教育広報「教育の板橋」(テキスト版)第110号 1面
教育広報 教育の板橋 2023年1月10日号 第1面です
「継続して、確かな学力の定着・向上をめざしていきます」
~令和4年度 全国学力・学習状況調査の結果と今後の取組について~
令和4年4月、全国の小学校第6学年と中学校第3学年の児童・生徒を対象に、全国学力・学習状況調査が実施されました。今年度は国語、算数・数学に加え、理科の調査を実施しました。
- 教科に関する調査の結果
【全国平均正答率との比較】
板橋区の平均正答率について全国と比較しました。令和4年度は、小学校は国語、算数、理科の全てにおいて全国を上回る結果となりました。中学校については、国語、数学、理科全てにおいて全国を下回る結果となりました。
正答率が低い問題は以下の通りでした。
・文章に対する感想や意見を伝え合い、自分の文章のよいところを見付ける。(小学校国語)
・行書の特徴を理解している。(中学校国語)
・日常の場面に即して、数量が変わっても、割合が変わらない場合があることを理解している。(小学校算数)
・筋道を立てて考え、事柄が成り立つ理由を説明できる。(中学校数学)
・日光が直進することを理解している。(小学校理科)
・力の働きに関する知識及び技能を活用して、物体に働く重力とつり合う力を矢印で表し、その力を説明できる。(中学校理科)
各学校において、児童・生徒の実態をさらに詳細に分析をし、授業革新にいかしていきます。 - 学力の定着・向上に向けた学校の取組
【「板橋区 授業スタンダード」の徹底】
板橋区立小中学校では、「板橋区 授業スタンダード」に基づく授業を全校で実施しています。「1学習課題・めあての設定→2児童・生徒が自力で問題解決→3考えを共有し、集団で問題解決→4まとめ・振り返り」という基本の授業の流れに沿って授業を進めるとともに、一人一台端末を効果的に活用することで、「主体的・対話的で深い学び」をめざしています。
【小中一貫教育に向けた取組】
22の学びのエリア(中学校区)の小中学校で全国学力・学習状況調査の結果を共有し、9年間を通して学力の定着・向上をめざします。その視点の一つが「読み解く力の育成」です。板橋区では、読み解く力を「教科書等の文章や図表等から読み取ったことを基にして、分かったこと、考えたことを相手に伝える力」と定義しています。これは、これからの予測不能な世の中を生き抜くために、一人ひとりが身に付けるべき大切な力と考えています。文字言語を正しく理解し、活用することができるよう、今後も徹底して指導していきます。 - 学力と生活習慣等との関係
教科に関する学力についての調査結果と、児童・生徒質問紙における回答結果との関連が大きい生活習慣等は以下のとおりです。
・自分のよさが分かっていること。
・読書をする習慣があること。
・家庭学習や宿題を、自分で計画を立てて行っていること。
・授業では、主体的に課題解決学習や話し合い活動に取り組んでいること。
・友達と話し合い、自分の考えを深めたり、広げたりできること。
・授業で学習した内容を振り返り、次につなげていること。
・授業でコンピュータなどのICTを活用したいと思っていること。
・地域や社会をよくするために何をすべきか考えること。
・どんな問題でも最後まで取り組もうとすること。
学力の定着・向上は、学校での学びに加え、家庭や地域との連携も必要です。引き続き、学校とともに児童・生徒の豊かな成長を見守り、支えてくださいますよう、お願いします。
小学校 |
平均 正答率(%) |
差 |
令和3年度 における差 |
平成31年度 における差 |
平成30年度 における国との差 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
国語 |
区 |
66 |
- |
- |
- |
A |
2.6 |
-3.0 |
|||||||
都 |
69 |
-1.0 |
-3.2 |
||||
国 |
65.6 |
0.4 |
2.3 |
-1.8 |
B |
1.5 |
|
算数 |
区 |
65 |
- |
- |
- |
A
|
2.2 |
都 |
67 |
-2.0 |
-2.0 |
-3.1 |
|||
国 |
63.2 |
1.8 |
1.8 |
0.2 |
B |
2.5 |
|
理科 |
区 |
64 |
- |
- |
- |
- |
|
-1.0 |
|||||||
都 |
65 |
-2.0 |
|||||
国 |
63.3 |
0.7 |
-0.3 |
中学校 |
平均 正答率(%) |
差 |
令和3年度 における差 |
平成31年度 における差 |
平成30年度 における国との差 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
国語 |
区 |
68 |
ー |
ー |
ー |
A |
‐0.5 |
都 |
70 |
‐2.0 |
0 |
‐1.8 |
|||
国 |
69 |
‐1.0 |
2.4 |
‐0.1 |
B |
2.1 |
|
数学 |
区 |
51 |
ー |
ー |
ー |
A |
0.3 |
都 |
54 |
‐3.0 |
‐1.0 |
‐2.2 |
|||
国 |
51.4 |
‐0.4 |
1.8 |
‐0.4 |
B |
0.2 |
|
理科 |
区 |
48 |
ー |
ー |
ー |
ー |
|
都 |
51 |
‐3.0 |
‐0.6 |
||||
国 |
49.3 |
‐1.3 |
‐1.7 |
注:平成31年度より、調査実施方法が変更、令和2年度は新型コロナウイルスのため中止
注:平成30年度 A:主として「知識」に関する問題 B:主として「活用」に関する問題
注:理科は3年に一度実施
問い合わせ
指導室 電話番号03-3579‐2643
板橋区教科等指導専門官 ~授業革新をめざして~
板橋区では、教科等における高い授業力のある教員の中から、「板橋区教科等指導専門官」を任命しています。任命された教員は、模範授業となる授業を公開するとともに、授業づくりや指導方法についての指導・助言を行っています。その学びが各学校に広がり、板橋区立学校全体の授業革新につながっています。
子どもたちの「できた!わかった!」をめざして
板橋区では、板橋区授業スタンダードに基づく授業の中で、読み解く力の育成の充実や、一人一台端末の活用等、全小中学校が授業革新をめざし、取り組んでいます。教科等指導専門官の授業では、これらの視点を取り入れた授業を公開しています。
- 【一人一台端末を効果的に活用】
一人一台端末が導入され、各学校で様々な実践を積み重ねてきています。ICTの活用は、個に応じた指導に大変有効であり、今後、さらに活用の充実が求められます。「板橋区教科等指導専門官」の授業では、「わかる・できる」授業のために、それぞれの専門性を生かしながらどのような活用が有効かを検討し、提案しています。 - 【授業の主人公は「児童・生徒」】
「板橋区教科等指導専門官」の授業では、児童・生徒が、時間いっぱい考え、語り、自身の考えを深めています。一人ひとりの「できた!わかった!」を引き出す授業をめざして、板橋区ではこれからも引き続き授業革新を推進します。
問い合わせ
指導室 電話番号03-3579‐2643
学校訪問の様子を公開しています
教育長や教育委員会の職員が訪問した学校の様子を随時区ホームページで公開しています。ぜひご覧ください。
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教育総務課庶務係 電話番号03-3579-2603
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〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
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