2019年12月22日 駒形克己さん講演会 絵本編

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ページ番号4001363  更新日 令和2年1月28日

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12月22日には、駒形克己さんの講演会がありました。
展覧会初日に開催した講演会は”デザイン編”でしたが、今回は”絵本編”です。
当館館長代理の松岡希代子が聴き手を務め、駒形さんご自身と絵本とのかかわりについてお話伺いました。

写真:講演会の様子1


まずは幼少期のお話から。最初に駒形さんが接した絵本は、船乗りだった祖父が贈ってくれた乗り物絵本でした。駒形さんはその頃、船乗りにあこがれ、小学生になると地図帳を眺めては、海外に思いを馳せていたそうです。
しかし船乗りにはならず、日本デザインセンターでデザイナーとしてのキャリアを積み始めた駒形さんですが、海外への思いが募り、2度にわたり渡米しました。ニューヨークでデザイナーとして活躍していた頃、書店で目にして気になったのがムナーリの「i prelibri」でした。当時はまだ子ども向けであることにピンとこなかったのですが、帰国後に誕生したお嬢さんがその絵本でよく遊ぶ姿を見て、以来ムナーリには大きな刺激を受けているそうです。

駒形さんが絵本を作るきっかけとなったのが、お嬢さんの存在です。言葉を話さない赤ちゃんとどうにかしてコミュニケーションを取ろうと作り始めた作品が、駒形さんが出版した初の絵本「Little Eyes」シリーズです。お子さんの幼少期には、ご自身の絵本だけでなくレオ・レオーニの絵本なども読んだそうで、子育てを楽しんだ様子が伝わってきました。
駒形さんにとって絵本作りの一番のモチベーションだったお嬢さんの成長後は、フランスからのオファーで視覚障がい者に向けた絵本を出版し、近年には聴覚がい者向けの絵本のプロジェクトにも取り組みました。その最中には急性リンパ性白血病を発症しましたが、入院中にも仕事をつづけたという闘病生活についてもお話くださいました。さらに、色覚の問題に向き合った絵本も、先日発表されたばかりです。

写真:講演会の様子2


今回は参加者のみなさんに事前に質問を紙に書いて頂き、講演会中に答えてもらいました。アイデアはどのように生まれるのか、形や色への関心について、絵本作りで大切にしていることは何か、などたっぷりお話くださいました。絵本は何千冊も刷るけれど、ひとりの人に1冊を届けるということを忘れずに本作りを続けているというお話も印象的でした。
最後には、これからの紙の絵本のあり方や、環境や資源の問題を考慮したプロジェクトを考えていることなどにも触れ、駒形さんの絵本についてじっくり知ることのできる1時間半でした。

冬至で冷たい雨が降る中でしたが、たくさんの方にご参加いただきました。(聴講約110名)
講演会後にはサインを求める長い列ができていました。

このページに関するお問い合わせ

板橋区立美術館
〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251 ファクス:03-3979-3252
区民文化部 文化・国際交流課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。