広報いたばしテキスト版(令和7年11月1日号)2・3面

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ページ番号1060231  更新日 2025年11月1日

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音のない世界を知っていますか

 今回は、聴覚障がいを特集し、それぞれの分野で活躍する聴覚障がいがある2人にお話を伺いました。この機会に、障がいの有無に関わらず、住み慣れた地域で安心して暮らせるまちの実現に向けて、まずは「知る」ことから始めてみませんか。

サッカーという共通言語で、地域共生社会の実現を

仲井 健人さん
 板橋区スポーツ大使・デフサッカー日本代表で、東京2025デフリンピック大会での活躍も期待されている。東京ユナイテッドFCプラス所属。

日常生活で困ることや、工夫していることを教えてください。

 目覚まし時計の音では起きられないので、振動式の目覚まし時計を使っています。また、テレビを見る時は、音声だけだと何を話しているのかわからないので、字幕をつけて見ています。お店で店員さんの声が聞き取れないときは、筆談をお願いすることもあります。

配慮してもらって嬉しかった出来事はありますか。

 お店で店員さんから筆談をしてくれたり、手話で「ありがとう」と伝えてくれたりした時はとても嬉しくて、心の距離が近づいた気がしました。また、研修やイベントでは、手話通訳や文字起こし・資料などの情報保障をしてくださると、安心して参加することができます。

デフサッカーの魅力を教えてください。

 試合中は補聴器をつけてはいけないルールがあるため、声ではなく、アイコンタクトや手話・ジェスチャーを使ってコミュニケーションをとります。最初は難しさを感じましたが、見て判断する・工夫する面白さを知りました。デフサッカーを観戦するときに、手話やジェスチャーを少し知ってもらえると、選手同士のやりとりやチームプレーの工夫が見えて面白いと思います!

今後挑戦したいことを教えてください。

 今の目標は、普段応援してくれているみなさんの期待に応え、将来デフスポーツの日本代表をめざしている子どもたちの目標になれるよう、東京2025デフリンピック大会で優勝することです。さらに、障がいの有無を超えた地域共生社会の実現に向けて、サッカーを通じてみんなが笑顔になれる瞬間を増やしていきたいです。

映像広報「魅力発信!いたばしナビ」デフサッカー・板橋区スポーツ大使仲井健人選手特集

 仲井選手がジェスチャーを使ってコミュニケーションをとっている場面も紹介しています。ぜひ、下記リンクからご覧ください。

デフリンピックとは

 4年に1度開催される、「きこえない・きこえにくい方のためのオリンピック」です。日本で初めて開催される「東京2025デフリンピック大会」は、デフリンピック100周年の記念すべき大会です。ぜひ、みなさんで応援しましょう。
とき 11月15日(土曜日)から26日(水曜日)
注:詳しくは、下記リンクをご覧ください。

働きやすい環境でスキルを高めて、「幸せ」を実現

井手 未津紀さん
 東京都チャレンジドプラスTOPPAN株式会社勤務。同社では、ポスター・チラシのデザインや動画編集などの業務を担当。

普段、情報を取りこぼさないために、どのような工夫をしていますか。

 基本的に相手の口元を見て何を話しているか判断するため、口元・表情が見える位置でゆっくり話していただくようにお願いしています。相手の方がマスクをしているときなどは、筆談や音声文字変換アプリを使います。電車遅延などの情報は音声のみの案内ではわかりにくいので、インターネットの情報なども活用して情報収集しています。
 会議の資料を事前に確認し、オンライン会議では画面の字幕を常時オンにしています。ほかにも、朝礼では音声文字変換アプリで要点を確認し、決定事項はグループチャットで確認して漏れがないようにしています。

職場やお店で受けた配慮で助かったことはありますか。

 職場では朝礼に手話通訳の方が来てくれたり、資料をプロジェクターやオンライン会議上の画面に表示してもらったり、多くの場面で配慮していただき、とても助かっています。お店では、手話・文字で必要な対応を確認してくださる配慮も、心強く感じます。

仕事でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。また、これから挑戦したいことはありますか。

 自分が手掛けたデザイン・動画が実際に使われて、反応をいただけたときです。今後はデザインや動画編集のスキルをさらに高めながら、制作したポスターで表現した「家族・自分・社会・仲間の幸せ」を実現していきたいです。

東京都チャレンジドプラスTOPPAN株式会社の取組

 「いたばしgood balance会社賞2023」受賞企業。障がいがある人の通院などに充てられる「サポート休暇制度」を導入するなど、社員が働きやすい環境作りを積極的に推進している。

聴覚障がいとは

 音を感じたり、会話を聞き取ったりすることが難しくなる障がいです。全く聞こえない方もいれば聞こえづらい方もいて、障がいの程度・状態によって聞こえ方は様々です。

分類・特徴

  • 伝音難聴…常に耳栓をしているような状態で、音が聞こえにくくなるのが特徴です。
  • 感音難聴…音だけでなく言葉も聞こえづらくなるのが特徴です。加齢のために起こる老人性難聴も、感音難聴の一つです。
  • 混合難聴…伝音難聴と感音難聴の両方の特徴がある難聴です。

コミュニケーションのとり方

 口の動きを見て言葉を読み取る読話や、手話・筆談・空書・指文字のほか、アプリなどを使用して音声を文字変換する方法など様々です。相手に合わせた方法でコミュニケーションをとることが大切です。

こんなことに困っています

 聴覚障がいは、外見では判断しづらく、周囲に気づいてもらえないことが多くあります。聴覚障がいがある方の困ること・サポート方法の例を紹介します。

人との会話に困ることがある。

サポート方法

 補聴器を使用している方と話す場合は、相手が聞き取りやすいように、ゆっくりと、文節で区切って、相手の顔を見ながら話しましょう。周囲の雑音を少なくするのも有効です。

声を大きくすれば聞き取れると思われることがある。

サポート方法

 声を大きくしても聞き取れない場合があります。聴覚障がいがあるからと、やみくもに大声で話すのは避けましょう。

複数の人が同時に話すと、会話についていけない。

サポート方法

 複数の人に同時に話されてしまうと、言葉の聞き取りが難しくなります。複数の人が話す場では、できるだけ一人ずつ発言しましょう。

手話を使えばわかると思われる。

サポート方法

 聴覚障がいのある方が手話を使えるとは限りません。どのような方法(読話・手話・筆談など)でコミュニケーションをとれば良いか、本人に尋ねましょう。

筆談のとき、長い文で説明されると理解しにくいことがある。

サポート方法

 長い文は、内容を理解しにくくなります。筆談をするときは、短く簡潔に書くことが大切です。

事故などの緊急時に状況がわからず、困ってしまう。

サポート方法

 困っている様子がわかったら、進んで声をかけて、意思を確認して援助しましょう。

手話にチャレンジしてみよう

 手話とは、手の動きと表情で伝えるコミュニケーション手段です。日常生活で使える手話を紹介しますので、みなさんもチャレンジしてみませんか。
区ホームページでも手話を紹介しています。詳しくは、詳しくは、下記リンクをご覧ください。

板橋区手話言語条例

 手話は言語であるという認識のもと、手話の理解促進・普及、手話が利用しやすい環境構築などをめざす条例です。詳しくは、下記リンクをご覧ください。

聴覚障がいがある方への支援

 聴覚障がいがある方への様々な支援を紹介します。利用方法・その他のサービスなど詳しくは、下記リンクをご覧ください。

手話通訳者の派遣

とき 月曜日から土曜日、午前9時から午後7時(土曜日は午後5時まで)
申し込み・問い合わせ 電話・ファクス・Eメールで、社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会東京手話通訳等派遣センター 電話・ファクス3358-6991 Eメールitatsu@tokyo-shuwacenter.or.jp

手話相談

 手話通訳を交えての相談ができるよう、手話相談員を配置しています。
ところ・とき・問い合わせ

  • 障がいサービス課(区役所2階10番窓口)…月曜日から金曜日、障がいサービス課板橋地域支援係 電話3579-2460 ファクス3579-2364
  • 赤塚健康福祉センター…月曜日・火曜日・木曜日、障がいサービス課赤塚地域支援係 電話3938-5118 ファクス3979-0581
    康福祉センター…月曜日から金曜日、障がいサービス課志村地域支援係 電話3968-2337 ファクス3969-2251
  • 赤塚福祉課…月曜日・水曜日・木曜日・金曜日、障がいサービス課赤塚地域支援係 電話3938-5118ファクス3979-0581
  • 志村健康福祉センター…月曜日から金曜日、障がいサービス課志村地域支援係 電話3968-2337 ファクス3969-2251

注:午前8時45分から午後5時

電話リレーサービス

 通訳オペレーターが手話・文字と音声を通訳することにより、電話で双方向につなぐサービスです。
問い合わせ 一般財団法人日本財団電話リレーサービス 電話0120-528-071(毎日、午前9時30分から午後5時)
注:詳しくは、下記リンクをご覧ください。

携帯型ヒアリングループシステムの貸出

 講演会・説明会などでマイクの音を正確に聞き取ることができるシステムの貸出を行っています。
問い合わせ 障がい政策課計画推進係 電話3579-2361 ファクス3579-4159、障がい者福祉センター 電話3550-3401 ファクス3550-3410

問い合わせ

障がい政策課計画推進係 電話3579-2361 ファクス3579-4159
 

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政策経営部 広聴広報課 広報係
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2022 ファクス:03-3579-2028
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