正月羽子突図 月岡芳年 明治時代
- 作品名
- 正月羽子突図
- 作者
- 月岡芳年
- 時代
- 明治時代
- 技法
- 絹本著色
- サイズ
- 27.8cm×31.5cm
月岡芳年は、歌川国芳、菊池容斎らに師事し、明治初期の浮世絵界で活躍しました。また、伝統的な浮世絵の技法に、洋風の写実性を取り入れるなど、新聞の挿絵などに新風を吹き込んだ絵師としても知られています。しかし、晩年には精神を病み、病没しました。
この芳年の肉筆画では、二人の女性の顔は浮世絵の伝統的な描法を脱していませんが、身にまとった着物には、布の風合や影などが写実的に描かれています。また、左の男性の着物の内に着たシャツや、日の丸の旗などから、明治の時代風俗を見ることができます。
そして、羽根を当てられて醜いまでにゆがめられた男性の顔と、打ち負かして笑う女性の姿が当時の時事ネタを滑稽(こっけい)に風刺していることも注目すべき点でしょう。
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