上板橋第一中学校(令和8年6月17日訪問)

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ページ番号1064952  更新日 2026年7月9日

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教育長訪問記

 6月17日(水曜日)に上板橋第一中学校を訪問しました(129回目の訪問記)。

 教育委員会では、指導室の指導主事が頻繁に学校に足を運んでいますが、それ以外に事務局職員が多数参加して行う「教育委員会訪問」を毎年、年間約10校実施しています。今回もICT推進担当や図書館の職員、学習支援係や教職員係の職員など、幅広い分野の職員が参加しました。

写真:特色ある取り組み
特色ある取り組み


 到着後、まず長岡校長から学校経営についてのお話を伺いましたが、本校には特色ある取り組みが多数あります。

 例えば本校では、朝の始業前の8時15分と8時25分に2回チャイムが鳴る以外、ノーチャイムを実施しています。当初は校長提案で始まったノーチャイムデーでしたが、特に問題がないことからノーチャイムウィークになり、やがて生徒たちの主体的な学校生活に資するという積極性な理由から、毎日ノーチャイムになったという経緯があるそうです。これは、私が推奨している「子どもを真ん中に据えた教育」でもあり、生徒の主体性を育む取り組みだと言えます。

 主体性といえば、板橋区授業スタンダードSにも全ての教員が取り組み始めたそうです。SはSelf(自分で)とSelect(選択する)のSです。本校では始業2分前から行うSST(セルフセレクトタイム)を実施しており、これは生徒が自分でやることを決めて学習するのだそうです。やることとしては前時の復習か本時の予習が多いようです。

 また、給食でも選べるメニュー(フルーツや飲み物)を導入した「セレクト給食」の日を始めるなど、広がりを見せています。例えば今回は冷凍りんご、冷凍パイナップルから選ぶため事前にアンケートをとり、各々の数を栄養士が発注するのだそうです。


写真:給食のセレクト果物(アンケートフォーム)
給食のセレクト果物(アンケートフォーム)


 私は、現代の多様な子どもの実態に合わせるため、これまでの学校の常識である「みんなが同じことを同じように同じときにする」というのではなく、可能な限り同じではないこと、つまり児童生徒が判断して選べる場面を増やすことを推奨してきました。授業だけでなく、生活面においてでもです。本校はそれを積極的に実践してくれており、とても心強く思います。


写真:意図的・計画的な体験活動の充実
意図的・計画的な体験活動の充実


 本校では今年度から9年生の修学旅行の行き先を東北に変えて、震災や防災のことを学ぶ学習を行っています。これは校長ではなく、ある先生による提案で始まったものだそうで、2011年3月11日の東日本大震災から15年経ち、全ての生徒が生まれる前の出来事となった震災のことを学ぶことの教育的意義によります。このように先生の提案、ボトムアップも取り入れて教育活動を活性化していることもわかります。ちょうど当日は、下の写真のように、事後学習として、現地で撮影した写真を用いながら、スライド資料を作成する学習が始まったところでした。単元名は「3.11を語り継ぐ -東北 震災学習から未来をデザインする-」です。


写真:修学旅行の事後学習(9年生)
修学旅行の事後学習(9年生)


 話は変わって、いじめの防止については、長岡校長がカナダのピンクシャツデーに共感し生徒に紹介したことを契機に、生徒会で話し合いがなされ、ピンクのリストバンドをつけて登校する日が設けられているとのことです。これも本校の特色ある実践と言えます。

(※参考 日本ピンクシャツデー公式サイト https://pink-shirt-day.com/story/)


写真:当日の給食
当日の給食

 以上のように、本校は新しいことにも果敢に取り組み、その中で生徒の主体性の育成に力を入れていることがわかりました。現在、新校舎の建築のため、小茂根にある旧上板橋第二中学校の校舎を借用して教育活動を行っていますが、いよいよ来年度からは新校舎での生活が始まります。

 標準服も来年度から新たなものになるのですが、そのデザインには生徒や保護者、地域の人々の意見も取り入れて作成したそうです。本校では石神井川沿いの桜並木を大切にしてきましたので、桜をイメージしたピンク色のラインがさりげなく使われています。エンブレムは現在の高校1年生が描いたデザインも取り入れられているそうです。私も見本のものを着てみましたが、軽くて動きやすい素材で出来ていて、さまざまな動作が必要な中学校生活には適していると感じました。

 また、来年度からの教科センター方式の教育活動に備えて、国語、社会、数学、英語の4つの特別教室を設定して授業を開始していますが、見たところ、本格的な運用はまだこれからのようです。既に区内で教科センター方式を採り入れている赤塚第二中学校、中台中学校、上板橋第二中学校の手法を参考にしながら、また福井大学の専門の先生の助言も受けながら進めていくことになります。今後の本校の新展開に期待しています。

(記・長沼豊教育長)


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