広報いたばしテキスト版(令和6年3月23日号)1面・2面

このページの情報をXでポストできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1051990  更新日 2024年3月23日

印刷大きな文字で印刷

次回は4月6日(土曜日)に発行します

令和6年度施政方針

区政の持続可能な未来に向けて
 2月29日に開催した令和6年第1回区議会定例会本会議で、坂本区長が令和6年度施政方針を説明しました。
 施政方針で示した予算編成・区政経営の方針、「3つの基本目標」に沿った主要事業の概要をお知らせします。

予算編成・区政経営の方針

 生活・地域経済に多大な影響を及ぼしたコロナ禍からようやく抜け出し、まちに以前のにぎわいが戻ってきました。かつて経験したことのない風雪に耐え、デジタル化を積極的に取り入れながら、新たな日常の定着をめざし、様々な工夫に取り組んできた成果が、今につながっていると感じています。
 令和6年度は、「いたばしNo.1実現プラン2025」改訂後の初年度であり、これまで取り組んできた「SDGs(持続可能な開発目標)戦略」「デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略」「ブランド戦略」の3つの重点戦略のバージョンアップにチャレンジしていくための重要な年です。
 そのため、令和6年度予算は、「重点戦略をバージョンアップ!未来創造積極予算」と銘打ち、物価高騰などの影響を受けて依然として厳しい状況が続く生活支援・地域経済の活性化対策など、緊急課題にスピード感を持って的確に対応しながら、「啓発から実践へ」「デジタル化を変革へ」「魅力を愛着と誇りへ」に向けて、積極果敢にスタートダッシュを掛けるための予算編成としました。

令和6年度予算の主要事業(概要)

基本目標1「未来をはぐくむあたたかいまち」

子育て安心
  • 専門的な資格を持つ「産後ドゥーラ」が妊産婦の元へ訪問する産前産後支援事業を導入し、家事・育児の援助・相談対応を行うことで、産前・産後の負担軽減・育児不安の解消を図ります。
  • これまでの訪問型・宿泊型の産後ケアに加え、日帰りで利用できる通所型の産後ケアを開始します。また、宿泊型の産後ケアの自己負担の軽減・利用日数の拡大により、出産後の不安解消を図ります。
  • ケアリーバー(児童養護施設などで社会的な養育を経験した方)への支援を強化するため、居場所づくり・自立前の施設訪問・なんでも相談などの伴走型支援を拡充し、関係機関や若者同士がつながる仕組みづくりを進めます。
  • ヤングケアラー(本来おとなが担う家事・家族の世話などを日常的に行っている子ども)専門のアドバイザーを設置し、関係機関への支援・連携体制の充実を図ることで、早期発見・迅速な支援を推進します。
魅力ある学び支援
  • 令和6年度においても、経済的な負担軽減を図るため、学校給食費の無償化を継続して実施し、児童・生徒の健やかな成長を支援します。
  • 中学校の部活動で試行実施している「いたばし地域クラブ」を正式なクラブとして位置づけるほか、サイエンスクラブの新設・部活動指導員の配置拡充・シンポジウムの開催などを通じて、中学生の新たな活動の場・居場所づくりと教員の負担軽減に取り組みます。
  • 志村小・志村四中の小中一貫型学校・上板橋一中の改築に向けた実施設計を完了し、工事に着手します。また、板橋四小の増築設計と板橋六小の改築に向けた基本構想・計画策定を進めます。
安心の福祉・介護
  • 板橋ジョブトレーニングセンターの受け入れ体制の拡充やピアサポーター(ひきこもりの経験を活かして活動する方)の配置を行い、ひきこもり当事者の居場所の常設化やひきこもり支援の充実を図るほか、多様な求人・社会参加の場の開拓により、一体的な支援を推進します。
  • 包括的支援体制の構築・幅広い相談支援を行うため、3つの福祉事務所体制から区内全域を所管する1つの福祉事務所へ転換するとともに、障がい者への一貫した支援体制の構築に向けて、組織・窓口を再編します。
  • 板橋キャンパス跡地を活用し、民間活力による多機能型の障がい者施設の整備を進めるほか、重症心身障がい児などへの支援が可能な児童発達支援事業所の整備を促進し、障がいの特性に応じた切れ目のない支援の充実に取り組みます。

基本目標2「いきいきかがやく元気なまち」

豊かな健康長寿社会
  • 敬老入浴事業の入浴券を、令和7年度にシール方式から二次元コードが付いたカード方式へ移行するための準備を進め、高齢者へのデジタル活用支援を強化します。
  • シニアのスマートフォン個別相談会を区内5か所のふれあい館で、通年で週3日程度開催し、高齢者のデジタルデバイド(情報格差)解消に向けた支援の充実を図ります。
  • デジタル地域通貨「いたばしPay」と「いたPay健幸ポイント事業」の連携を継続し、歩数の計測・健康データの入力などの取組にポイントを付与することで、健康意識の醸成と健康管理・活動の継続を推進します。
心躍るスポーツ・文化
  • 上板橋体育館と都立城北中央公園で「ユニバーサルスポーツ体験会」を開催し、令和7年開催のデフリンピック東京大会に向けた機運醸成につなげるとともに、自発的な運動への関心と意欲の向上を促進します。
  • 史跡公園の整備再開にあたり、近代化・産業遺産を保存・活用する都内初の史跡公園として、付加価値の高い事業運営を行うため、組織・連携体制を強化し、設計に向けた基本方針の策定や遺構部分の修繕などに取り組みます。
  • バーリントン市との「姉妹都市宣言書」調印35周年・ペナン植物園との「友好提携に関する共同声明」調印30周年の記念事業として相互訪問や交流事業を実施するほか、「マレーシア・ペナンフェア」を開催し、多文化共生の推進に取り組みます。
光輝く板橋ブランド・産業活力
  • 区内中小企業の人材確保・育成の課題解決のため、若手人材の確保を目的とした合同企業説明会や採用の支援を実施するほか、職務の訓練・研修などへの参加を支援し、人材の定着・技術力向上や企業活性化を促進します。
  • いたばし産業見本市は、土曜日を加えた開催に拡充し、より多くの区民への産業ブランド力のアピールや未来の「ものづくり人材」の育成につなげます。また、小・中学生がものづくりを学び・体験する企画を新たに実施し、持続可能な地域産業の育成に取り組みます。
  • デジタル地域通貨「いたばしPay」の活用による利用者・店舗へのポイント還元などを行うことで、地域経済の活性化・キャッシュレス決済を推進します。また、健康づくりや環境行動の促進などとも連携し、政策の相乗効果を創出します。
  • 農作業の知識・技術を持った農のサポーターを継続的に養成し、収穫体験事業・学校給食への食材提供の拡充を図り、農に触れる環境の充実をめざします。

基本目標3「安心・安全で快適な緑のまち」

緑と環境共生
  • 4月から、プラスチックを資源として回収し、再資源化することで、ごみ排出量の抑制・温室効果ガスの排出削減を図り、循環型社会の実現に向けた取組を推進します。
  • ゼロカーボンシティ(二酸化炭素が実質ゼロのまち)をめざす取組として、公共施設の照明のLED化や、いたばし環境アクションポイント事業の拡充を図り、脱炭素社会の実現に向けた取組を促進します。
  • 板橋公園の再整備に向けて、にぎわいのあふれる魅力的な公園をめざし、新たな公民連携の仕組みを導入しながら、令和8年度の整備完了をめざす基本設計を進めます。
万全な備えの安心・安全
  • 都立城北中央公園で、都と合同総合防災訓練を開催し、行政・各防災機関による実践的な訓練や、区独自の訓練・イベントの実施により、減災・防災対策を推進します。
  • 自助・共助による地域防災力の向上を図るため、水害対策にコミュニティタイムライン(いつ・だれが・何をするのかを時系列順に定めた行動計画)の考え方を取り入れ、地区別防災マニュアルを年間6地区ずつ順次改定します。
  • 舟渡四丁目に整備される民間物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」と連携し、災害時の物資保管・配送拠点の環境整備を進めるとともに、効率的・効果的な備蓄管理体制を強化し、高台まちづくりを推進します。
  • 災害に強いまちづくりのさらなる推進に向けて、火災発生時の被害予測などを行う3D都市モデルを活用した延焼シミュレーションを作成し、都市復興訓練などで活用します。また、老朽建築物等対策計画の改定に向けた実態調査・木造住宅密集地域整備方針の検討に係る調査などを実施します。
快適で魅力あるまち
  • 国と連携し、新河岸陸上競技場と荒川堤防を結ぶ避難通路の整備工事に着手するとともに、にぎわいの創出につながる水辺空間の形成に向けた「かわまちづくり基本構想」を実現するため、推進体制を強化し、基本計画の策定に取り組みます。
  • 大山駅周辺では、クロスポイント周辺地区の市街地再開発事業の建築工事を完了するほか、ピッコロ・スクエア周辺地区では、権利変換計画の作成に向けた支援を行います。
  • 東武東上線の沿線では、大山駅周辺における立体化や駅前広場の整備に向けた用地取得を進めるほか、成増・下赤塚・東武練馬各駅の可動式ホーム柵の早期整備を支援します。
  • 板橋駅周辺では、西口地区の権利変換計画の認可や解体工事の着手に向けて支援するとともに、駅前広場の再整備の基本設計を進めます。また、建築工事が進んでいる板橋口地区では、公益エリアの整備計画を策定し、板橋の玄関口にふさわしいまちづくりを推進します。
  • 上板橋駅南口駅前地区では、東地区の整備工事に着手するほか、西地区の再開発組合設立認可取得に向けた支援を継続し、駅周辺・商店街などを中心としたにぎわいのあるまちづくりを推進します。
  • 高島平地域では、3月に策定予定の交流核形成まちづくりプランに基づき、独立行政法人都市再生機構と連携し、高架下を含む高島平駅前での拠点づくりに向けて整備の検討に着手するとともに、まちづくりの進展の早期具体化を図ります。

計画を推進する区政経営

  • SDGsを自分事として捉え学び・行動するSDGsローカライズを推進するため、板橋のまちを舞台にしたボードゲーム「いたばしさんぽ」の活用や、区や企業・団体の協力体制を深めて課題解決をめざす「SDGsプラットフォーム」を立ち上げ、専用ポータルサイトを開設することによって、SDGsの啓発・実践に取り組みます。
  • DXの推進として、高島平・赤塚地域でデジタル技術が体験できる環境を整備するなど、「スマート東京推進プロジェクト」のさらなる展開を図ります。また、キャッシュレス決済に対応する区の窓口拡大や、利便性の高い新たな電子申請システムを積極的に活用したオンライン申請の拡大などに取り組みます。
  • 「絵本のまち板橋」の推進として、ブランド力を高めるため、ユネスコ創造都市をめざしながら、地域・企業などとの連携を強化するほか、区民まつりにおける「絵本のまちひろば」の拡大や、絵本創作者支援事業を新たに実施し、絵本文化のさらなる展開・発信の強化に取り組みます。

令和6年度当初予算の規模

一般会計

  • 令和6年度…2530億円
  • 令和5年度…2372億5000万円
  • 伸び率…6.6パーセント

特別会計(国民健康保険事業)

  • 令和6年度…554億6000万円
  • 令和5年度…558億3000万円
  • 伸び率…マイナス0.7パーセント

特別会計(介護保険事業)

  • 令和6年度…475億1800万円
  • 令和5年度…463億7300万円
  • 伸び率…2.5パーセント

特別会計(後期高齢者医療事業)

  • 令和6年度…151億9000万円
  • 令和5年度…142億4900万円
  • 伸び率…6.6パーセント

特別会計(東武東上線連続立体化事業)

  • 令和6年度…7億7700万円
  • 令和5年度…4億4000万円
  • 伸び率…76.6パーセント

合計

  • 令和6年度…3719億4500万円
  • 令和5年度…3541億4200万円
  • 伸び率…5.0パーセント

注:伸び率は、小数点以下第2位を四捨五入しています。

おわりに

 令和6年度は、8年度を始期とする次期基本構想・基本計画の策定に着手します。中長期的な課題解決に向けて、広く知恵を出し合いながら、区民の皆様が共有でき、ともにめざすことができる新しいビジョンを描いていきます。
 将来が予測困難な時代は、「VUCA(ブーカ)の時代」と呼ばれています。変動が激しく、不確実で複雑な事柄が多い中、絶対的な解決策が見つからない曖昧な状態を乗り越えていくためには、歴史・文化から学び・気づきを得ながら、多様性を受け入れるコミュニケーションと国際感覚をもって協力関係を拡げていくことが重要です。
 これまで、国内外の都市との交流・提携を推進することで、より心豊かな多様性のある社会づくりに取り組んできました。
 これからの新たな時代を切り開いていくためには、「人づくり」が肝要です。人材の育成には相当の労力と時間が必要ですが、対話とチャレンジを繰り返しながら、混沌とした時代でも将来に夢と希望が持てる、持続可能な板橋区の実現をめざします。

問い合わせ

政策企画課総合計画係 電話3579-2013

3月31日(日曜日)で新型コロナワクチンの無料接種を終了します

 接種を希望する場合は、早めに医療機関へ予約をお願いします。
問い合わせ 板橋区新型コロナワクチンコールセンター 電話0120-985-252(午前9時から午後6時)

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの情報は役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

このページに関するお問い合わせ

政策経営部 広聴広報課 広報係
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2022 ファクス:03-3579-2028
政策経営部 広聴広報課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。