2023年6月30日 絵本講座「さわる絵本づくりワークショップ」2日目

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ページ番号4001780  更新日 2023年7月2日

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さわる絵本づくりワークショップ、2日目となりました。
午前はピエトロさんの講義です。まずは、ピエトロさんたちが視覚障がい者の子どもたちに向けて教材を作る際の技法について説明してくれました。紙やプラスチック、布といった素材を使い、専用の機械を使ったり手作業だったり、用途や形に合わせてさまざまな方法を駆使している
様子が伝わりました。その中でも、さわる絵本にはコラージュ技法を使うことが多いそうです。接着剤やテープで多様な素材を貼り付けることができますし、たくさんの部数を作るにも有利です。さわる絵本のコンクールで選ばれてピエトロさんたちの連盟で発行することになった作品は、分かりやすさ、耐久性、制作のしやすさなどを考慮して、形を変えたり、パーツを減らしたりするそうです。さわる絵本は1部を完成させるのに何時間もかかるため、何百部も作るのは大変な手間と時間がかかるそうです。
講義の後半には、ピエトロさんたちの普及活動のお話です。定期的にさわる絵本のコンクールを開催して新たなクリエイターの作品を見出しています。さらにイタリア全国で展覧会やワークショップも積極的に行っています。今回の来日を通じて、日本でもピエトロさんたちのさわる絵本や活動が広まりそうです。

さて、午後からは制作の準備です。さわる絵本は製本の仕方にも工夫が見られます。180度開いて机の上に置いて両手でさわれることや、厚みのあるものを貼っても閉じられること、といったポイントがあります。今回は、ピエトロさんがローマから準備してきてくれた表紙になる厚紙や中のページの紙を、折ったり貼ったりして、それぞれ白い本を作りました。少し小さめの本なので、幼い子どもたちにちょうどいいサイズです。
その後、各自のさわる絵本の制作が始まりました。ピエトロさんがローマで1冊1冊手作りした22×22センチの白い本をもとに、それぞれの作品を作ります。表紙は布張りです。参加者のみなさんは、ストーリーボードを作ったり、スケッチをしたり、素材を選んだり。迷ったときにはピエトロさんと森泉さんに相談をしたり。翌日には早くも発表です。ピエトロさんの講義で学んだことを頼りに、模索しながらの制作が始まりました。

さわる絵本ワークショップ2日目‐1

さわる絵本ワークショップ2日目‐2

さわる絵本ワークショップ2日目‐3

さわる絵本ワークショップ2日目-4

さわる絵本ワークショップ2日目‐5