第25回夏のアトリエ

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ページ番号4001962  更新日 2025年5月17日

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「夏のアトリエ」は、イラストレーターを対象に絵本制作の総合的・専門的な指導を行う5日間のワークショップです。本年は、2025年のボローニャ展審査員であるクリス・ホートン氏を講師に迎え、絵本制作のワークショップを行います。

 

「自分の声の視覚化:言いたいことを見えるようにするためには」

期間:2025年7月1日(火曜日)~5日(土曜日)の5日制 10時00分〜16時00分

講師:クリス・ホートン(イラストレーター、作家、2025ボローニャ展審査員/アイルランド出身)

通訳:森泉文美(ボローニャ展コーディネーター)

対象:イラストレーター又はイラストレーターを目指す方で、絵本づくりに関心があり、全日程参加できる18歳以上の方

定員:20名(書類選考あり)

参加費:25,000円(別途材料費等がかかる場合があります)

申込方法:往復はがきに以下の内容をご記入の上、お申込みください。
(1)「夏のアトリエ」申込
(2)氏名(ふりがな)・年齢・住所・電話番号・メールアドレス
(3)出版歴のある方はタイトルと出版社
(4)これまでの制作活動
(5)主な使用技法
(6)参加希望の理由
(7)「夏のアトリエ」等、過去に板橋区立美術館で開催したイラストレーター向けワークショップへの参加の有無
※返信面にも住所・氏名を明記の上、宛先:板橋区立美術館「夏のアトリエ係」へ
※ワークショップが複数あるため、「夏のアトリエ」への申込であることを明記してください。
締切:2025年6月6日(金曜日)(必着)


クリス・ホートン Chris Haughton

アイルランド出身、ロンドン在住。イラストレーター、作家。2025ボローニャ展審査員。
2007年、フェアトレードの衣料品会社ピープルツリー(People Tree)との仕事で、Time誌の「デザイン100」に選ばれる。絵本作家としてのデビュー作『ちょっとだけまいご』(邦訳:BL出版)は現在35の言語に翻訳。これまでに刊行された『どうする ジョージ!』『しーっ!ひみつのさくせん』『ぼくはちっともねむくない』『うみへいった ちいさなカニカニ』『ママって すごーい!』(邦訳版:いずれもBL出版)などの絵本はいずれも世界各国で広く翻訳されている。フランスのソルシエール賞(2012年)、イタリアのアンデルセン賞(2013年)、アメリカのエズラ・ジャック・キーツ賞(2015年)などを受賞。また、デザインとフェアトレードを結び付けてラグやおもちゃを製作するソーシャルビジネスnode(madebynode.com)を設立するなど、幅広く活動をしている。2024年9月、初めてのノンフィクション作品「情報の歴史(The History of Information)」(DK Children刊)を出版。

講師ポートレート
講師:クリス・ホートン
ちょっとだけまいご表紙
『ちょっとだけまいご』(邦訳版:BL出版)

講師からのコメント

多くのイラストレーターたちや絵本作家たちは自分だけの「声」を探しています。それは効果的に物事や物語を伝える声であり、作家自身の心に忠実で、作家の世界観を反映したものです。このワークショップでは、講師である私の作業方法やそのほかの一般的な制作方法を教えるのではなく、参加者それぞれが自分だけのビジョンを生成する手助けをしたいと思っています。今までいろいろなワークショップをやってきましたが、これから述べるエクササイズは、この目標達成にとても有効であるということが分かりました。
このワークショップはどのレベルのイラストレーターにとっても役に立つと思います。
イラストレーションを始めたばかりで自分が気持ちよく制作できるスタイルや制作方法を探している人でも、初めての絵本を作りたいイラストレーター、また新しい方向、あるいはより自分らしい声を探している絵本作家にも向いていると思います。

まずは参加者それぞれに、自分のとりたい方向に向かってもらうため、それを表すような二つの参考となるイメージを選んでもらいます。
そのイメージは自分の好きな作家の作品例でもいいし、自分をインスパイアされるものでもOK。独特な雰囲気やストーリー、または空想世界を想像させるイメージでもかまいません。例えばそれは、イタリアのシュルレアリスムの画家、ジョルジョ・デ・キリコの作品とモンゴルの伝統的な刺繍の作品という組み合わせかもしれません。宮崎駿の映画のワンシーンかもしれないし、大好きな中世写本の中にある好奇心を掻き立てるような一枚かもしれません。50年代のインフォグラフィックと草間彌生のサイケな水玉の組み合わせや、フォークアートとコンピューター・グラフィックスとの融合、エジプトの象形文字と日本の浮世絵など。選んでもらう二つの作品体系はできるだけ違うものをお勧めします。
独特なアプローチで制作するアーティストを選ぶ場合、一枚の絵でもいいし、その人の全作品でもかまいません。選んでもらった二つの「方向」の中から最もいい要素を抽出し、それらを一つに融合させる方法を探求し、ユニークでまったく新しく感じられる何かを作りだします。



過去に実施した「夏のアトリエ」については、当館の美術館ニュースで報告しています。
近年実施したものについては、下記からもご覧いただけます。