの需給に係る円滑なマッチングを可能にしてまいります。
障がい者の日中活動の場を確保するため、特に医療的ケアが必要な、重症心身障がいの方を受け入れる区内の障がい者通所施設について、施設運営費を助成し、年々増加している利用者の受け入れ促進に努めてまいります。
また、障がい者の雇用拡大を見据え、障がい者就労支援センターに生活支援員を増員し、障がい者雇用企業の開拓と就労継続のための支援を強化いたします。

第2の柱は、「いきいきかがやく元気なまち」であります。

初めに、「豊かな健康長寿社会」の実現に向けましては、「板橋区版AIP」の構築に向けた重点分野である「シニア活動支援」として、高島平ふれあい館内に、シルバー人材センター及びアクティブシニア就業支援センターの分室を開設し、高齢者の雇用・就業機会の拡大を図ってまいります。
栄養に関する指導や食育に触れる機会が少なくなりがちな10代後半から30代の青年期・成人期の世代に対するアプローチとして、調理経験の少ない方や忙しくて調理に手間をかけられない時でも、簡単な手順で調理できるレシピ本を作製し、食に対する意識改革や行動の変容を促す取り組みを進めてまいります。
「心躍るスポーツ・文化」におきましては、アリーナ、プール、野球場など複数のスポーツ施設を有する小豆沢公園に、一体的な関係性を創出するための整備設計を実施し、中心エリアには新たなテーマを持ったゾーンを創設するなど、スポーツ公園としての新たな価値を創造してまいります。
設備の老朽化が進む東板橋体育館については、スポーツを通じた健康づくりを今まで以上に促進する仕組みや、大規模イベント開催を見据えた機能強化などを総合的に検討しながら、植村冒険館との複合化による再整備の基本構想・基本計画策定を進め、近隣エリアに賑わいをもたらす魅力ある施設となることをめざしてまいります。
様々なスポーツ競技会において優秀な成績を修めた区内中学校の生徒やその指導者に対し、帝京大学スポーツ医科学センターによるメディカルチェックなどのサポートを実施し、そこから得られる知見により、運動能力や指導力のさらなる向上を図ってまいります。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の機運醸成を図るため、小学生及び障がい者を対象に、個人の運動能力の特性や、それに適した競技のアドバイスを行う「スポーツポテンシャル測定会」や、ラグビーワールドカップ2019の開催に向けた「タグラグビー教室」を実施いたします。

加賀一丁目の「旧野口研究所」や「旧理化学研究所板橋分所」及び加賀公園については、地域全体を俯瞰するグランドデザインを踏まえた基本構想の策定に取り組んでおり、国の史跡指定をめざすとともに、史跡公園としての具体的な整備内容を検討していくなど、事業を着実に前進させてまいります。
中華人民共和国北京市石景山区との「友好交流・協力に関する合意書」調印20周年を記念して、相互に訪問団の派遣・受け入れを行うとともに、記念イベントの実施など、さらなる友好促進を図ってまいります。
「光輝く板橋ブランド・産業活力」におきましては、区内ものづくり企業の持つポテンシャル把握に努め、国内のみならず海外まで含めた研究開発型企業や、ベンチャー企業とのマッチング支援に取り組むなど、新たな産業の創出を図り、産業集積地としての維持・発展をめざしてまいります。
板橋における農業の維持・発展のために、農業振興計画の拡充を行うとともに、基礎的な農業技術を習得する農業体験学校の整備に着手し、農を継承する人材のすそ野を広げてまいります。

第3の柱は、「安心・安全で快適な緑のまち」であります。

「緑と環境共生」の実現に向けましては、「板橋区環境基本計画2025」で掲げた「人と緑を未来へつなぐスマートシティ “エコポリス板橋”」の実現に向け、「板橋区らしいスマートシティ」に資する先導的プロジェクトの創出・推進を図ってまいります。
旧大山小学校跡地と板橋交通公園の一体整備に向けた基本計画策定や、こども動物園の改修も含めた東板橋公園の再整備などをはじめとする公園の改修をユニバーサルデザインの観点を踏まえながら進め、地域や新たな時代のニーズに沿った個性ある公園づくりを実現いたします。
「万全な備えの安心・安全」におきましては、災害時に特に配慮の必要な方のための福祉避難所について、実際に起こりうる場面を疑似体験する訓練を実施し、訓練を通じて得られた知識・情報を福祉避難所運営マニュアルに反映させてまいります。これにより、災害時における福祉避難所の開設・運営の実効性を高めていくとともに、避難される方々への支援体制を確立してまいります。
周囲の生活環境に悪影響を及ぼしている空き家及び老朽建築物の解消を促進するため、問題解決に向けたアドバイスを行う専門家の無料派遣や、除却費用の一部助成など、支援事業を実施いたします。
「快適で魅力あるまち」の実現に向けましては、高島平地区において、高島平プロムナードのリデザイン、アーバンデザインセンター高島平を核に、まちづくりプロジェクトの検討や社会実験の実施など、まちの将来像の実現へと着実に前進してまいります。
板橋駅周辺地区では、板橋区土地開発公社が保有している板橋口駅前用地の買い戻しを行い、JR用地との一体的活用による、公共と民間の施設が融合した「都市の交流空間」の実現に向け、基本計画を策定いたします。
大山駅周辺地区においては、生活者の視点によるテーマ設定や、多面的な評価・分析を進めることで、熊野・大山・氷川町をエリアとするまちづくり戦略ビジョンと新しい生活スタイルの提案を行う「(仮称)魅力創造計画」を策定してまいります。
また、大山駅付近では、東上線立体化に向け、かねてより東京都などに対する働きかけを行ってまいりました。このような中、平成29年2月28日の都議会本会議において、国に対し、着工準備にかかる補助金を新たに要望し、事業化に向け一歩踏み出すこととした旨の発言があったところでございます。区といたしましても、駅前広場整備に向けた具体的な取り組みを推進するとともに、立体化早期実現に向けた促進協議会を設置し、要望活動を強力に推進してまいります。さらに、補助第26号線の整備が本格化していく中、道路とハッピーロード大山商店街が交差する、クロスポイント周辺地区の市街地再開発事業について、都市計画決定をめざしてまいります。
上板橋駅南口駅前地区については、災害に強いまちづくりの早期実現に向けた具体的な取り組みとして、駅前広場や道路の整備を含めた、市街地再開発事業の事業認可の取得をめざしてまいります。
10年計画で進めている街灯のLED化については、まちづくり事業や地域の景観との調和を考慮しながら計画的な更新を行うとともに、街に欠かせない「街灯」というインフラをスマート化していく検討を行うことで、光による魅力あるまちづくりを総合的に推進してまいります。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、観光振興、多言語表記、ピクトグラム、ユニバーサルデザイン等新たな視点を加えた、屋外案内標識デザインガイドラインの策定に着手いたします。
最後に、「計画を推進する区政経営」では、東京都モデルによる新公会計制度の導入に向け、財務会計システムの再構築を進めており、一部の機能については平成29年度中に運用を開始いたします。新公会計制度の導入による財務情報の明確化と、的確なコスト分析による事業・施設のマネジメントへの活用をめざし、引き続き整備を進めてまいります。
区に長年在住し「板橋区史」の編さんなど、区の文化行政に多大な貢献をされた櫻井徳太郎氏の生誕100年を迎え、櫻井氏が築いてきた民俗学の世界を紹介するとともに、板橋の「むかし」から「いま」に継承されている様々な文化遺産を通じ、区の魅力を再発見する機会となる記念事業を実施いたします。
以上、平成29年度予算の基本的な考え方と、主要事業について申し上げました。
予算規模は、一般会計予算においては、2,069億円、対前年度比43億3,000万円、2.1%の増となりました。
このほか、国民健康保険事業特別会計では、700億6,000万円、前年度から0.1%の減。
介護保険事業特別会計では、401億5,400万円、前年度比6.7%の増。
後期高齢者医療事業特別会計では、110億2,800万円、前年度比3.8%の増。
全会計合わせまして、予算総額は、3,281億4,200百万円、対前年度比2.2%の増となっております。
ただ今、概要を申し上げましたが、「新たな価値を生み出す『未来創造戦略』実行予算」と銘打った予算案を編成いたしました平成29年度は、「基本計画2025」における9つの基本政策の様々な施策に横串を通し、概ね10年後の区のあるべき姿の実現を効果的・効率的にめざす未来創造戦略の2年目として、今年度積み重ねた成果を基に、その展開を加速するとともに、刻々と変化する社会経済環境やニーズを的確に把握し、常に新たな視点から区政経営を進める1年としてまいります。
「もてなしの心」による区民本位の区政の実現に向け、たゆまぬ前進を続け、区民の皆様とともに区のあるべき姿の実現をめざしてまいります。
よろしくご審議のうえ、ご決定を賜りますよう、お願い申し上げます。
平成29年3月
板橋区長 坂本 健(さかもと たけし)
(平成29年3月2日 区議会本会議にて)

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