2017年8月13日 2017ボローニャ・ブックフェア総復習
絵本研究家の広松由希子さんと当館副館長の松岡希代子による講演会を開催しました。タイトルはずばり「2017ボローニャ・ブックフェア総復習」。長年ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアに通う広松さんと松岡が、今年のブックフェアのさまざまなトピックを取り上げてお話しました。
まずは松岡よりボローニャ展やブックフェアの基本的な説明から。ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアは、とても大きなイベントです。版権売買などビジネスの側面も大きいのですが、4日間の会期には実はさまざまなイベントや会議も行われているのです。そして、2017年のブックフェアでくりひろげられたことについて写真を交えてお話しし、今年のボローニャ展入選者の中から日本の6人のアーティストの紹介もしました。
その後、広松さんから、今年のラガッツィ賞の絵本について詳しく解説していただきました。受賞本を眺めてみると、今のトレンドを反映していたり、今後の動向を予想することもできますし、日本の絵本との違いや、各地域の特徴なども見えてきます。フィクション部門の「本の子」、ノンフィクション部門の「オオカミ王ロボ」、オペラプリマ部門の「わたしの美術館」などについて、絵本をめくりながら具体的にお話いただきました。
さらに最後には、今展の特別展示のきっかけとなったボローニャでの日本の絵本の展示ブースについても触れました。どんな視点で選書したのか、実際にどんな反応があったのか、松岡と広松さんからお話しました。
今回のボローニャ展最後のイベントにふさわしい、総復習。いかがでしたか?ボローニャのブックフェアは、さまざまな人が出会い、未来のプロジェクトが生まれてゆく、ダイナミックな生きもののようなイベントです。当館のボローニャ展も、みなさんにとってそのような機会になりますように!(聴講約50名)
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