2025年3月9日 エド・イン・ブラック ワークショップ
3月9日(日曜日)に現在開催中の「エド・イン・ブラック 黒からみる江戸絵画」展の関連イベント「ようこそ 墨一色の豊かな世界へ 墨絵を描きましょう」を開催しました。
講師は水墨画家の小林東雲先生です。
最初に墨や硯についてお話いただきました。松煙墨と油煙墨の違いや、中国を産地とする端渓硯についてなど、実物を見ながらお話をうかがえて勉強になりました。
次に実際に先生が屏風作品へ揮毫している様子を見学しました。
はじめに参加者の一人が一筆好きなところに線を描き、そこから東雲先生が絵を作っていきます。
最初は抽象的で完成形が想像できませんでしたが、次第に風景を描いていることが分かります。
そして月夜の山水図が完成しました!
美術館では完成作品しか飾っていないので、どのように絵が作られていくのか実際に見学でき、さらに技法についても紹介していただき、貴重な機会となりました。
その後は、参加者のみなさんで水墨画を描く体験をしていただきました。あらかじめ用意されたお手本と先生が実際に描く様子を参考に、月夜山水を描いていきます。
初めに松の木を描きます。同じものをお手本にしていても、それぞれの個性が光ります。その後、岩や遠景、水辺、月を描いていきます。
筆先を割って松葉を表現する技法や、筆の先端に濃墨を付けてグラデーションの面を作る技法など、様々にチャレンジしてもらいました。
最後に先生が作品にハンコを入れて、各々で署名をして完成です!はじめて水墨画を描くという方も多かったですが、完成度の高い作品ばかりでした!
先生が用意してくださったお家で飾れる掛け軸キットを使って、ぜひご自身の作品を掛けてみてくださいね。
あっという間の濃厚な2時間でした。小林東雲先生、ありがとうございました。