広報いたばしテキスト版(令和6年1月1日新年特別号)2面・3面

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ページ番号1049973  更新日 2024年1月1日

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新春対談 自分を信じ世界の頂点へ

 2022年5月より板橋区スポーツ大使(注)を務め、昨年10月に板橋区民栄誉賞を受賞したフェンシング女子サーブル江村美咲選手。昨年の世界選手権では日本人初の2連覇を達成し、今年開催のパリオリンピックでは金メダルへの期待も高まる江村選手に、スポーツの持つ力やオリンピック、そして地元板橋への思いを伺いました。
注:板橋区スポーツ大使…区が委嘱し、区の魅力・スポーツ施策の国内外への発信に協力していただいている、スポーツを通じて活躍する個人・団体。

フェンシングに対する向き合い方が変わってきた

区長 2023年7月に行われた世界選手権での優勝、誠におめでとうございます。この大会で2連覇というのは、日本人選手として史上初の快挙だと伺っております。また、9月に中国・杭州で行われたアジア大会では、団体戦で銀メダルを獲得されました。躍動の1年だったように見えますが、江村選手にとってどのような1年でしたか。
江村美咲選手(以下、江村) 昨年から今年にかけてはパリオリンピックの出場権がかかっている大会も多いので、やはり今までにないプレッシャーは感じています。2023年4月に行われた大会がオリンピック選考の最初の大会で、個人で3位を取ることができてスタートはすごく良かったのですが、決して良い状態ではありませんでした。2022年の世界選手権から2023年の世界選手権までの1年間、国際大会で優勝をすることができなかったのも事実です。100点とは言えない状況が続いているなかで調整を行い、2023年の世界選手権にピークを持っていけたというのは、得るものが大きかったと思います。
区長 前回の東京オリンピックでは非常に惜しい結果でしたが、しかしそれ以降、破竹の勢いで勝ち進んでいる印象があります。何かご自身のなかで変化があったのでしょうか。
江村 東京オリンピック直後は、限界を感じることも多かったです。あれだけ練習したのにメダルに届かなくて、これ以上何をすればいいのか、途方に暮れていました。しかし2021年11月に、フランスからジェローム(日本代表)ヘッドコーチが、新しく就任したことがとても大きかったと思います。フェンシングについて「まだこんなに自分は理解していなかったんだ。知らなかったんだ」という発見がたくさんありました。また、私は勝負を生きるか死ぬかであるかのように考えがちなのですが、コーチは「とにかくもっと楽しめ」と常に話しています。そういったところで、意識が大きく変わってきたと思います。

自分を信じるための材料を日々の生活のなかで増やしていく

区長 江村選手は小学3年生からフェンシングを始められたんですよね。初めの種目は「フルーレ」、のちに「サーブル」に転向されたとのことですが、「サーブル」の特徴は、「突き」だけでなく「斬り(カット)」も加わり、とてもダイナミックですよね。
江村 確かに迫力がありますよね。私個人が魅力を感じているのは、どの種目よりも一瞬で決着がつく試合展開の速さです。フェンシングはスポーツ界のチェスとも言われるくらいで、一見するとスピードやパワー勝負に見えるんですけど、その裏ではお互いの戦術の駆け引きが繰り広げられています。そこが奥深さであり、難しさであり、面白さです。
区長 競技を行ううえでは、どんなことを心がけていますか。
江村 「常に自分が納得できる選択をする」ということでしょうか。試合は一瞬で決まるので、自分に少しでも疑う余地があると、迷ったりためらったりして、判断や動きに遅れが出ます。競技中だけでなく、常日頃から自分を信じられる材料を増やすことが大切で、選択の一つひとつに自分が納得できるということが、結果につながるのではないかと思っています。
区長 「自分を信じて納得できるまでひたすらにやる」ことが大切なんですね。江村選手はスポーツにどんな力があると思いますか。
江村 悔しかったり嬉しかったり、いろんな感情をキュッと短期間で経験できて、それを周りの人たちと共有できる。そういうのはすごく良いですよね。とにかくスポーツはいつも全力になれるものだと思っています。普段の生活で全力で取り組むことってなかなかないと思うんですけど、楽しいときも嬉しいときも全力で、悔しいときや苦しい練習だって、全力で取り組む。そういったことを実感しながら成長できるのは、スポーツの魅力のひとつだと思います。
区長 全力で取り組むからこそ様々な感情を経験できるのは、スポーツならではですね。

試合本番を思いっきり楽しむために

区長 さて、今年はいよいよパリオリンピックが開催されます。オリンピックへの思いや意気込みなどをお聞かせください。
江村 私自身、世界選手権を2連覇したとはいえ、まだまだ不安定で自分を信じきれない弱さがあります。パリオリンピックでは、個人・団体ともに金メダルを目標としていますので、そのためにはまず悔いが残らないように、自分を信じて試合を楽しんでやりきることを考えたいと思っています。自分を信じられるようにしっかりと準備を積み重ね、試合本番を思いっきり楽しむ。だれよりも楽しんで、堂々と戦う姿を、いつも応援してくださる方々に届けたいです。
区長 本当に今から楽しみです。最後になりますが、区民のみなさんへメッセージをお願いします。
江村 海外遠征から帰ってきた時にいつも感じますが、板橋には本当に過ごしやすい空間があります。私が今思い浮かべているのは、お世話になっているお店の方や地元の友達などです。いつも応援してくれて、帰ってきたときにはほっと一息つける空間を共有してくれる。そんなみなさんと一緒に、全力で楽しんだ結果を形にできればいいなと思います。応援よろしくお願いします。
区長 改めて、全力で取り組むことの大切さを、本日のお話から感じることができました。区政においても、区民のみなさんの心に寄り添いながら、様々な課題に全力でチャレンジしてまいります。本日はありがとうございました。

江村美咲選手PROFILE

1998年11月20日生まれ(25歳)。フェンシング日本代表選手であった両親の影響を受け、小学3年生で競技を開始。2022年世界選手権で日本女子個人史上初の金メダルを獲得。さらに、2023年世界選手権で日本フェンシング界史上初の2連覇を達成。同年10月板橋区民栄誉賞受賞。

江村美咲選手へ一問一答 素顔に迫る10の質問

Q1.自分の性格を一言で表すと?

A 完璧主義

Q2.好きな言葉・座右の銘は?

A 納得

Q3.影響を受けた選手はいますか?

A 柔道 野村忠宏さん

Q4.試合前に必ずするルーティーンは?

A 特になし

Q5.モチベーションの保ち方は?

A 今できる100点をめざす

Q6.海外遠征から帰ってきたらまず何をしたい?

A 何もしない時間を楽しむ

Q7.オフの日のリラックス方法は?どんなことをして過ごす?

A お買い物・カフェ巡り

Q8.おしゃれのこだわりはありますか?服装のポイントは?

A 太めのパンツで足の筋肉を感じさせないこと

Q9.フェンシングをやっていなかったら何をしている?

A ファッションやジュエリー関係のお仕事

Q10.地元のおすすめスポットは?

A レストラン「カッチャトーレ」

江村美咲選手のサイン色紙を抽選で5人にプレゼント

対象 区内在住・在勤・在学の方
申し込み・問い合わせ 1月10日(必着)まで、はがきで、広聴広報課広報係(郵便番号173―8501板橋区役所)電話3579‐2022
注:郵便番号、住所、氏名、年齢、本号の感想、今後「広報いたばし」で取り上げて欲しい特集・テーマ、区内在勤・在学の場合は勤務先(所在地)・学校名を明記。
注:区ホームページからも申し込み可。詳しくは、下記のリンクをご覧ください。

注:1人1回のみ応募可。当選者の発表は、発送をもって代えさせていただきます。

新春動画メッセージを配信しています

 YouTube区公式チャンネルで、江村美咲選手の新春動画メッセージを配信しています。下記のリンクから、ご覧ください。

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政策経営部 広聴広報課 広報係
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2022 ファクス:03-3579-2028
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