桜川小学校(令和7年7月4日訪問)
教育長訪問記
7月4日(金曜日)桜川小学校を訪問しました。教育長ふらっと訪問になります。
本校の教育目標は「助け合う子ども・・・豊かな感性をもち、生命や自然を慈しむとともに思いやりの心をもち、社会生活の基本的なルールを身に付け、互いに協力してよりよい生活を創造する児童を育てる」「考える子ども・・・学習や生活に主体的に取り組み、問題を発見し、落ち着いて深く考え、正しく判断し、生涯にわたって学び続ける児童を育てる」「たくましい子ども・・・丈夫な体と強い意志をもち、目標を立てて計画的に粘り強くやり遂げる児童を育てる」です。令和7年度のキーワードは「当たり前のことを、当たり前にする」「命を大切にする」「地域の人と力を合わせる」です。

当日はとても暑い日でしたが、まずはプールで6年生の水泳の授業を見学しました。学年の全学級合同で平泳ぎの練習でした。数名の保護者のボランティアが見守りとしてプールサイドにいらしたのが印象的でした。低学年の場合はもっと沢山の保護者が手伝ってくれるとのことです。その後、綺麗な人工芝の中庭を抜けて校舎に入りました。私の到着が予定より遅れてしまったため、短い時間ではありましたが、八代校長に案内されて全学級の授業を見て回りました。

どの学級の授業も落ち着いた雰囲気の中で行われていました。令和7年度の本校のキーワードとして「当たり前のことを、当たり前にする」とありましたが、凡事徹底を実践することで児童の学びが促進されます。授業の当たり前とは何でしょうか。私は、児童が学びの主人公として自分で考え、興味をもって主体的に取り組むことができるものと考えます。そのために、板橋区には「板橋区授業スタンダード」があります。授業のめあてが明確で、先生による一方的な説明だけでなく、児童が自分で考える時間が確保された授業、末尾には本時を振り返ってわかったことを自分の言葉で表現する時間がある授業です。

授業の展開部には「自力解決」と「集団解決」の時間があります。先生の説明を聞くだけの受け身の授業ではなく、児童が自分で思考する時間が大切です。そして考えたことを発表しあったり、比較しあったりして、集団で課題解決をする時間もあります。個別最適な学習と協働的な学習をセットにして実践しています。これらの取り組みにより、単なる知識・技能の獲得、習熟だけでなく、児童の思考力・判断力・表現力といった、近年の学校教育で求められている資質・能力を向上させることができます。
上の写真では、電子黒板の前で4人の児童が一緒に課題に取り組んでいます。一人で考えても良いし、集団で考えても良いという方法は、新たに推奨している「板橋区授業スタンダードS」に繋がっていく取り組みです。これは自己調整型の学習で、Sは自己(Self)と選択(Select)の頭文字です。児童は自分で内容や方法、ペースを自己選択・自己決定・自己調整して取り組みます。

上の写真は、球の直径を求める課題にグループで取り組んでいる「集団解決」の場面です。学び合う光景は学校教育ならではといえます。このような丁寧な取り組みを続けることで、児童は学びの主人公になり、自信をつけることができます。

授業見学のあと、校長室にて給食を、小学生(高学年)と同じ330円を払っていただきました。この日のメニューは、わかめごはん(茎わかめ入り)、鮭の香り焼き、呉汁、牛乳でした。給食の主食がパンのみだった昭和時代に公立小学校で過ごした私にとって、ご飯が出る給食は贅沢に感じます。栄養のバランスがとれた日本の学校給食は、世界に誇れる仕組みと思います。日本が世界トップレベルの学力をずっと維持している背景には、食育を含め全人的な教育を、先生方が凡事徹底して実践していることが要因であると私は考えています。
今後の本校の取り組みに期待しています。
(記・長沼豊教育長)
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