2023年3月21日 スライドトーク1
本日3月21日(火曜日・祝日)に椿椿山展のスライドトークを開催しました。
椿椿山展の展示の順番にそって、担当学芸員が見どころをご紹介します。
花鳥画については、今回のポスターデザインにも使わせて頂いた「玉堂富貴・遊蝶・藻魚図」をご紹介しました。
牡丹の花に注目し、描き方の影響関係や画風の変遷について画像を比較したり、
完成作品と画稿(下書き)の違いを確認したり、
絵の注文主の明石藩主との交友についてお伝えしました。
また、当館が所蔵する「君子長命図」についても、椿山が倣って描いた中国絵画の画稿とともに紹介しました。
猫のお尻の穴は元となる中国絵画にはなかったもので、椿山のオリジナルによるものと思われることには、
参加者のみなさんから思わず笑い声がおきました。
肖像画や山水画、画稿についても、鑑賞するときに一層楽しめるように要点をお伝えしました。
椿山の作品は現在よく知られる19世紀のほかの絵師のような派手さや刺激があるわけではありませんが、
それが個性であり、求められた理由なのでしょう。
人々の暮らしにしみこんでいくような、日常に寄り添うことができる作品は、今こそ良さが感じられます。
ぜひ会場でゆっくりご覧頂きたいです。
スライドトークは、4月1日(土曜日)、4月9日(日曜日)いずれも14時00分~14時30分
にも開催します。
定員40名、参加無料、申込不要です。
ご参加お待ちしております。