中台小学校(令和4年9月27日訪問)

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ページ番号1041463  更新日 2022年10月13日

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教育長ぶらっと訪問

板橋区教科等指導専門官 中台小学校 錦谷 香江主任教諭の公開授業を参観して

 今回も質の高い素敵な授業、楽しそうに学ぶ子どもたちの姿を見ることができ感激しています。錦谷先生は授業力の高さから、板橋区の特別支援教育の教科等指導専門官に認定され、板橋区の授業革新の先導役として活躍されています。今回は、同校特別支援学級 ねこグループ2・4・5年生6名の国語科の授業を公開していただきました。板橋区のめざす「読み解く力」(Input・Think・Output)の育成と、その学び方の根底にある「板橋区授業スタンダード」がベストミックスされていました。

 元気なあいさつの後、本時間のめあてと、授業の流れを子どもたちと確認しました。本グループのように言語発達に課題のある子どもたちは、語彙が少ないことが第一に挙げられます。本時は、抽象的で文章には書かれていない「気持ち」を読み取ることをめあてとしているため、いろいろな工夫がされていました。まずは「にじいろのさかな」(講談社)という絵本を題材にして、錦谷先生手作りの教科書やスライド、大きな色鮮やかな掲示物がありました。 

 先生は子どもたちを呼び寄せ、電子黒板に映し出した「にじいろのさかな」を1場面ごとに音読をさせ、子どもたち同士でその場面の登場人物の気持ちを、「うれしい」「悲しい」「びっくりした」「しあわせ」などの文字とその表情がセットになっているペープサート選びをさせました。


授業のめあてと流れを確認

電子黒板を見ながら一緒に音読


友達と話して「気もち」を選びます

黒板に自分たちで貼ります。

登場する魚のベープサートも活用して関係性を確認


 最初はどのペープサートを選ぶか、先生に聞いていた子どもたちでしたが、先生が今日のめあては、「ともだちと はなしあって えらぼう」ですよ、「せんせいじゃなく、みんなにきいて」の声に、次第に友達どうしで声を掛け合い、決めていく姿が見られるようになりました。めあてに戻っての先生のやさしいひとことで、子どもたちの活動がどんどん主体的になっていきました。また、主人公の色鮮やかな「にじうお」と、それに出会ういろいろな魚(ペープサート)が用意され、その場面ごとの魚たちの気持ちと、「にじうお」と魚たちとの位置関係について、子どもたちが実際に操作して確認する場面も大変意欲的な活動ぶりでした。ここでも、「ちがうよ」「そうだね」などの言葉かけが見られ、協働的な学びが成立していました。このような学びも、先生手作りの学習材(子どもたちが学びで使う資料や材料など)が効果的であったと思います。全部で13の場面を、音読→気持ち選び(ペープサート選び)→黒板の場面づくりといった、可視化(見える)、音声化(声に出し聞き合う)、操作化(実際に動かす)された学習だからこそ、子どもたちの積極的な学びが保障されていたように思います。何と、いすや机を離れ、33分間、子どもたちは先生や友達と立ちながら、動きながら、考えながら、話し合いながら学習していました。


かわいいベープサートで意欲も高まります

長い時間席から離れていますが、みんな集中しています


 学習のまとめとして、席に戻り、ワークシートに場面ごとの気持ちを先ほどのペープサートと同じ形状のシール(これも先生手作り)を選び取って貼るという一人学習に入りました。子どもたちは、教科書を読み直したり、黒板のペープサートを参考にしたりしながら、落ち着いた雰囲気で取り組んでいました。錦谷先生と生活支援員の方と、チーム・ティーチング(複数の指導者で分担して指導に当たる指導体制)で個別指導にあたっていました。


まとめに取り組む様子

まとめの様子。教科書を読みなおします

黒板のペープサートと同じイラストのシール


チームティーチングで個別に指導もしていきます

まとめに取り組む様子

まとめたワークシート


 どの子も嬉々としてシールを貼っていました。先生が、「一番大切なものって何かな?」と尋ねると、子どもたちから異口同音に「友達!」との答えが返ってきました。そして、先生が振り返りの時間をしましょう、と言いつつ、「今日のめあて、友達と話し合って決めることができましたか」の問いに、どの子も「はい」と答え、「次の時間は気持ちのカレンダーづくりをしましょう」と次時の予定を伝え、きちんとしたあいさつで、授業が終了しました。

 先生も子どもたちもにこにこ😊しながら活動している様子に、私まで頬がだんだん緩んでいくことを実感した45分間でした。子どもたち一人一人に合わせた、魅力的な教材(先生が指導するために使う資料や材料など)と学習材(子どもたちが学びの中で使う資料や材料など)が用意され、活動も読み合う、考える、話し合う、動かすなど多彩でした。また、座っている時間以上に動きながらの活動に、特別支援教育の一つの学習スタイルを見たように感じました。「せんせい、これでいいですか?」の声が、「みんな、これでいいですか?」に変わっていったプロセスも素敵でした。

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