2023年9月9日 狩野派以外学習帳ワークショップ

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ページ番号4001802  更新日 2023年9月12日

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9月9日(土曜日)に「館蔵品展 狩野派以外学習帳」のワークショップを開催しました。
テーマは、本展の展示テーマのひとつである「富士山」です。


まずは参加者の皆さんに、それぞれの方が思い描く富士山のイメージをお聞きしました。
富士山に登ったことがある人やビルの間から見ていた人、飛行機から見た富士山が印象に残っていた人など、
それぞれの思いとともに富士山の絵を描いてもらいました。
皆さんの富士山はスケッチ風あり、イラスト風ありと興味深いものばかりです。
それぞれ思い思いの富士山でしたが、青や水色を用いたものが多いといった共通認識もうかがえました。

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次に、展示室で江戸時代に描かれた富士山を鑑賞します。
会場では、江戸狩野の淡泊な富士山を確認した上で、各々の個性が発揮された民間絵師の作品をご覧いただけます。
参加者の皆さんは、自分で描いた富士山の色や形、富士山といっしょに描かれたものなどに注目して、ワークシートに書き込みます。自分たちが描いた富士山との違いや共通点を感じて頂きました。
 

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講義室に戻って、江戸時代の富士山について改めて詳しくお話しました。
参加者の皆さんが気になった富士山は、遠近感のある表現から銭湯のペンキ絵のようなものまで、
まさに十人十色でした。
多くの方が知っているものだからこそ、その表現に絵師の画技や個性といったものが色濃く反映されるようです。
それこそが富士山絵画の醍醐味の一つと言えるでしょう。
 

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最後に、練習用の作品を用いて、掛け軸のかけ方やしまい方を学びます。
学芸員がはじめに掛け軸の特徴などを踏まえて教えた上で、順番で練習しました。
慎重に取り扱いながら、皆さん楽しく真剣に掛け軸に向き合っていました。
今後も古美術のワークショップについて、内容を工夫していきたいと思います。

(参加者 午前8名 午後10名)