狩野派クイズ Q1 答え

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ページ番号4001442  更新日 2021年6月15日

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答え:C

Cは狩野常信(つねのぶ)が描いた「四季花鳥図屏風」です。

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狩野常信「四季花鳥図屏風」(右隻)
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狩野常信「四季花鳥図屏風」(左隻)

常信は江戸中期の画家で、探幽の甥にあたります。
狩野派はお手本(粉本)を模写する教育を徹底し、描き方(様式)を統一することに熱心だったので、錦鶏鳥(きんけいちょう)と呼ばれる鳥などは探幽の絵を手本としています。
また、松を手前に描き、背後に滝を置く構図は室町時代に活躍した狩野元信(もとのぶ)が完成させたものです。

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左隻に描かれた錦鶏鳥

Aは酒井抱一(さかいほういつ)の「白梅鶯・紅葉鹿図」です。

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抱一は尾形光琳の画風に傾倒し、「江戸琳派」と呼ばれる新たな様式を確立しました。
梅の花は丸く、紅葉は同じ形を繰り返し描き、ものの形をデザイン化しています。動物の愛らしさや、季節が移り変わりゆく美しさを見事に表現しています。


Bは宋紫石(そうしせき)が描いた「牡丹小禽図」です。


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宋紫石は長崎で南蘋風(中国人画家・沈南蘋(しんなんぴん)の写実的な花鳥画に倣った画風)を学び、江戸の地に広めました。
牡丹の花びらは微妙な色調の違いによって実物のような質感が表されています。富貴の象徴である牡丹とつがいの鳥を描くことで、おめでたい意味を持たせた作品です。

このように同じ江戸時代の絵でも全然ちがいます!いろいろな作品をみて、流派の特徴を見つけてみてくださいね。