十度ノ宮〈有形文化財(歴史資料)〉
令和6年度から登録文化財概要をよりわかりやすく表記しました。
十度ノ宮
(じゅうどのみや)
板橋区舟渡二丁目18番地にある舟渡氷川神社(ふなどひかわじんじゃ)に「十度ノ宮」は祀られています。
このお宮は、今から二百年以上前に書かれた『新編武蔵風土記(しんぺんむさしふどき)』という資料に、「このお宮は、昔から蓮沼村の西南にあったが、何度もの洪水で押流(おしなが)されて、今の場所に流寄(ながれよ)せられることが十度にも及んだので、ここに塚を築き、榎(えのき)を植えて神社とした。地域の人は今でも「十度ノ宮」と呼んでいる」と記されており、当時から広く知られたお宮でした。
その形は、笠がついた石の祠(ほこら)で、正面に「奉修造立氷川大明神御宝前(ごほうぜん)」、左面に「万治(まんじ)二己(き)亥(がい)年六月十五日」、右面に「寛保(かんぽう)三癸(き)亥(がい)年十二月吉日 武刕豊島郡(ぶしゅうとしまのこおり)蓮沼村(はすぬまむら) 別当(べっとう)金剛院(こんごういん)」の文字がそれぞれ彫られています。この文字により1659年(万治二年)には少なくとも「十度ノ宮」が祀られていたことがわかります。
「十度ノ宮」は、洪水によって歴史資料がほとんどない舟渡地域に今も残っている貴重な資料であり、自然災害とともに生きてきた人々と、その歴史を後世に伝えることができる重要な資料です。
所在地
舟渡二丁目18番1号(舟渡氷川神社境内)
登録日
令和7年2月14日

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