中台中学校(令和7年5月1日訪問)
教育長訪問記
5月1日(木曜日)中台中学校を訪問しました。教育長ふらっと訪問になります。
本校の教育目標は「自主・責任・協調」で、校訓は「よく考えて行動し 責任ある行動のもとに 互いにはげましあって 心と体をきたえよう」です。
本校では教科センター方式を導入して10年になります。教科センター方式とは、授業を実施する「国語教室」や「数学教室」といった各教科の専用教室と、各教科の教材や展示物を設置できる「教科メディアスペース」と呼ばれるエリアがあり、各教科の学びを深めることのできる方式のことです。現在区内の3つの中学校で導入されています。

この方式では、大学の授業のように生徒が授業ごとに教室を移動しますので、異学年の生徒が教室や廊下で頻繁にすれ違うことになります。授業の様子を見ることもあります。これにより、9年生の姿を見た7年生がそれを模範として、しっかりとした学校生活を送るようになるとのことです。
同学年だけでなく、異学年の児童生徒がお互いに学び合う、これが学校教育の良さだと私は思っています。かつて1980年代に全国的に中学校が荒れた際、異学年の生徒ができるだけ校舎内で会わないように、他の学年の教室のある階には行かないようにと厳格に指導した時代がありました。今は、そのような時代ではありません。教科センター方式ではない中学校でも、また小学校でも、同じ学年の児童生徒は同じ階の教室にという「学校の当たり前」を見直しても良いのではないかと思います。
なお、このような形式が苦手な子どももいますので、入学前の説明会でその点をしっかり説明するそうです。板橋区では別の学区域の学校も選べますので(ただし条件はあります)、できるだけ同じ教室にいる方が安心できるという子どもは、この方式ではない学校を選べるように配慮しているとのことです。

宮澤校長に案内されて、校舎内を見て回りましたが、どの教室でも生徒が落ち着いて学びに向き合っていました。ほとんどの教室は廊下との境に壁がありませんので、直ぐに横から教室内の様子を観察することができます。
また、地域のボランティアがさまざまな形で関わってくれているのも本校の特長です。私が訪問した時も、教室に入れない生徒のための校内別室「さくら草ルーム」には、比較的高齢の方がいました。学校の近くにある高齢者施設にパートナーのかたを送迎している女性とのことでした。送ってきて自宅に戻り、帰る際にまた迎えに来るのは二度手間になるのではないかと考えた宮澤校長が、可能なら自宅に戻らないで学校でお手伝いをお願いできませんかと依頼したそうです。上手なマッチングだと思います。人生経験があり、いかにも包容力のありそうなかたが、楽しそうに笑顔で生徒と話していました。
当日はちょうど67回目の開校記念日でした。本校のますますの発展を期待しています。

(記・長沼豊教育長)
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