2022年11月20日 三浦太郎展トークイベント1

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ページ番号4001722  更新日 2022年11月22日

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11月19日(土曜)から始まった「三浦太郎展 絵本とタブロー」を記念して、三浦さんご本人をお招きしてトークイベントを開催しました。聞き手は、絵本作家としての三浦さんの活動を長らく近くで見てきた当館館長の松岡希代子です。
今回のテーマは「三浦太郎さんとこれまでのこと」ということで、三浦さんの歩みをふりかえるお話となり、まずは幼少期のエピソードから。愛知県西尾市に生まれた三浦さんの生家は、実は古くからの街の書店でした。小学校のクラスの中でも絵が得意だったこと、10代の頃はファッション誌などが好きだったこと、そして高校生のときに担任の先生の勧めで美大に進学したことなど、現在につながる様々なお話を披露してくださいました。
大学卒業後のイラストレーター時代には、在籍していたデザイン事務所にいちはやくマッキントッシュが導入されて使い始めたことや、一方で、現在も非常に手間のかかるアナログの技法を併用していることなど、三浦さんの独特の制作手法についてもじっくりお話くださいました。
そして1999年に当館でボローニャ展を観覧した三浦さんは、2001年に同展に初入選以降、合計6度の入選を果たし、2004年以降は海外でも次々に絵本を出版します。聞き手の松岡は、ボローニャ展の審査の様子や、ボローニャのブックフェアでの三浦さんの活躍を現地で目の当たりにしていたので、当時の懐かしいお話で盛り上がりました。
その後の、『くっついた』や『ちいさなおうさま』をはじめとする日本での絵本制作についても、詳しくお話をいただきました。そして最後には、今年刊行された『みち』の読み聞かせをしてもらいました。今回の展覧会をきっかけに、新たな挑戦をしてみようと思ったそうで、この絵本はこれまでとはだいぶ違う印象です。三浦さんの絵本は、シリーズごとに制作方法や作風が異なるのも魅力ですが、『みち』では手描きの風景が見られるなど、がらっと作風を変えています。これからも、まだまだ三浦さんの絵本の「みち」も続きますので、今後のご活躍が楽しみです。

展覧会は1月9日(月曜日・祝日)まで。三浦さんの絵本作品だけでなく、タブロー(絵画作品)や風景スケッチなど、その全貌に迫る初めての展覧会をお見逃しなく。

トーク1

絵本コーナー