印刷・製本のストーリー
板橋区内に数多くの絵本の製本を手掛けている会社があることをご存知でしょうか。
身近な場所でみんなが知っている絵本を日々たくさん製本している会社。
大村製本の齋藤社長にお話を聞きました。
作家の「絵本で伝えたいコト・めざしたいコト」を製本でサポートします
とびらをあけると、誰もが手に取ったことのある有名絵本がずらりと並んでいます。
その横には「相談できる製本屋」の看板があります。
出版社や作家、ときには一般の方の相談にも応じます。
相談者の「絵本にかける想い」の実現を製本でサポートします。
こどもが隠れてしまうようなすごく大きな本、手の平に乗るくらい小さな本、
上や下に広がるしかけのある本、穴が開いた本、へんな形の本など様々な本が生まれる
のが大村製本です。
最近は変わった本を作りたいといった要望が多く感じます。
出版社や作家の「伝えたいコト」をどうカタチにするかが大事なことと考えます。
製作期間やコストをかければ、どんな本でも作ることはできます。
しかし、いかに現実にあった製作期間と流通できるコストに落とし込むことができるか。
相談しながら、最適な製本方法で想いをカタチにする提案をしています。
印刷された紙が絵本になっていく様子を知ってほしい
作家や出版社、図書館関係者だけでなく、時には近所の親子にも絵本づくりの現場を伝えています。
印刷された一枚の紙が、様々な機械を通って、だんだんと立体に絵本になっていく様は見学者の興味を引きます。
作家が絵を描く姿や、編集している姿は様々なメディアで紹介されますが、印刷や製本の現場を知る機会はほとんどありません。
そんな絵本づくりの工場が、身近な所にあることを多くの方に知ってもらい、地域とともに歩んで行きたい。
そんな思いで、齋藤社長は活動しています。
製本の全工程に対応可能
製本は、切る・折る・重ねる・貼る・縫うなど様々な工程があります。
全工程を自社内でできるのが大村製本の強みです。
創業65年、製造品目は顧客ニーズによって少しづつ増え、今では様々な製品が日々生まれ続けています。
徐々に拡大していったためか、工場内はまるで迷路のように複雑に入り組んでいます。
案内がなければ迷子になりそうです。
タッチパネル式最新機械から50年以上大切に使い続けている昔の機械が並んでいます。
新しい機械と古い機械の融合と人間の力により、製品の幅が広がります。
積み上げてきた「コツとしくみづくり」
自らのもつ製本技術は、試行錯誤し、形にする中で積み上げた「コツ と しくみ」。
顧客からの要望がいまの大村製本を造り上げた、まだまだ進化の途中、と齋藤社長は語ります。