時代を紡ぐ 「みて、ふれて、考えよう」

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ページ番号1004893  更新日 2020年1月25日

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石の道具・勾玉(まがたま)など

板橋区内にはたくさんの遺跡があり、発掘調査の結果、多くの遺物(土器や石器、骨など)が出土しています。そこで区では、これらの遺物を活用した「埋蔵文化財教材使用授業」を小学6年生対象に平成22年度から実施しています。これまでに3年間で16校、1000人を超える児童に授業を行いました。
授業ではそれぞれの学校の周辺地形について説明した後に、本物の土器や石器を手に取ってもらっています。使用している「埋蔵文化財教材キット」は、縄文土器、弥生土器、古墳時代~奈良・平安時代の土器、石器・アクセサリー、貝塚から出土した動物・魚の骨や貝殻の5種類があります。このキットを班に分かれた児童が順番にみて、ふれて、学芸員が随時説明をしたり、児童の質問に答えたりしながら授業を進めます。
この授業は、本物の土器や石器にふれることで、板橋区の古い歴史を通じて、自分たちが住んでいるところや日本の歴史に興味を持ってほしいという趣旨で実施しています。授業を通して学んでほしいことは歴史的知識だけではなく、落とせば壊れる土器を大切に扱うことや、これらのものを作り、使い、動物や貝を食べていた人々の営みを想像することです。
縄文時代や弥生時代には、文字で書かれた記録がありません。タイムマシンがない以上、実際のできごとを見ることはできません。発掘された遺跡や出土した遺物から当時のことを想像するしかないのです。小学生には自由な発想力と想像力で、それぞれの歴史を思い描いてほしいと考えています。
そして、この授業では児童たちに必ず伝えることがあります。それは縄文時代のもっと前から時が連綿とつながっていること、そしてその時代に私たち一人ひとりと血のつながった誰かがいなければ、今みなさんはここにいないということです。そう考えると、今存在していることは奇跡的なことです。さらに、みなさん自身が今現在、時代(歴史)を紡いでいる存在であるということをわかってほしいのです。
【学芸員 隅田眞】
※平成25年2月9日発行「広報いたばし」掲載

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