Bologna Report 2007

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ページ番号4000609  更新日 2020年1月28日

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イラスト:区切り線1

RAPPORTO DI BOLOGNA ボローニャ記 2007 YOUSUKE KARASAWA


イラスト:雲

今年で3度のボローニャ。
1度目は父親と凸凹親子旅、2度目はツアーに参加。
そして今回は、絵本作家の米津祐介くんとの男ふたり旅。
黄色いスーツケースにたくさんの期待をつめこんで。

「チケット持った?」 「OK!」
「ユーロ持った?」 「OK!」
「柿の種持った?」 「…??」
レッツゴーボローニャ!

イラスト:区切り線2


写真:やる時はやる男よねづくん

成田を発って12時間。乗り換えの為パリのシャルル・ド・ゴール空港に降りる。空港内のお店をブラブラ冷やかしていると、小さなブックコーナーを発見。絵本もたくさん置いてあるので、何気にチェックしてみると・・・。あった! なんと、出版されたばかりの米津くんの絵本が置いてありました! ヤッタ!ヤッタ~!
これでイッキに沸点に達した二人。時差ぼけも吹き飛んで鼻息も荒く、いざいざ!

イラスト:区切り線2


写真:場所とりは初日の午前中に!

2007年4月24日、44回目の「Bologna Children's Book Fair」の初日。
ゲートの前でしばし感動。ここは世界中から絵本と絵本を愛する人たちが集う場所。絵本を愛する人が出会う場所・・・。「戻ってまいりました」とゲートをくぐって、まず掲示板へ。
まだ初日の午前中だというのに、作品のコピーや名刺を貼る大勢のイラストレーター達で大盛況! 今年は目立つように自分の宣伝物を立体にした。少し余裕をもって「どれどれ」と貼りながら周りをぐるり見回すと、ワイヤーを張って空中に作品をぶら下げている人を発見!とたんに焦りが・・・
掲示板は会場で最もパワフルでアチチな場所かもです。


写真:お得な国際テレフォンカード

ひと仕事終え、日本でお留守番中の奥さんと息子(2さい)に電話をする事に。JBBY(社団法人日本国際児童図書評議会)のブースにいるスタッフのモーリーくんに教えてもらって、会場を出てすぐ左の郵便局で国際テレホンカードを購入。5ユーロで30~40分ぐらい話せてとてもお得。これはおススメです!
困った時すぐに甘えてしまいますが、JBBYのスタッフの方々はいつも笑顔で優しく対応してくれます。(おやつが置いてある時も!)


写真:2007年4月24日晴れのち晴れ。

大好きなコッライーニ社(Edizioni Corraini)に向かう。三浦太郎さんやブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)エンツォ・マリ(Enzo Mari)の美しい絵本が並びます。
たまたま時間の空いていた編集者のMarziaさんに、作品ファイルを見ていただいて、意見を伺う。旅の大きな目的の一つがあっという間に終了!
幸先良いとごきげんに闊歩していると、イタリアの友人ダビデくんとマユコさん夫妻にばったり遭遇。ステキなおふたりと久しぶりの再会を果たしますます嬉しくなって、会場内を高速で歩き回る、見て回る。


写真:出会いはいつも突然です ムーミンと一緒に

アメリカ・イギリスの集まるホールは、絵本やキャラクターの版権売買に力を入れているようで、ビジネスの香りがとても強い。また教育絵本も多く見られます。アジアは、韓国と台湾の出版社がとても元気! 読み継がれる名作絵本がどんどん生まれている気配。
ヨーロッパのブースは各国それぞれに色があって、見て回るには一番楽しい。ベルギーは、物語の世界をこっそり覗いて描かれた丹念なスケッチ。フランスは、作家の個性をそのままプレスしたよう。オランダは、魅力あるキャラクターたちの大行進。イタリアは、紙や製本にこだわった実験的な絵本も充実。
帰りのスーツケースは今年も絵本でいっぱいになりそうだ!と、米津くんとまたまた興奮。


写真:新しいインクと紙のにおい

ボクの初めての絵本を出版してくれたフランスのリラベル社(Lirabelle)のあるブースへ行くと、なつかしい編集者のOlivierとIsabelleの顔が。「おひさしぶりです!」まずはあいさつ。頬にチュチュチュ! いまだにこの「フランス式ごあいさつ」に慣れずヒョットコ顔のボクですが、ふたりに再会できて本当にうれしい!
始まったのは仕事の話ではなく、お互いの子どもの話。アットホームな雰囲気の中、ボクの新作絵本(2006年入選作)のサンプルをもらって、次回作についてのミーティング。居心地が良いのでついつい長居をしてしまい、今年もお昼をご馳走になりました・・・。


イラスト:区切り線2


写真:芝生

ほかに、コッライーニ社とも小さなプロジェクトが進みました。ボローニャの旅はこれで終わりですが、ボローニャで出会って繋がった輪がさらにさらに大きく広がっているように感じています。
「お!また来たね!」と声をかけてくれる編集者の方がいたり、ボローニャ在住で今年の入選者YOCCI(のだよしこ)さんにイタリア語を助けてもらったり、気のあう仲間たちと郊外の丘にある聖堂へピクニックに行って食べたり飲んだり笑ったり・・・。
来年も、またあのステキなボローニャへ戻れますように!


イラスト/題字/写真/文 柄澤容輔


イラスト:ARRIVEDERCI! 動物たちの行進

イラスト:区切り線1

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