「公害行政」から「環境行政」へ

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ページ番号1038170  更新日 2022年5月18日

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 昭和60年代になると、物質的な豊かさが充実されるに従って、精神的な豊かさを求める比率が高くなるなど、生活意識と価値観の変化が見られるようになってきました。環境問題も工場の公害問題が鎮静化する一方、近隣騒音などの都市生活公害が表面化し、また地球規模の環境問題がクローズアップされるなど、環境に対する意識は多様化してきました。

 区では、昭和62(1987)年に「快適環境懇談会」を設置し、今後の環境行政のあり方を検討するため、区民への意識調査、環境資源調査などを行い、平成3(1991)年に総合的な環境管理計画である「板橋区快適環境ガイドライン」を策定しました。

 このガイドラインでは、環境と共生する都市の実現のためには、「環境学習の充実」が重要であり、「一人ひとりの人間が環境に配慮した行動をとれるようにすること」が環境学習の目的であるとされました。また、「エコポリス」という言葉はこのガイドラインで初めて使われ、以降、「エコポリス」の名を冠した都市宣言や条例が次々と生まれました。エコポリスとは、「エコロジカル(生態系)」と「ポリス(都市)」の合成語で、環境に配慮した「環境保全型都市」を意味しています。

 平成3年4月には環境行政の組織も、リサイクル推進課が新設され、従来の公害対策課は環境保全課と名称が改められ、新たな環境行政の展開が始まりました。 

人と環境が共生する都市を目指して

 これまでの公害行政から、地球環境問題などを含めた環境行政に転換した板橋区は、平成5(1993)年4月に人と環境が共生する都市を目指し「エコポリス板橋環境都市宣言」を行い、区と区民が地球環境に配慮し、日常生活の足元から環境保全に努めていくことを内外に表明しました。

 平成7(1995)年4月には、環境学習の拠点施設としてエコポリスセンターを開設し、環境について「知る」→「考える」→「交流する」→「行動する」という自然なステップアップが図れるよう、多世代に向けて様々な環境学習講座やイベントを実施してきました。

 平成10(1998)年には、ごみの投げ捨てなどを防止し、地域の環境美化活動や良好な生活環境を確保することを目的として、「エコポリス板橋クリーン条例」を制定し、平成11(1999)年には、全庁的に環境への配慮を進めていくために構築した「板橋区環境マネジメントシステム」により、環境の国際規格である「ISO14001」の認証を、都内自治体として最初に(全国5番目)に取得しました。

 また、地域の方々の協力を得て、平成15(2003)年に区立板橋第七小学校で始まった緑のカーテンの取り組みは、体験的な環境教育として区立の全小中学校に広がり、さらに企業や商店会、自治会など地域ぐるみの活動へと発展しました。

  • 平成5年低公害車での回収作業

    平成5(1993)年 低公害車での回収作業

  • 平成7年エコポリスセンター開設

    平成7(1995)年 エコポリスセンター開設

  • 平成8年環境実験室

    平成8(1996)年 環境実験室 エコポリスセンターにて

  • 平成17年緑のカーテンの前で始業式

    平成17(2005)年 緑のカーテンの前で始業式

こうして、様々な環境危機と課題を乗り越えてきましたが、地球で暮らしていく以上、環境への配慮はこれからもずっと続けなければなりません。人々の多様化し続ける環境意識も尊重しつつ、子どもたちを、そしてきれいな街を未来につなぐため、板橋区は今後も様々な環境行政を展開していきます。

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資源環境部 環境政策課
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2591 ファクス:03-3579-2249
資源環境部 環境政策課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。