2014年12月3日 イエラ・マリ展 作品紹介4
この作品紹介2・3でご覧いただいた写真のとおり、イエラ・マリの原画はモノクロで描かれたものが多く、たとえば『あかいふうせん』(1967年)も、原画だけ見ると「黒い風船」なので、ちょっとびっくりするかもしれません。
印刷所に原画を渡す際には、トレーシングペーパーを原画の上にかぶせ、どの部分を何色で印刷するか指示を書き込みました。展覧会場ではトレーシングペーパーを重ねた状態の原画も少し紹介しています。写真は、『たべちゃうぞ』(1980年)の一場面。トレーシングペーパーには、トラの頭部を色分けして印刷するよう指示が書き込まれています。
モノクロで描いて色を指定して印刷するという手法は、ディック・ブルーナが「うさこちゃん」を描くときにも使っています。ハッキリと色や輪郭線を印刷することができます。
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