2026年7月15日 夏のアトリエ2日目
夏のアトリエ2日目、連日の猛暑ですが、朝からヤラさん、森泉さん、参加者のみなさんは時間通りに集まりました。
午前中は共同作業のエクササイズです。みんなで大きな絵を描くために、まずは部屋の模様替えから始まりました。6つのテーブルを集めて、テーブルや床を養生し、その上にロール紙を5メートルほど広げてテープで留めます。描くテーマは「庭」。墨汁を準備し、それぞれ手に筆を持ち、20人の参加者とヤラさん、森泉さん、美術館スタッフたちがテーブルを囲み、四方から描いていきます。少し時間がたったら、ヤラさんの合図で時計回りにずれて、他の人が描いたうえにまた描いていきます。これを何度も繰り返します。徐々に、植物だけでなく、虫、動物、石、人、土、鳥など、いろんなものが増えていき、筆を変えたり水を加えたり、墨の濃淡やにじみの効果を利用したりしながら、細かな部分もどんどん埋め尽くされていきました。黙々と描く人もいれば、おしゃべりしながら描く人達もいて、1時間ほどたつと、いつのまにか1周し、大きな庭が出現! 最後に、赤いインクをポイントに少しだけ使って仕上げとなりました。
ヤラさんの提案で、テーブルの周りを廻って、自分たちの描いた絵を見直します。自分が描いたところに他の人が筆を加えて思わぬ絵になっていたり、少し引いてみると違ったように見えたり、さまざまな発見があったようです。残りのロール紙でもう1枚描くことになったので、2枚目に向けて、感想や意見を共有する時間をとると、どんどん提案や反省点が挙がりました。
いよいよ残りの3メートルほどの紙で2枚目の「庭」の絵に取り掛かります。これにはヤラさんは参加せず、20名の参加者だけで、どのようにするか話し合って描きます。筆を入れ始める前、どんな構図にするか、どんなモチーフを入れるか、話し合いから始まりました。描き始めてからも、ときどき全体のバランスを見て、議論しながら制作は進みました。いつ筆を置くかというのも難しい決断でしたが、話し合って最後の仕上げをし、赤いインクは一か所だけ入れて、完成となりました。
5メートルと3メートルの大きな庭が出来上がったら、もう12時30分を回っていましたが、20人のアーティストによる大画面の共同制作は、こうしたワークショップならではのことですね。みんなたくさんの刺激を受けたようで、「楽しかった」と言いながら、心地よい疲労感と達成感とともに、午前の部が終了しました。
お昼休憩をはさんで、14時からは個々の制作の時間です。午前とは打って変わって部屋は静まり、じっくり考えこむ人もいれば、どんどん手を動かしていく人もいます。ヤラさんと文美さんは、みんながどんなアイデアを考えているのか、それぞれのテーブルを見て回りました。参加者が迷っていれば助言をしたり、考え直した方がいいところを指摘したり、ひとり一人に丁寧に向き合ってくれました。こうしてあっという間に16時を回り、2日目の夏のアトリエが終了しました。
ヤラさんは最後に、「途中で別のいいアイデアを思いついて、まったく違う作品になることも普通のことです」と言いました。ひとつのアイデアに固執しすぎずに、自分に正直に、軽やかに制作に向き合うことで、より面白い作品が生まれることもありそうですね。
終了後、残っていた参加者たちと一緒に、午前に描いた2枚の大きな絵を壁に貼りました。すると、部屋の雰囲気ががらりと変わりました。自然と拍手が沸き起こり、みんな自分たちの作った作品に大満足の様子でした!
墨汁を使う予告があったので黒い服ばかり
大きな構図を決めてから描き始めました
