2021年12月18日 ポール・コックス展トークイベント

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ページ番号4001519  更新日 2021年12月22日

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12月18日(土曜日)、「つくる・つながる・ポール・コックス展」を記念して、パリにいるポール・コックスさんとオンラインでつないで、トークイベントを開催しました。通訳は翻訳家の伏見操さん、司会進行は当館館長の松岡希代子です。
オンラインを使った講演会は当館としては初の試みです。事前にポールに0トークを収録してもらい、そのビデオを伏見さんに訳してもらいながら上映し、会場からの質問にはオンラインでポールが直接答えるという形式となりました。
ビデオは、今回の展示作品に合わせて話が進みました。本展のために制作した「レ・ボー=ド=プロヴァンスの庭」の描き方、日々描いている風景画やスケッチの紹介、劇場のポスターを制作する際に意識していること、「スタイル」について思うこと、影響を受けた数々の画家のこと、模写をすることの重要性、日本美術から学んだこと… 詩人や画家の言葉を引用しながら、自身の制作について100枚近くのスライドとともに詳細に語ってくれました。そこからは、一つ一つの制作に対してポールが真摯に向き合っている様子が伝わってきます。
実は、ビデオは30分の予定で制作してもらったのですが、実際に出来上がったら50分近くになってしまったため、イベントの終了時間を大幅に超過し、参加者のみなさまにはご迷惑おかけしました。それでも多くの方々が最後まで熱心に聞いてくださいました。
ビデオの途中と後には会場から質問いただき、ポールはチャーミングな冗談も交えながら、ていねいに答えてくれました。ポールにとっても、本展をきっかけに様々な気づきがあったと語っていました。そして、日本美術に影響を受けてきたポールにとって、日本で展覧会を開催できたことには大きな意義があったようです。
多くの仕事を共にしている伏見さんとの息もぴったり。ポールの人柄も伝わってくる通訳でした。トークの内容は非常に濃厚でしたが、時折差しはさまれるユーモアや独り言にクスっとさせられ、彼の作品のように温かな雰囲気に包まれたイベントとなりました。

実は、自宅よりもネット環境が安定しているということで、同じくパリに住むお兄さんの家で午前7時からスタンバイしていたポール。朝のコーヒーを飲みながら、ビデオ収録の日と同じ服を着て、準備万端でイベントにのぞんでくれました。

コロナ禍で作家本人は来日できなくなってしまいましたが、オンラインでフランスのポールとつなぐことができました。大変な長丁場となったうえ、音声トラブルなどもありスムーズに進められず申し訳ございませんでした。ご参加くださったみなさん、どうもありがとうございました(約40名参加)

ポール・コックス展トークイベント1

ポール・コックス展トークイベント2