広報いたばしテキスト版(令和3年3月27日号)1面・2面

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ページ番号1031753  更新日 2021年3月27日

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※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、手洗い・マスク着用・身体的距離の確保を徹底しましょう。

令和3年度施政方針

持続可能な区政の実現に向けて
 3月2日に開催した令和3年第1回区議会定例会本会議で、坂本区長が令和3年度施政方針を説明しました。
 施政方針で示された予算編成・区政経営の方針、「3つの基本目標」に沿った主要事業の概要をお知らせします。

予算編成・区政経営の方針

 日本経済は、4月の緊急事態宣言発令後における歴史的な落ち込みからの回復が期待されるものの、再度の宣言発令によって、今後の動向を見通すことが極めて難しくなっており、さらなる経済の下振れリスクにも十分注視する必要があります。
 このような経済動向や、国の不合理な税制改正により、特別区民税・特別区交付金は大幅な減収が続くと見込まれています。一方、コロナ禍の影響によって扶助費などの増加も想定されるほか、老朽化する公共施設の更新需要などの多額の経費負担が今後も見込まれており、これからの3年は極めて厳しい財政運営を覚悟しなければなりません。
 激変する社会情勢に対応し、持続可能な区政を実現していくため、「いたばしNo.1実現プラン2021」を1年前倒しで改訂し、新たに令和3年度を初年度とする「いたばしNo.1実現プラン2025」(以下「No.1プラン2025」)を策定しました。「No.1プラン2025」では、緊急財政対策の実施によって財源を確保しつつ、ポストコロナ時代の「新たな日常」を見据え、経営革新と人材育成・活用にかかる取組を加速させます。また、限られた経営資源を集中的に投入する重点戦略を展開し、行政サービスの質の向上をめざしていきます。
 新型コロナウイルス対策はもとより、「SDGs(持続可能な開発目標)戦略」「デジタルトランスフォーメーション戦略」「ブランド戦略」の3つを柱とする重点戦略を展開し、魅力創造発信都市と安心安全環境都市を指向しながら、「東京で一番住みたくなるまち」と評価されるまちをめざしていきます。
 令和3年度は、重点戦略を展開する初年度にあたり、新型コロナウイルス対策に全力を挙げて取り組みながら、3つの戦略へ重点配分し、区政の持続的な発展と行政サービスの質の向上を図っていく、未来志向の予算編成としました。

令和3年度予算の主要事業(概要)

基本目標1「未来をはぐくむあたたかいまち」

子育て安心
  • 「(仮称)板橋区子ども家庭総合支援センター」の令和4年度開設に先立ち、子どもなんでも相談・児童虐待相談を24時間365日の体制に整備し、より多くの子ども・家族の支援や、児童虐待の未然防止・早期発見などにつなげます。
  • 近年高まっている医療的ケア児(日常的にたん吸引・経管栄養などの医療的ケアが必要な子ども)の保育ニーズに対応するため、区立高島平あやめ保育園・上板橋保育園の2園で、看護師の配置による医療的ケア児の保育を実施し、今後の受入拡大に向けたモデル園としての役割も果たします。
  • 子どもの貧困対策として、引き続き「いたばし子ども夢つむぐプロジェクト」に取り組むとともに、ニーズの変化を把握するための実態調査を実施し、次期「次世代育成推進行動計画」の策定に活かします。
魅力ある学び支援
  • 板橋区スマートスクールプロジェクトとして、区立小・中学校の児童・生徒にタブレット型パソコンを配付するなど、ICT(情報通信技術)機器を活用した教育環境を整備します。また、中学校の新学習指導要領に対応するため、教員用教科書・デジタル教科書などを購入し、新しい時代に対応したICT教育を引き続き推進します。
  • 3月末、板橋区平和公園内に、緑と文化を象徴した新しい中央図書館をオープンします。併設するいたばしボローニャ絵本館では、幅広い世代に絵本の魅力を伝える事業を展開し、「絵本のまち板橋」を板橋ブランドとして戦略的に推進することで、区への愛着・誇りを醸成します。
  • 令和3年度までに、全区立小・中学校の体育館に冷暖房機を設置し、猛暑による熱中症対策と避難所の環境改善を図ります。また、令和3年度・令和4年度に、給食調理室にも冷暖房機を設置し、安心・安全な学校給食を提供する職場環境の向上を図ります。
安心の福祉・介護
  • コロナ禍の影響などで住まいを失う恐れがある方を対象に、区独自で住居契約更新料の上乗せ給付を行い、継続的な居住と生活にお困りの方の自立を支援します。
  • 区の各種福祉資金の貸付を受けている高校・大学生などに図書カードを配付し、コロナ禍でも安心して修学できるように負担軽減を図ります。
  • ひとり親に対する施策の深化を図り、包括的な支援を充実させます。
  • 今年度に策定した「障がい者計画2023・障がい福祉計画(第6期)・障がい児福祉計画(第2期)」に基づき、相談支援体制・障がいがある方の就労の充実、障がいがある子どもの療育・保育・教育の充実、障がい者虐待・差別の解消による権利擁護の促進などを図り、誰もが安心して暮らし続けられる環境づくりに取り組みます。
  • 団塊の世代が75歳以上となり、さらなる医療・介護需要の増大が見込まれる2025年を目途に、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する地域包括ケアシステム「板橋区版AIP」の深化・充実を図り、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられる環境を整えます。

基本目標2「いきいきかがやく元気なまち」

豊かな健康長寿社会
  • 食品表示法・健康増進法に基づく加工食品の栄養成分表示の義務化に伴い、違反の疑いがある場合に必要な調査を実施し、区民の健全な食生活を支えます。
  • シニア世代の健康増進・社会参加を促進するため、フレイル予防事業の拡充やオンラインコミュニケーションスキルの向上などで社会活動を多面的に支援し、健康長寿のまちづくりに向けて取り組みます。
心躍るスポーツ・文化
  • 冒険家・植村直己の生誕80周年に合わせ、植村冒険館を東板橋体育館に移転・複合化し、冒険というコンセプトを加えた施設に刷新します。地域の方が気軽に憩えるコミュニティラウンジや、おむつ替え・授乳ができる赤ちゃんの駅を設置し、誰もが利用しやすい施設とするほか、昨年12月にリニューアルオープンした板橋こども動物園を含め、加賀エリア全体の魅力を高めます。
  • モンゴル国教育科学省との文化・教育交流協定締結25周年を記念し、同国教育科学大臣をはじめとする訪問団を受け入れるほか、記念イベントを開催し、モンゴル国との交流促進を図ります。
  • 旧粕谷家住宅の歴史的価値を適切に保存していくとともに、駐車場などの環境を整備することで活用を促進し、区立美術館・郷土資料館と連携した赤塚地域全体の魅力発信と活性化につなげます。
光輝く板橋ブランド・産業活力
  • 経営安定化特別融資制度を創設し、信用保証料を全額補助するほか、オンライン商談・テレワークなどの環境整備、営業活動に関する助成制度の創設、営業時間の短縮に協力している店舗への協力金の支給など、区内中小企業の持続的経営を支援します。
  • コロナ禍の影響による失業者・非正規雇用者に対し、オンライン研修・就労機会の提供などを行い、就職活動を支援します。
  • 認定農業者に対し、施設整備費用の一部を補助するとともに、農作業スキルを持った人材を育てる「農のサポーター」制度の確立に向けて検討を進めます。
  • 区の4大イベント(区民まつり・いたばし花火大会・板橋Cityマラソン・農業まつり)の新たな実施方法を試行し、区の独自性・先駆性を打ち出しながら、ポストコロナ時代における新しい板橋ブランドとして戦略的に発信します。

基本目標3「安心・安全で快適な緑のまち」

緑と環境共生
  • 電気・ガスの使用量の削減割合に応じてポイントを付与する「いたばし環境アクションポイント事業」を実施します。地球温暖化の防止に向けた取組を実践・継続し、SDGsの推進と二酸化炭素の実質排出量をゼロにする「脱炭素社会」の実現をめざします。
  • サーマルリサイクル(熱回収)されているプラスチックごみの再資源化に向けた実態調査を実施し、中間処理施設・収集運搬方法などを検討します。
  • 老朽化した区立公園・公衆トイレの改築や遊具の適切な修繕など、ユニバーサルデザインを推進しながら、安心・安全で誰もが使いやすい公園を整備します。また、板橋公園を防災機能が充実した魅力ある公園として整備するため、基本構想・基本計画の策定を進めます。
万全な備えの安心・安全
  • 新型コロナウイルス検査・医療体制支援として、PCR検査体制の充実、電話相談窓口の設置、保健所運営体制の強化のほか、病院間連携による転院支援を引き続き実施します。転院支援では、退院基準を満たしても介護者不在などで入院継続が必要な方に対し、転院の調整・費用負担などの支援を行い、ひっ迫する病床の確保を図ります。
  • 都内自治体で初めて開始した自宅療養患者に対する夜間・休日の電話相談・救急往診体制整備事業を引き続き実施します。
  • 停電時でも、地域コミュニティの防災活動に支障が生じないよう、住民防災組織などの活動拠点における電源確保を支援します。また、荒川浸水想定区域内の新河岸地区で、住民・企業などの協議によるコミュニティタイムラインの策定に着手します。
  • 「老朽建築物等対策計画2025」の後期計画を策定し、空き家の所有者などに適切な啓発・指導を行い、安心・安全で快適なまちづくりを進めます。
快適で魅力あるまち
  • 高島平地域における都市再生実施計画の策定を進めます。社会情勢の変化などを踏まえ、「高島平地域グランドデザイン」のバージョンアップを図り、高島平地域全体のまちづくりに取り組みます。また、板橋駅西口周辺地区・大山駅周辺地区・上板橋駅南口駅前地区におけるまちづくりが進展しており、この機を捉え、まちづくりにかかる区の組織を再編し、都市整備部に「まちづくり推進室」を新設します。災害に強く、若い世代の定住化・交流人口の増加につながる魅力あるまちづくりを推進します。
  • 大山駅周辺地区のまちづくり事業に、専門知識・ノウハウを有する専門家を派遣し、商店街のさらなる活性化とまちづくりの推進を図ります。

計画を推進する区政経営

  • ICTを活用したテレワーク・リモート会議、行政手続きのオンライン化など、「新たな日常」の核となるデジタルトランスフォーメーションを推進し、業務の効率化と働き方改革を加速化させ、区民サービスの向上につなげます。
  • ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングで、「いたばし花火大会」への寄付を募り、区民・来場者を元気づけるプログラムを実施します。

令和3年度当初予算の規模

一般会計

  • 令和3年度…2209億4000万円
  • 令和2年度…2219億1000万円
  • 伸び率…マイナス0.4パーセント

特別会計(国民健康保険事業)

  • 令和3年度…528億2000万円
  • 令和2年度…549億7000万円
  • 伸び率…マイナス3.9パーセント

特別会計(介護保険事業)

  • 令和3年度…440億7000万円
  • 令和2年度…438億2000万円
  • 伸び率…0.6パーセント

特別会計(後期高齢者医療事業)

  • 令和3年度…124億6000万円
  • 令和2年度…122億3100万円
  • 伸び率…1.9パーセント

特別会計(東武東上線連続立体化事業)

  • 令和3年度…9000万円
  • 令和2年度…1億2200万円
  • 伸び率…マイナス26.2パーセント

合計

  • 令和3年度…3303億8000万円
  • 令和2年度…3330億5300万円
  • 伸び率…マイナス0.8パーセント

※伸び率は、小数点以下第2位を四捨五入しています。

おわりに

 令和3年度は、「No.1プラン2025」の初年度として、「区民の生活を守り未来へつながる重点戦略実行予算」とする予算案を編成しました。
 コロナ禍による危機を変革の機会と捉え、ポストコロナ時代における「新たな日常」を見据えた重点戦略を展開し、行政サービスの質の向上を図ることによって、持続可能な区政を実現します。
 今後も、板橋区基本構想における将来像「未来をはぐくむ緑と文化のかがやくまち 板橋 」の実現に向け、邁進します。

問い合わせ

政策企画課計画・SDGsグループ 電話番号3579-2013

「広報いたばし」新型コロナウイルスワクチン接種特集号発行のお知らせ

 同号を全戸配布するほか、区内各駅・公衆浴場などで配布します。
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