第2回いたばし未来の発明王コンテスト 実施結果
「いたばし未来の発明王コンテスト」とは?
本コンテストは、ものづくりのまち板橋区の未来を地域みんなでつくっていきたいという想いから始まりました。
第2回はこれからの未来を担う板橋区の小中学生を対象に、令和3年7月16日から9月17日の期間で「未来にあったらいいな」と思える新しいアイデアを募集し、書類・プレゼン審査の結果、グランプリ1件、準グランプリ1件、特別賞4件、実行委員会特別賞の受賞を決定しました。
また、板橋区では、素晴らしいアイデアを実現したい、子どもを応援してものづくりの現場を見せたい、といった想いをもった区内の企業を求めています。
コンテスト結果をご覧になって、興味を持たれた企業様は、ぜひ産業振興課工業振興係までご連絡ください!
電話:03-3579-2193 メール:sg-senryaku@city.itabashi.tokyo.jp
受賞者の企業訪問実施しました
受賞者の方の夏休み期間を利用して、個別に企業や研究所の訪問を企画・実施いたしました。
感染症対策をしっかり行った上で、普段はなかなか入れない工場や研究所などの中を見学し、社長をはじめとした企業の方とお話することができました。
また、最優秀アイデアについては、「製品化するにはどうしたら良いか?」といった打合せもできました。
ご協力いただいた企業の皆さま、誠にありがとうございます。(訪問スケジュール順)
株式会社ルケオ、株式会社タニタ、株式会社日本ラベル、株式会社ロビット、惠友印刷株式会社、株式会社ラヴォックス、株式会社フソー
最終審査会プレゼンテーション動画を公開しました
板橋区の公式チャンネルにアップされています。子どもたちの素晴らしいプレゼンテーションをご覧ください。
個別の動画へのリンクは下の「最終審査会プレゼンテーション動画」にまとめてあります。
グランプリ「未来の発明王」は土井心晴さん
発明作品は「ちぢーむトング」
最終審査に残った10件についてアイデアの新規性・実現性・社会性などを基準に審査を行った結果、三園小学校6年生の土井心晴(どい こはる)さんの「ちぢーむトング」がグランプリ(未来の発明王)に輝きました。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、表彰式はグランプリ、準グランプリの2名と関係者のみの実施となりました。
受賞作品の「ちぢーむトング」は気軽にごみ拾いができるように、伸び縮み機構によって持ち運びができるトングの提案です。
ごみを捨てないのではなく、拾ってしまうという発想や「ごみ拾い」という行為自体をおしゃれなものに変えてしまう点が画期的で新規性が高い作品です。
類似品を調査・分析したうえで「試作品」を作り、改善を重ねている点や、イラストを用いた分かりやすいプレゼンテーション資料も高く評価されました。また、発表が丁寧であり、質疑応答にもしっかり対応できていました。
着想、調査・分析、改善、資料作成、発表・質疑応答の全てにおいて高水準にまとまっており、グランプリにふさわしい内容として高く評価されました。
準グランプリは坂田優果さん
発明作品は「100年けんこう鏡」
基本的機能は既往のアイデアであるものの、100年健康を目指して、ユーザーごとにそれぞれ対応したオーダーメイド的な健康コンサルティングを提案する応用的な作品です。
祖母の健康への不安という課題の解決への強い思いが感じられ、家族へのヒヤリングによる問題点の整理・分析によりニーズをとらえて、実現性の高い技術をうまくまとめている点が高く評価されました。
各個人のデータが他人に見られる問題など使用時に起こりそうな課題への対応や、効果として祖母の薬を「減らして」健康にという方向性も優れています。
また、使用時の想定写真を多用したプレゼン資料により、使用した際のイメージをよく伝えられており、高く評価されました。
特別賞は河村仁愛さん、由布昊茉さん、棗田せらさん、黒木道弥さん
実行委員会特別賞はチームOcean Shiningさん
河村仁愛さん発明作品は「ふあん回収箱」
コロナ対策で友達に会えないという実体験をベースに、コロナ禍における社会問題を分析し、子どもらしい夢のあるアイテムを提案しています。
心の健康の重要性を理解し、視覚、聴覚、嗅覚、触覚をフルに動員して不安をなくそうとする仕組みが良く、それぞれの機能は技術的に筋が通っており実現可能性が高い作品です。
発明の試作や使用者の様子を表現したイラストなどにより、作品のイメージも良く伝わった点が評価されました。
由布昊茉さん発明作品は「Flying parasol & Parasol watch」
屋外における高齢者の熱中症問題に着目した、IOT、ドローンなどの既存技術を応用した「フライングパラソル」の提案です。
熱中症と高齢化に関するデータを用いた分析、精度の高い図面や「パラソルウォッチ」を装着して利用している様子を表すイラストなど、プレゼン資料の完成度が高い作品です。
既存の技術の組み合わせだけに類似の発明は存在するものの、太陽高度に合わせて角度が自動調整される機能や折りたためる収納機能など、随所に独自性が発揮されている点も評価されました。
棗田せらさん発明作品は「コロうきスプレーとライト」
電車内や学校などの公共空間におけるコロナ対策に着目した、コロナウィルスの付着箇所を見える化するためのライト及びスプレーの提案です。
給食が個食になっていることなど身近な課題の解決を目指しつつ、ダチョウの「抗体」がウイルスを捕まえ発光するという研究のニュースをしっかり捉えるなどアイデアが考えられています。
一目で内容が理解できるタイトルや、使用前と使用後の様子を丁寧に説明するイラストによって、効果が非常にわかりやすいものとなっています。
質疑の受け答えがしっかりしており、発表に注目を集めるユーモアがあった点も評価されました。
黒木道弥さん発明作品は「ウイルス感知体温計」
ウィルスの自動検査を行う「ウィルス感知体温計」、スマホとの連携による診療、治療薬の配達までを含めた総合的な提案です。
すぐに病院にいけないという社会的課題や社会のニーズを捉えており、「ウイルス感知体温計」だけでなく、ユーザーに治療薬を届けるところまでの仕組みが提案されており、技術的な実現性も高い作品です。
機械製図に則った正確な作図、検査から治療薬が届くまでのフローなど、プレゼン資料も非常にわかりやすい点も評価されました。
チームOcean Shiningさん発明作品は「Sea clean(改)」
チームOcean Shiningさんは佐藤 ちゆさん、高山 愛生さん、石田 凪さんの3人のチーム。
無限軌道、ベルトコンベア、網による分別というアイデアを用いた海岸のごみ収拾ロボットによるマイクロプラスチック問題解決の提案です。
環境問題という大きなテーマを扱っており、自動運転・水素エンジンなど、技術的な今後のトレンドをしっかり抑えています。
単なる前回のアイデアの改良だけではなく、提案を通して、きれいな海や環境保全をする活動をアピールしたいとの説明があり、熱意が感じられた点も評価されました。
最終審査会進出者 圓池大地さん、江森麻緒さん、中野麻梨愛さん
惜しくも受賞はなりませんでしたが、いずれも素晴らしい発表でした。
圓池大地さん発明作品は「いろいろボード」
TVをはじめ、スマホやPC、携帯ゲーム機など、さまざまな生活の場面になくてはならないディスプレイについて、設置する場所、空間的な問題点に着目した提案です。
TV視聴、オンライン会議、電子黒板など、それぞれの使われ方をはじめ、収納方法(ロール巻き)、持ち運び方などの利用方法の全てをイラスト化している力作です。
江森麻緒さん発明作品は「ラベルつき保存袋」
食品ロス問題に着目した「ラベルつき保存袋」とスマホアプリを使って、「冷蔵庫の中身がいつでもどこでも分かるようにする」ことを目的とした提案です。
技術的な提案は既存のものであるものの、目的を明確化している点はポイントが高いです。また、ユーザーの行動パターンを想定した利用方法の提案がされており、イラストの表現により分かりやすい資料とです。弱点の検討もされており、実現性を高めています。
中野麻梨愛さん発明作品は「エクササイズ発電」
現在のコロナ禍において、人々の自宅時間の増加によって社会問題となっている運動不足と消費電力増加を同時に解決する「エクササイズ発電」の提案です。
運動と自家発電の組み合わせというシンプルなアイデアですが、プレゼンテーションがはきはきとしていてレベルが非常に高く、人々のエクササイズへの意欲を誘発し、購入したくなる作品です。
また、蓄積した電力を非常用として使える点、発電・充電という目標を持って運動ができるという点など、ポイントをうまく押さえています。
最終審査会プレゼンテーション動画
- グランプリ作品「ちぢーむトング」(外部リンク)
- 準グランプリ作品「100年けんこう鏡」(外部リンク)
- 特別賞作品「ふあん回収箱」(外部リンク)
- 特別賞作品「Flying parasol & Parasol watch」(外部リンク)
- 特別賞作品「コロうきスプレーとライト」(外部リンク)
- 特別賞作品「ウイルス感知体温計」(外部リンク)
- 「Sea clean(改)」(外部リンク)
- 「色々ボード」(外部リンク)
- 「エクササイズ発電」(外部リンク)
注:棗田せらさん(ころうきスプレーとライト)につきまして、発表用スライドに記載された学年が、事務局のミスにより小学3年生となっておりますが、正しくは小学4年生です。お詫びして訂正いたします。
注:江森真緒さん(ラベルつき保存袋)の発表動画につきましては、お申し出により掲載はありません。
審査委員
坂本 健 | 板橋区長 |
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岩月 宏昌 | イワツキ株式会社 代表取締役社長/東京商工会議所 板橋支部 会長 |
谷田 千里 |
株式会社タニタ 代表取締役社長 |
中澤 公伯 |
日本大学 生産工学部 創生デザイン学科 教授 |
平井 由紀子 |
株式会社セルフウィング 代表取締役/学術博士(若年層の起業家教育) |
川角 博 |
NHK高校講座物理基礎 講師/理科教員高度支援センター 特命教授 |
大森 整 | 国立研究開発法人理化学研究所 大森素形材工学研究室 主任研究員 |
事業協力団体・企業
運営協力
- 公益社団法人東京青年会議所板橋区委員会
- 東京商工会議所板橋支部
- 国立研究開発法人 理化学研究所
- リンテック株式会社
- 株式会社タニタ
- 株式会社美彫社
- 公益財団法人板橋区産業振興公社
協賛企業
- 池上金型工業株式会社
- 株式会社JDF
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産業経済部 産業振興課 工業振興係
〒173-0004 東京都板橋区板橋二丁目65番6号 情報処理センター
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