2025年8月9日 こどもアトリエ「かたちあそびで絵本をつくろう」

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ページ番号4002000  更新日 2025年8月10日

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8月9日にこどもアトリエを開催しました。講師のむらかみひとみさんは、2003年、2005年、2006年にボローニャ展に入選し、これまでに絵本や工作の本をたくさん出版しています。当館のこどもアトリエでは、いつもすてきな色使いの楽しい工作を提案してくれます。今回の、3色のさまざまな形を使って絵をつくるワークショップは、昨年夏にむらかみさんが出版した絵本「かたちとあそぼう」(玉川大学出版)から生まれたものです。

こどもアトリエが始まると、むらかみさんは子どもたちを集めて、この絵本の読み聞かせをしてくれました。それは、3色の正方形から生まれた三角・四角・棒の形たちが、森や家やチョウになるというお話です。続いてむらかみさんは、絵本と同じ3色の正方形をホワイトボードに貼って、緑は三角、青は棒、黄色は四角にそれぞれ分け、それらを組み合わせて素早くお花畑を作ってくれました。その様子を見て、子どもたちは自分たちがこれから何をやるのかすぐに理解したようで、さっそく作業に入ることができました。
まずは3色の正方形に、むらかみさんがあらかじめ線を引いておいてくれたものを配りました。ちいさな子たちも、線に沿ってハサミで一生懸命切っていました。次は何も書かれていない3枚の正方形から自分で形をつくり出します。むらかみさんは、具体的な形を切り抜くのではなく、定規で直線を引いてから切るように促してくれたので、三角や四角のほか、細い線や、不定形の不思議な形など、緑、青、黄のさまざまな形が出来上がりました。
次はこれらの形を使って絵をつくります。みんな2枚の画用紙をもらって、自分の切った形を組み合わせて始めました。最初から大好きな恐竜を作ると決めている子もいれば、形をいくつか置いてから何に見えるか考える子もいました。三角が傘になったり、棒が風になったり、四角が惑星になったり、形からいろんなものを連想して絵が出来あがっていきます。保護者のみなさんもそれぞれ制作してくれたので、机の上は3色のかけらでいっぱいになっていきました。
2枚の絵がだいたい仕上がったところで、製本の作業に入りました。半分に折った画用紙2枚を貼り合わせ、さらに表と裏にクリーム色の画用紙を糊付けします。さらに背の部分にマスキングテープを貼ると、絵本らしくなります。
最後に、さらに3枚の色画用紙を配り、表紙と裏表紙も飾ってもらいました。正方形をそのまま貼ったり、中身の2場面と関連する絵をつくったり、模様のような表紙にしたりして、楽しい絵本が出来上がりました。

今回は、形を組み合わせて絵を作るだけでなく、形を自分で切り、2場面の絵を制作し、綴じ合わせて表紙まで作りました。工程が多くてちょっと大変だったかもしれませんが、みんなそれぞれの絵本を完成させることができました。お家でも紙を切って形で遊んでみてくださいね。
むらかみさんはこのこどもアトリエのために、たくさんの参考作品や説明のためのサンプルを作り、何十枚もの正方形に線を引いて準備をしてくれました。ワークショップ中には、子どもたちの様子をみながら順序よく説明してくれたので、みんな最後の仕上げまで一緒にすすめることができました。すてきなワークショップをありがとうございました。

 

読み聞かせの様子

ワークショップの説明

制作の様子

絵本に仕上げる