湧水の保全地域

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ページ番号1006054  更新日 2021年8月24日

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湧水保全地域の指定

板橋区は、武蔵野台地と荒川低地とからなる起伏に富んだ地形を有し、古くから湧水がわき、緑と水の自然環境が残されています。しかし、近年の都市化による地表の被覆や地下水脈の分断により、地下水及び湧水への影響が深刻になっています。
区では、人と環境が共生する都市「エコポリス板橋」を実現し、良好な環境を次ぎの世代に継承していくために、区民や事業者と連携して、健全な水環境を取り戻し、区民共有の貴重な資源である地下水及び湧水を保全するため「板橋区地下水及び湧水を保全する条例」(以下「地下水湧水保全条例」という。)を制定し活動をおこなっています。この一環として次の3地域を湧水保全地域として、保全活動の重要拠点とすることとしました。

  1. 不動の滝と周辺地域(板橋区赤塚八丁目付近)【約9ヘクタール】(平成20年3月31日指定)
  2. 志村城山公園と周辺地域(板橋区志村二丁目付近)【約8ヘクタール】(平成20年3月31日指定)
  3. 赤塚城址及び区立赤塚植物園周辺地域(板橋区赤塚三、五丁目付近)【約38ヘクタール】(平成22年4月1日指定)

赤塚 不動の滝(板橋区赤塚八丁目11番)

赤塚不動の滝画像
赤塚不動の滝

[歴史]
かつて、板橋区内にある崖下からは、いたるところで湧水がみられ、人々の生活に潤いを与えてくれました。この滝もその一つで、山岳信仰が盛んとなった江戸時代の中ごろより、富士山・大山(神奈川県相模原)などの霊山に発拝する際、出発に先だち地元の人たちが身を清める“みそぎ”場として使われていました。崖上にはこの滝の守護神ともいえる不動尊石像が祀られています。昔は滝つぼの前に垢離(こり)堂が設けられていたといわれています。昭和八年滝つぼが整理される前には、現在より水量も多く水の落ち口も広かったようです。この滝水はいかなる時でも涸れることがないと伝えられていますが、周辺の宅地開発にともない水量は減少しています。それでも、自然の豊かだった時代をほうふつさせる遺構として、いまも地元の人たちによって守られています。
[現況]
現在、不動の滝周辺は区立公園に囲まれ、緑豊かな地域となっています。
また、平成15年1月には、「東京の名湧水57選」に指定され、広くに知られています。

不動の滝周辺地図

志村 志村城山公園(板橋区志村二丁目17番)

志村城山公園画像
志村城山公園

[歴史]

志村公園上部は舌状台地の先端に位置し、現在、熊野神社の社が建っています。平安時代の長久三年この地の豪族志村将監が紀州の熊野神社の分霊をお祀りしたのが始まりと伝えられています。その後、お社を中心に志村城が作られ、康正二年千葉氏が板橋地方に移入した時から赤塚城の前衛拠点として守りをかためていたといわれています。この城は中世の平城の典型的な姿とされ、北の山裾まで荒川の水が流れ込み、南の裾を出井川が巡り(現在地下河川)城の水濠となっていたといわれています。
現在残る遺構としては熊野神社本殿西脇の空堀址のみとなっています(かなり埋められていて判別しがたい)。この空堀は本郭と二の郭の間にあった空堀と推定されています。城山は戦後直ぐに工場などが建てられ、その頃まで残されていた二郭と三郭の空堀は埋め立てられ、本郭は大きく削平され工場が建てられ遺構は失われてしまいました。
[現況]
現在、志村城山公園の一角から湧水が流れ出て、せせらぎとして近隣住民の方々に親しまれています。

城山公園静画像

赤塚 赤塚城址及び区立赤塚植物園(板橋区赤塚三、五丁目)

赤塚城址画像
赤塚城址

[歴史]

「不動の滝向」と言われている、この地域北側の丘に上がる小道を登ると、ひらけた芝地の中にぽつんと赤塚城址跡の碑が立っています。
赤塚城は、下総国の守護千葉氏は、古河公方足利成氏と関東管領上杉家とが争った享徳の大乱に巻き込まれ、一族で骨肉相食む争いを繰り広げました。康正二年(1456)成氏方の軍勢に攻められた千葉実胤・自胤兄弟は、上杉家の助けをうけ、市川城を逃れて赤塚城と石浜城(現台東区)へ入城しました。寛正四年(1468)に兄の跡を継いだ自胤は、太田道灌に従って各地を転戦、現在の和光市や旧大宮市、足立区内に所領を獲得するなど、武蔵千葉氏の基盤を築きました。その後、武蔵千葉氏は、南北朝以来の領主であった京都鹿王院の支配を排除するなど赤塚の支配の強化に努め、北条氏が武蔵国へ進出してくるとこれに従い、豊臣秀吉に滅ぼされる天正十八年(1590)まで勢力をふるいました。
城は、荒川低地に面し、東と西に大きく入り込んだ谷に挟まれた台地上にあります。その縄張りは、地形の観察等から都立公園の広場の部分が一の郭、梅林の部分が二の郭、そしてその西側が三の郭とする見解もあるが、正確なことはまだ明らかとなっていません。
[現況]
板橋十景の東京大仏がある乗蓮寺や区立赤塚植物園などが有り、自然が豊かで、歴史的にも貴重な寺院、文化施設が沢山あり、季節を問わずに散策などに訪れる人が絶えない地域となっています。

赤塚城址

湧水保全地域での保全活動

湧水量を増やすために、湧水保全地域にお住まいの方々に次のことをお願いしています。

  1. 屋根に降った雨水を地下に浸透させるためには、雨水浸透ますが効果的です。板橋区では雨水浸透ます設置費助成制度があり、特に湧水保全地域については補助割合を割増させています。
  2. 雨水浸透ます設置費補助金制度につきましては、直接、環境政策課自然環境保全係(電話:03-3579-2593)までお問い合わせください。
  3. 駐車場などについては、透水性舗装等の雨水浸透設置をお願いします。

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このページに関するお問い合わせ

資源環境部 環境政策課 自然環境保全係
〒173-8501 東京都板橋区板橋二丁目66番1号
電話:03-3579-2593 ファクス:03-3579-2249
資源環境部 環境政策課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。