館蔵品展 井上長三郎・寺田政明・古沢岩美の時代—池袋モンパルナスから板橋へ

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ページ番号4001527  更新日 2022年5月12日

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チラシ

展覧会名

区制施行90周年記念 館蔵品展

井上長三郎・寺田政明・古沢岩美の時代—池袋モンパルナスから板橋へ

会期

令和4(2022)年4月29日(金曜日・祝日)~6月5日(日曜日)

開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日
観覧料
無料

関連イベント

記念対談

受付終了

「牛に牽かれてひぐらし谷へ 父 寺田政明のこと」

日時:5月21日(土曜日)14時~15時30分

講師:寺田農(寺田政明氏ご子息、俳優)、弘中智子(板橋区立美術館)

定員:40名(事前申込制)

聴講無料、要事前電話申込、受付開始5月7日(土曜日)9時より、1申込につき2名まで、先着順。定員に達したため受付は終了しました。

絵を見ることを楽しむためのワークショップ

受付終了

日時:5月29日(日曜日)14時~16時

講師:弘中智子(板橋区立美術館)

定員:10名

参加費:500円

絵画作品をじっくりと見て、言葉や色などで表現しながら、見ることを楽しみます。

ご参加いただいた方には本展担当学芸員が作成した作品解説とワークシートをお渡しいたします。

要事前電話申込、受付開始5月7日(土曜日)9時より、1申込につき2名まで、先着順、月曜休館。定員に達したため受付は終了しました。
申込先:03-3979-3251
学芸員によるスライドトーク

日時:5月14日(土曜日)、22日(日曜日)、28日(土曜日)

いずれも14時から14時45分まで(開場は13時30分)

定員:40名

当館1階講義室にて、聴講無料、申込不要、当日直接会場にお越しください。

イタビ43歳おめでとう!
全部見せます!過去の図録

今年で板橋区立美術館は開館43年目を迎えます。
開館日(誕生日)の5月20日(金曜日)に1階ラウンジで過去の展覧会図録をご覧いただくイベントを開催します。

また、イベントご参加の方には作家でイラストレーターの杉全美帆子さんとともに制作した小冊子『板橋区に暮らした3人の画家』もお渡しします。

日時:5月20日(金曜日)13時~16時30分頃

会場:当館1階ラウンジ

申込不要、無料でご参加いただけます。


展覧会概要と主な展示作品

井上長三郎(1906-1995)、寺田政明(1912-1989)、古沢岩美(1912-2000)は画家を志す熱い想いを胸に上京し、戦前は池袋モンパルナス、戦後は板橋区に住居兼アトリエを構えました。日本や西洋の画家たちに憧れ、戦前に海外より紹介された、フォービスムやシュルレアリスムをはじめとする表現に刺激を受け、それぞれの画風を確立した彼らは、生涯にわたり独自の絵画を追求し続けました。激動の時代を見つめ、描き続けた3人の画家の生き様に迫る展覧会です。



井上長三郎(1906-1995)
「絵画は大衆に関心をもたれなくてはならない。そして面白くなければならない」
神戸に生まれ、満洲の大連で育った井上は、セザンヌに憧れて上京し美術学校に入ります。政治や社会に関心を持ち、問題の裏側に隠された真実を明らかにしようと描いた彼の作品は、戦中には時局にそぐわないとして撤去されたこともありました。戦後は砂川事件、ベトナム戦争などの被害者の姿、画一的で滑稽な議員たちの姿を描くことを通じて、時にはユーモアも交えて人間とは、社会とは何かを問い続けました。

井上長三郎《静物(骨と布)》
井上長三郎《静物(骨と布)》1935年
井上長三郎 議長席
井上長三郎《議長席》1971年


寺田政明(1912-1989)
「描くゆえに我あり」
北九州に生まれた寺田は7歳の時、足の怪我のために入院した病院で若い医師が油彩画を描く姿を見たことが画家を志すきっかけのひとつとなりました。上京した彼は美術学校に通いますが、小熊秀雄や山之口貘といった詩人、長谷川利行や靉光といった画家たちとの交友も彼の芸術をかたち作りました。寺田は戦前より木の芽や鳥や虫、魚といった命あるものを慈しむように描いています。生き物を描くこと、絵があることで今の自分があると繰り返し述べています。

寺田政明 芽
寺田政明《芽》1938年
寺田政明 樹は見ている
寺田政明《樹は見ている》1987年


古沢岩美(1912-2000)
「芸術とは何か、美とは何か、今だに正体はつかめていない」
佐賀に生まれた古沢は幼少期より絵を好み、16歳の時に上京し、同郷の画家で当時、東京美術学校の教授であった岡田三郎助の書生となります。その後、22歳で岡田邸を出た古沢は画家たちの集う「池袋モンパルナス」を拠点とし、シュルレアリスムをはじめとする前衛絵画に関心を寄せます。従軍し、捕虜となった後に復員した古沢は戦後、自らの従軍体験を元に戦争とエロスをテーマに美術界に議論を巻き起こしながらも力強く描き続けました。

古沢岩美 憑曲
古沢岩美《憑曲》1948年
古沢岩美 北国の女
古沢岩美《北国の女》1955-58年

『板橋区に暮らした3人の画家』

このたび本展覧会の開催に合わせて板橋区の小学校5年生に向けた小冊子『板橋区に暮らした3人の画家』を制作しました。冊子の中では本展でご紹介する板橋区に暮らした3人の画家の生涯と代表作を紹介しています。
作家でイラストレーターの杉全美帆子(すぎまた みほこ)さんにイラストと構成をお願いし、楽しく学べる一冊になっています。ぜひご覧ください。

 

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