つくる・つながる・ポール・コックス展
※会期や記載内容に変更が生じる場合がございます。
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会期
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2021年11月20日(土曜日)~2022年1月10日(月曜日・祝日)
- 開館時間
- 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 休館日
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月曜日(ただし1月10日は祝日のため開館)・12月29日~1月3日
- 観覧料
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一般650円、高校・大学生450円、小・中学生200円
*土曜日は小中高校生は無料で観覧できます
*65歳以上・障がい者割引あり(要証明書)
- 企画協力
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ブルーシープ
- 後援
- 在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
フランスを中心に世界で活躍するポール・コックス(Paul Cox 1959- )は、絵画、グラフィックデザイン、舞台美術をはじめ、多くの分野に才能を発揮し、日本でも広告や絵本などの仕事を通して幅広いファンを得ています。その作品は、鮮やかな色使いと軽やかな線が親しみを感じさせる一方で、豊かな読書に基づく教養と、知的な遊び心にも満ちています。
ポール・コックス氏と板橋区立美術館は、2006年のワークショップ「夏のアトリエ」から交流が始まり、展覧会の具体的な構想は2019年にスタートしました。しかし間もなく世界的なパンデミックとなり、海外との往来が難しくなってしまいました。展覧会の中止や延期も考えられましたが、「制限から創造が生まれる」というコックス氏の座右の銘に励まされ、オンラインでの会議を重ねて展覧会開催に向けて準備を進めています。
本展では、近年取り組んでいる風景画の連作、劇場ポスターなどのグラフィックデザイン、さらには絵本の仕事を含め、多数の作品や資料をご覧いただきます。巨大な風景画や、ひらがなをテーマにした参加型のインスタレーションなど、本展のための新作も含まれています。それらは、作品を作ることによって、人々がつながっていくことができる、というコックス氏からのポジティブなメッセージとも言えるでしょう。
ポール・コックス( Paul Cox )
1959年パリ生まれ。絵画、グラフィックデザイン、イラストレーション、絵本、舞台美術など、フランスを中心に国際的に活動している。風景画の展覧会や、ポスターなどグラフィックデザインの展覧会を各地で開催し、パリのポンピドゥー・センターなどでは参加型の大型インスタレーションも発表。劇場の仕事も多く、1990年代からフランス各地の劇場のポスターをデザインするほか、舞台装飾や衣装を手がけることもある。
新作 風景画とインスタレーション
風景画:ポール・コックスは近年、風景画に力を入れています。何かを明確に描くのではなく暗示的に表現することに関心を寄せており、シリーズごとに膨大な数のバリエーションを制作することもあります。今回の新作は幅6mを超える大きな布に風景を描きました。
インスタレーション:各地で参加型インスタレーションも発表してきたポール・コックス。今回は日本での開催に合わせて「えひらがな」を構想中です。言葉とイメージの関係性をテーマにした作品も得意とするポールらしいアイデアに満ちたインスタレーションをお楽しみに。
ポール・コックスと日本、板橋区立美術館
ポール・コックスは日本でも様々な仕事を手がけています。絵本は1989年より邦訳が出版され、2020年から21年にかけては5冊もの新刊絵本が刊行され、多様なスタイルで楽しませてくれます。またルミネ、キリンビール、JR東日本など大手企業の広告のためのイラストでは、明るく軽やかな表現で多くの人々をひきつけました。
板橋区立美術館との関係は、2006年にイラストレーター向けのワークショップ「夏のアトリエ」の講師として招聘したことに始まりました。受講者との交流はその後も続き、彼らの制作にも大きな影響を与えています。2015年には当館の展覧会のポスターを描き下ろしました。今回の展覧会は、板橋区立美術館とポール・コックスの15年におよぶ交流から実現するものです。