板橋区の水環境

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ページ番号1006061  更新日 2022年10月5日

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 板橋区は、ほぼ中央を東流している段丘崖線を境に、南部は海抜20から30メートルほどの武蔵野台地、北部は海抜5から10メートルほどの荒川の沖積低地となっています。
 武蔵野台地一帯は、今から数万年前は古い荒川や多摩川などが流れるはんらん原であり、これらの川によって多くの土砂が運ばれました。現在、崖の部分で見られる武蔵野れき層の砂利は当時の川が積み残した川砂利です。
 このはんらん原の上には、富士山などの噴火による火山灰(関東ローム層)がたい積しましたが、氷河期によって海面がさがると、荒川などの流れはこのはんらん原を盛んに掘り下げて谷が作られました。その後、氷河期が終わると海面が上昇して、この谷には粘土層などの沖積層が堆積しました。このように、今の荒川などによって削られた部分が沖積低地であり、削られずに残った部分が武蔵野台地となりました。

板橋区の河川

(1) 荒川

 荒川は甲武信ヶ岳に源をもち、全長約170キロメートルの関東第2の大河です。広い河川敷は、適正な利用を図るため荒川将来像計画に基づき、自然保全地、施設系利用地(スポーツ・レクリエーション)、草地系利用地(野草広場・芝生広場)の配置を定めました。

 荒川生物生態園は2017(平成29)年度に整備が完了し、2018(平成30)年度より一般開放されています。

荒川
荒川生物生態園

(2) 新河岸川

 新河岸川は川越市西部を源とし、武蔵野台地を荒川と並行して流れ、北区の岩淵から隅田川となります。板橋区の新河岸水再生センターをはじめ、和光市、清瀬市(支流の柳瀬川に放流)に下水処理場があり、水質、水量とも処理水の影響を強く受けています。1998(平成10)年8月には水辺まで近づける舟渡水辺公園が整備されました。

新河岸川画像
新河岸川

(3) 石神井川

 石神井川は小金井公園北部(小平市)から始まり、西東京市、練馬区を流れ、板橋区から北区を経て隅田川に合流しています。川は洪水対策のために7メートルから11メートルもの深いコンクリート護岸で、川底は平らになっています。平常時の水質は良好ですが、まとまった雨が降ると、汚水の混じった雨水が流入(下水が越流)して水位が急上昇し、流速も倍以上になります。この環境では、せっかく生まれた稚魚やヤゴだけでなく成魚のコイも流されてしまいます。

 2002年(平成14)年度から2004年(平成16)年度に下頭橋から中板橋の区間に、2005年(平成17)年度に加賀橋付近、東橋付近に、魚巣ブロックを設置し河床部に水生植物を植栽する工事が行われました。

石神井川画像
石神井川

(4) 白子川

 白子川は、練馬区の大泉井頭公園の湧水を水源として、板橋区と和光市の境界付近を流れて新河岸川に合流しています。上流の練馬区や和光市には多くの湧水があり、白子川に流入しています。昭和60年頃までは有数の汚濁河川でしたが、流域の下水道整備もほぼ100%となり、水質は著しく改善されています。満潮時には大量のコイが現れ、また2020(令和2)年度の生物調査でもヌマチチブ、ボラ、マハゼなどの魚が確認されています。

白子川画像
白子川

板橋区の池

(5) 池

 区内には3か所の池(浮間ヶ池、赤塚溜池、見次公園池)があり、憩いの場として親しまれています。

 北区との境にある浮間ヶ池は、荒川の旧流路にあたり、水源は池底からの湧水(荒川の伏流水)のほか地下水を汲み上げて入れています。赤塚溜池の水源は汲み上げた地下水です。見次公園池では、2001(平成13)年度から浄化目的に地下水を汲み上げ入れ、水草の植栽や微生物を利用した浄化を行っていますが、しばしばアオコが発生し、水質や景観を悪くしています。汚濁の原因は大量に投入される釣り人の練りエサと考えられています。

浮間ヶ池画像
浮間ヶ池
赤塚溜池画像
赤塚溜池
見次公園画像
見次公園

板橋区の湧水

湧水地点と湧水保全地域

 板橋区の台地と低地の境にある崖線には多くの湧水が残されています。しかし、区内の宅地化やアスファルト舗装などの都市化の進展により雨水が浸透する土壌の面積が減少しており、湧水地点が消失しています。2018(平成30)年度の調査では30地点の湧水が確認されていますが、ほとんどの地域で水量はわずかです。

 2002(平成14)年度には赤塚不動の滝が「東京の名湧水57選」に指定されましたが、これら湧水の保全を一層進めていく必要があります。


 区では、2007年(平成19)年度に学識経験者を含めた検討会により、志村城山公園と周辺地域及び赤塚不動の滝と周辺地域を湧水保全地域に指定しました。さらに、2010(平成22)年度に赤塚城址と区立赤塚植物園周辺地域を指定しました。湧水保全地域を指定することにより、雨水を地下に浸透させる事業を集中的に推進していきます。

不動の滝
赤塚不動の滝

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資源環境部 環境政策課 自然環境保全係
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2593 ファクス:03-3579-2249
資源環境部 環境政策課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。