常盤台小学校(令和8年7月13日訪問)

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ページ番号1066243  更新日 2026年9月16日

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教育長訪問記

 7月14日(火曜日)に常盤台小学校を訪問しました(通算137回目の訪問記)。教育委員会事務局の指導室が企画して実施している教育委員会訪問です。指導室の指導主事だけでなく事務局の他の部署の職員も参加し、学校の実態を知ることもねらいの一つです。

 本校の学校要覧には「歴史と伝統を継承 品格ある校風」とあります。

写真:学校要覧
学校要覧


 本校は、令和7年度には全国学校体育研究優良校と東京都健康づくり優秀学校を受賞していることからもわかるとおり、体育教育に力を入れています。昨年度には本校を会場に東京都の体育科の研究会が開催され、私も参加しました。その成果を生かして、今年度の校内研究の研究主題は「自ら学び続ける力を、仲間と共に身に付けていく体育学習 ~板橋区授業スタンダードSの授業デザインを通して~」となっています。体育科における授業スタンダードを踏まえた自己調整学習(探究)の定着及び他教科等への拡充をねらっています。ちなみにSはSelfとSelectのSで自己選択・自己決定・自己調整の場面を取り入れ、子どもの主体的な学びを促す授業です。

 当日は齋藤校長に案内されて3校時、4校時の授業を見学しました。


写真:1年生の授業(国語)
1年生の授業(国語)


 1年生の文字の書き方の練習(書写)では、使う筆記具をそれぞれの児童が選んでいました。上の写真のように、班の4人が使っている筆記具は異なっています。中央の青い箱から児童が自分で選ぶのです。このように発達段階に応じて選ぶ対象を決めて無理なく実践することが重要です。ちなみに選ぶ対象は、学習内容(例えば何を調べるか)、学習方法(例えば教科書で調べるか、一人一台端末で調べるか)、学習形態(例えば一人で調べるか班で調べるか)、学習のペース、学習する場所などがあり、これらの組み合わせによって高度になっていきます。色々な学校の色々な授業を見ましたが、筆記具を選ばせている授業は初めて目にしました。


写真:2年生の授業(国語)
2年生の授業(国語)


 上の写真は2年生の国語の授業で「こんなことをしているよ」という単元で、組み立てを考えて、経験したことを伝える文章を書くという内容です。本時は下書きを読み合って感想を伝え合い、修正するという授業です。児童は思い思いの場所で取り組んでおり、伝える相手とともに、教室内のやりやすい場所を選んでいました。

 このように授業スタンダードSは、これまでの(明治時代から続けてきた)授業スタイルである「みんなが同じことを同じ方法で同じタイミングで同じようにする」という常識から離れて、違いを認めていく授業観です。多様な児童がいる現代社会には必要な価値観であり教育観です。


写真:6年生の授業(社会科)
6年生の授業(社会科)


 上の写真は6年生の社会科の授業ですが、齋藤校長曰く本校の現時点で考えられる最も多くの選択肢がある授業だそうです。単元名は「室町文化と力をつける人々」で、児童は各種文化の中から調べる対象を選び、用いる思考ツールを複数から選び、一人でやるかペアでやるか先生のサポートを受けるかも選び、教科書で調べるか一人一台端末で調べるか等も選んでいました。何回も繰り返して実践すれば、6年生ではこのような主体的な学習が成立するというお手本のように思います。


写真:6年生の学習計画
6年生の学習計画

 さらにはこの授業は一時間で完結ではなく3時間使って課題を完成させますので、仕上げるペースも児童が自分で調整します。教室には、上の写真のように、単元の学習計画が掲示されていました。これにより児童は見通しをもって学習に取り組むことができますし、学びの主人公として自分で判断して学習することができるようになります。

 これからの授業というのは、このように学習指導案の一部を児童に公開しておき、それを児童が見ながら自分で学んでいくというスタイルが広がっていきます。これが板橋区授業スタンダードSを進める上でのポイントとなります。


写真:4年生の学習指導案
4年生の学習指導案

 上の写真は別の学年(4年生)の学習指導案です。先ほどの掲示もそうですが、本校の全ての学習指導案には、左から二列目に学習形態として「一斉」「自己調整」を記述する欄があることに気づきました。学校全体で自己調整学習を進めるという方針が定着しており、それが学習指導案にも表れているのです。なお、この4年生の授業も一時間完結ではなく4時間続けて作業をする時間が確保されていることがわかります。
 考えてみると、何時間かかけて課題を達成するというのは、これまでも、例えば図工の授業では行われてきた授業形態です。また、自分にあったものを選ぶという場面を取り入れた授業は、本校が力を入れて研究してきた体育ではずっと実践されてきたものです。例えば跳び箱の授業では3段、4段、5段と用意しておき、児童は自分が挑戦する段数の跳び箱を飛んで練習するという授業があります。水泳や縄跳び等も同様です。
 そのように考えると、授業スタンダードSの授業は全く初めてということではなく、図工や体育の授業、総合的な学習の時間などで取り組んできた授業方法を他の教科等にも広げていくことに他なりません。


写真:当日の給食
当日の給食

 本校は体育の授業研究を続けてきましたので、その授業力を他の教科にも広げていく(応用していく)ことで、授業スタンダードSは実現できています。そのため本校では本格的に授業スタンダードSを始めてまだ3か月程度であるにも関わらず、充実した授業実践が行われていました。

 今後の本校の実践と校内研究の進展が楽しみになりました。期待しています。

(記・長沼豊教育長)


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