西台天祖神社所蔵絵馬・扁額〈有形民俗文化財(信仰)〉
西台天祖神社所蔵絵馬・扁額
(にしだいてんそじんじゃしょぞうえま・へんがく)
今次の調査で確認できた絵馬25点のうち、明治時代に作成および奉納された絵馬が10点、大正時代のものが1点で、残り14点の年代は未詳であるが、おそらく明治から昭和期の作成と考えられる。このうち、明治16年の「井戸掘り絵馬」は、井戸掘りの図像を描いた区内唯一の絵馬で、その寄進者は西台村で井戸掘りを生業としていた人物である。上総掘りの技術を細かく描写しており産業史のうえでも注目されるが、旧西台村の各農家に井戸が掘られた背景に、こうした井戸掘り職の存在が深くかかわっていたことを示すものとしても評価できる。その他には、神話や物語を画題とした「神功皇后と武内宿禰」・「勧進帳」の絵馬が2点、人びとの祈りの姿を直接に表した「拝み図」などの絵馬が22点となっている。
扁額については、明治16年から平成2年までにかけて作成された15点が確認された。天祖神社の社号を彫刻したものや、西台の人びとを中心にして組織された伊勢講・大山講の参詣記念として奉納された扁額などが残されている。
西台天祖神社所蔵の絵馬・扁額は、西台を中心とした地域における人びとの、神社に対する信仰の姿を明らかにするとともに、生活・習俗・文化などの様子についても窺い知るうえで重要な資料である。
所在地
板橋区西台二丁目6番29号 西台天祖神社境内
所有者
西台天祖神社
区分
有形民俗文化財(信仰関係)
登録日
平成29年3月29日
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