下赤塚小学校(令和6年11月15日訪問)
教育長訪問記
11月15日(金曜日)下赤塚小学校を訪問しました。当日は、令和5・6年度東京都教育委員会体育健康教育推進校としての研究発表会で、研究主題は「健康で活力に満ちた児童の育成 体育・健康・食に関する学びの向上を目指して」でした。
公開授業は第1学年(体育・ボールゲーム)「しもあかボールランド」、第2学年(学級活動・保健)「冬を元気にすごすために!」、第3学年(体育・マット運動)「マッ友2024」、第4学年(体育・ゲーム)「つないで絆アルティメット」、第5学年(社会科・食育)「これからの工業生産とわたしたち」、第6学年(体育)「病気ってなんだろう?」でした。
どの授業も当該単元の第1時であり、これは「出会い」をキーワードに、児童の最初の取組がワクワクするような出会いになるように工夫することが本研究のテーマになっているからです。

菊池校長によると、体を動かすことが伴う体育では最初の提示の仕方で、児童の食いつきが違うとのことで、いかにして引き付けるかがポイントなのだそうです。
単元の導入部にあたる第1時は、まさに「出会いのプロデュース」が大切。第4学年のアルティメットでは、ディスクを投げることが得意な先生方が「しもあかティーチャーズ」として登場し、取り組みが楽しくなるように工夫、なかには特撮ヒーローの覆面をかぶった先生もいて、児童の笑いを誘っていました。楽しみながら学ぶことも大切ではないかと思います。

第3学年のマット運動では「いたばしプロレス」の4名がゲストで登場。児童からは歓声が上がりました。マットの上で実演していただき、その後先生が受け身や前転など児童が見たことのある動作の確認をしました。拍力のある試技に児童が身を乗り出して見ている姿に、授業において「ほんものに触れる」ことの意義を感じさせてくれる授業でした。自分たちが取り組むマット運動への強い動機付けになっています。

第5学年の産業の単元では「コオロギを加工した食品にはどのようなよさがあるのだろう」というテーマで探究的な学習を行っていました。児童がさまざまな考えを述べ、それに対して先生が確認しつつ板書していく対話型の授業。後半の、先生がコオロギを加工している市橋さんのところに行ってお話を聞いてきたというリアルな体験談に、児童は興味関心を寄せていました。さらには授業の最初から児童と先生の対話をネットで聴いていたという市橋さんが画面に登場するというサプライズ。先生から市橋さんに質問を投げかけてそれに答えていただくという形式になり、児童が夢中になってそのやりとりを聞くという姿が見られました。教室全体が、何かを知りたい、学びたいという空気に溢れている授業でした。

今回の研究では、体育・健康・食に関する学びの充実を図るという体育科の授業の質向上という点もさることながら、教育方法の工夫という側面も十分に生かした研究になったのではないかと思います。体育に限らず他の教科でも教科外活動でも共通で、学校教育では導入部をいかにして工夫し児童が学習内容に興味・関心を持つかが重要だからです。
このような素晴らしい実践研究に取り組まれた菊池校長をはじめ教職員の皆さんに敬意を表します。
(記・長沼豊教育長)
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