万葉・薬用園
日本で古来からある植物、日本文化と深い関係のある植物を集めました。万葉集に謡われている植物の多くはここで見ることができます。日本に自生する薬用植物も含まれています。案内板には万葉集の歌が書かれているので、植物と合わせて楽しく学べるようになっています。1986(昭和61)年開園です。たびたび耳にする植物の実際の姿をご覧ください。
案内板で紹介されている万葉集の歌
わが背子(せこ)が 捧げて持てる ほほがしは あたかも似るか 青き蓋(きぬがさ) -僧恵行(第19巻、四二〇四)
訳:あなたさまが持っていらっしゃるほほがしは、まるで青い蓋(きぬがさ)のようですね。
この歌に出てくる「ほほがし」とは、ホオノキのことではないかと考えられています。また「わが背子」とは、歌人の大伴家持を表しています。「蓋」は織物の傘で、高貴な人に使われました。ホオノキの枝先に束生し、輪生状に茂る葉が、この歌の詠み手には蓋のように見えたのではないでしょうか。
忘れ草 我が紐に付く香具山の 古りにし 里を忘れむがため -大伴旅人(第3巻、三三四)
訳: 忘れ草を私の紐に付けます。香具山のあるあの懐かしい古里を忘れられるように。
ノカンゾウは中国の漢文に「忘憂草」として登場しています。そしてそれが日本に伝わり、「忘れ草」と呼ばれるようになりました。万葉人たちは、身につければ恋しさを忘れさせてくれる草として、様々な歌に詠んでいます。由来は、食べると心配事を忘れるほどおいしいからなど諸説あるようです。
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