館蔵品展 池袋モンパルナスの作家たち

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ページ番号4000133  更新日 2020年1月28日

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チラシ:館蔵品展 池袋モンパルナスの作家たち

今から80年ほど前、池袋、板橋、練馬付近にはアトリエ付きのアパートが立ちはじめ、若い芸術家たちが集まりました。住人の一人、小熊秀雄はこの界隈の詩を詠んで「池袋モンパルナス」と名づけました。ここでは、麻生三郎、寺田政明、井上長三郎、古沢岩美をはじめとする画家たちが、戦争や貧困の中でキュビスムやシュルレアリスムなど外国の表現を自由に解釈し、独自の芸術を探求していました。政治的、社会的な圧力にも負けず、画家たちは希望に満ちた時代と独自の芸術を明るく捜し求めていたのです。彼らの前向きで積極的な姿は、社会不安の押し寄せる現代を生きる私たちが見直すべき姿だと言えるでしょう。

板橋区立美術館では日本の前衛絵画を語る上ではずすことのできない「池袋モンパルナス」に集った作家たちの作品を収集してきました。本展は「池袋モンパルナス」の代表作家として戦後高く評価された長谷川利行の「支那之白服」、幻想的な古代モチーフを題材に独自の世界を作った難波田龍起の「ヴィナスと少年」「ニンフの踊り」、板橋に暮らし、常に芸術家グループの中心にいた寺田政明の「灯の中の対話」、など、当館所蔵作品の中から選りすぐりの約80点の戦前、戦中、戦後の様々なスタイルの油彩画を「独立美術協会」「新人画会」などの発表の場となった美術団体や社会的背景との関連で紹介し、新たな魅力を発見する新しい試みです。

暗い時代の中、自己の芸術を追求した「池袋モンパルナスの作家たち」から「いのち」と「生きる喜び」を見つけていただきたいと思います。

会期
2007年3月17日(土曜日)~5月6日(日曜日)
開館時間
午前9時30分から午後5時00分(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日
4月30日は開館、ただし5月1日は休館
観覧料
無料
展示内容
油絵・彫刻等約70点
その他デッサン、手紙、印刷物など資料
*一部展示替えあり

関連イベント

4月7日(土曜日)午後2時00分~午後3時30分
寺田農が語る「父と池袋モンパルナスの時代」
講師 寺田農(俳優)
先着100名

4月21日(土曜日)午後2時00分~午後3時30分
「永久のほころび 芸術と自由をめぐって」
講師 アーサー・ビナード(詩人)
先着100名

  画家名 作品名 制作年 寸法(cm)
1 麻生三郎 寺田政明像 不詳 コンテ・紙
2 麻生三郎 静物 1959年 油彩・キャンバス
3 麻生三郎 胴体 1966年 油彩・キャンバス
4 伊藤久三郎 振子 1937年 油彩・キャンバス
5 伊藤久三郎 Toleration 1938年 油彩・キャンバス
6 伊藤研之 黄色い建物 1929年 油彩・キャンバス
7 伊藤研之 伝説のマジック 1939年 油彩・キャンバス
8 糸園和三郎 1955年 油彩・キャンバス
9 井上長三郎 椅子 1973年 油彩・キャンバス
10 井上長三郎 ヴェトナム(母子) 1965年 油彩・キャンバス
11 入江比呂 薪炭(戦時配給) 1942年 レリーフ・石膏
12 多賀谷伊徳 植物 不詳 油彩・キャンバス
13 大塚睦 地割れのある風景(風景A) 1940年 油彩・キャンバス
14 大塚睦 1949年 油彩・キャンバス
15 大野五郎 異国の子 1936年 油彩・キャンバス
16 大野五郎 自画像 1928年 油彩・キャンバス
17 小川原脩 野の対話 1937年 油彩・キャンバス
18 小川原脩 ヴィナス  1937年 油彩・キャンバス
19 小熊秀雄 夕日の立教大学
*4月1日から展示
1935年 油彩・キャンバス
20 桂川寛 おんどりと鉄骨  1957年 油彩・キャンバス
21 桂川寛 小河内村 1952年 油彩・キャンバス
22 川口軌外 雉子 1923年頃 油彩・キャンバス
23 川口軌外 静物 1927年頃 油彩・キャンバス
24 小牧源太郎 生誕譜No.1 1938年 油彩・キャンバス
25 小牧源太郎 稲荷図No.2 1947年 油彩・キャンバス
26 佐田勝 廃砲B「戦利品B」 1939年 油彩・キャンバス
27 佐田勝 廃墟 1945年 油彩・キャンバス
28 里見勝蔵 二女 1930年 油彩・キャンバス
29 島津純一 作品1 1937年頃 水彩・紙
30 島津純一 作品3 1937年頃 水彩・紙
31 白井謙二郎 非情の階段 1984年 木彫
32 白井謙二郎 開放された入口 1986年 木彫
33 白木正一 自画像 1947年 油彩・板
34 白木正一 留人 1952年 油彩・キャンバス
35 高山良策 帰る 1955年 油彩・キャンバス
36 高山良策 1948年 1949年 油彩・キャンバス
37 田中佐一郎 黄衣の少女  1931年 油彩・キャンバス
38 田中佐一郎 アトリエ村への径 1935年頃 油彩・キャンバス
39 鶴田吾郎 長崎村の春 1926年 油彩・キャンバス
40 寺田政明 夕陽(前野城山付近) 1947年 油彩・キャンバス
41 寺田政明 発芽A 1936年 油彩・キャンバス
42 寺田政明 宇宙の生活 1938年 油彩・キャンバス
43 寺田政明 灯の中の対話 1951年 油彩・キャンバス
44 寺田政明 たけのこ
*3月31日まで展示
1943年 油彩・キャンバス
45 難波田龍起 ヴィナスと少年 1936年 油彩・キャンバス
46 難波田龍起 ニンフの踊り 1936年 油彩・キャンバス
47 長谷川利行 赤い少女 1932年 油彩・紙
48 長谷川利行 支那之白服 1939年 油彩・板
49 浜松小源太 世紀の系図 1938年 油彩・紙
50 浜松小源太 黄昏の憂鬱 1941年 油彩・キャンバス
51 早瀬龍江 自嘲 1951年 油彩・キャンバス
52 早瀬龍江 非可逆的睡眠 1953年 油彩・キャンバス
53 尾藤豊 殴られた彼 1949年 油彩・キャンバス
54 福沢一郎 父と子 1937年 油彩・キャンバス
55 福沢一郎 憂川(ダンテ神曲による幻想) 1946年 油彩・キャンバス
56 藤田鶴夫 悲劇の眼(凝視) 1936年 油彩・キャンバス
57 藤田鶴夫 懊悩 1936年 油彩・キャンバス
58 古沢岩美 頭蓋・糞 1937年 油彩・キャンバス
59 古沢岩美 板橋風景 1948年 インク・紙
60 古沢岩美 憑曲 1948年 油彩・キャンバス
61 古沢岩美 描いている自画像 1958年 油彩・キャンバス
62 前田寛治 婦人像 1924年頃 油彩・キャンバス
63 松本竣介 鉄橋近く 1943年 木炭・墨・紙
64 真鍋(金子)英雄 水辺 1941年 油彩・キャンバス
65 峯孝 戦禍の老婆 1967年 ブロンズ
66 山下菊二 汝煙となるなかれ 1974年 油彩・キャンバス
67 山本正 壁による男 1932年 油彩・キャンバス
68 山本正 青年 1935年 油彩・キャンバス
69 吉井忠 雪国 1928年 油彩・キャンバス
70 古沢岩美 軍事郵便 1943-46年  
作品1
伊藤久三郎
Toleration
作品2
小牧源太郎
生誕譜No.1
作品3
寺田政明
灯の中の対話

作品4
長谷川利行
支那之白服
作品5
松本竣介
鉄橋近く

このページに関するお問い合わせ

板橋区立美術館
〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251 ファクス:03-3979-3252
区民文化部 文化・国際交流課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。