板橋第二小学校(令和7年1月22日訪問)

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ページ番号1056010  更新日 2025年3月17日

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教育長訪問記

 1月22日(水曜日)板橋第二小学校を訪問しました。本校への訪問は今年度2回目になります。これは令和6年12月、創立100周年記念行事に訪問した際に、本校では縦割り班活動を充実させており、学級会の話し合い活動のように、児童が自分たちで話し合って活動内容を決めているというお話を伺って、ぜひ見学したいという要望から実現したものです。学級会の話し合い活動(学級会)の教育的意義については若木小学校の訪問記(1月18日)を参照してください。

 縦割り班活動とは、各学年の児童数名ずつ、全学年の児童がいる班をつくり、高学年の児童がリーダーとなって一緒に遊んだり学んだりする活動です。本校ではその内容を班の児童全体の話し合いで決めていましたが、各班の6年生だけで(または6年生と5年生だけで)決めて実施する学校が多いと思います。

写真:縦割り班での話し合い活動の様子
縦割り班での話し合い活動の様子

 当日、1年生は感染症による学級閉鎖のため不在で、2年生から6年生まで約15名ずつの異学年混合班が10個あり、10か所の教室で活動していました。

 どの班も3学期の活動内容(2回分)を決める話し合い活動でしたが、晴れの日、雨の日に分けて、班のみんなでどのような遊び(レクリエーション)をするのか、真剣に話し合っていました。上の写真はその様子ですが、話し合いの手法は、通常の学級活動(学級会)で行っているやり方と全く同じで「出し合う」「比べ合う」「まとめる」というプロセスで決めていきます。どの班でも、6年生の児童が上手に司会を行い、遊びの内容を決めていました。この取り組みによって異学年交流が進むことはもちろんですが、下級生が上級生から話し合いの方法を学ぶ機会にもなっているということが重要だと感じました。つまり通常の各学級で行う学級会の質が高まっていくことが期待されるのです。


写真:近くの人と相談して考える時間
近くの人と相談して考える時間


 通常行われている学級会でもよくあることですが、考えがまとまらなかったり、意見が出なくなったりした時に、近くの人と1~2分相談して考えをまとめてから意見を出し合うという方法があります。上の写真は、その方法を縦割り班でも実施しているところです。このように、通常の学級会でのノウハウを生かして異学年混合の活動を、児童中心に上手に進めている点は特筆されます。


写真:高学年の児童がアドバイスしている様子
高学年の児童がアドバイス

 上の写真は、発言する際に少し戸惑ってしまった下級生に対して、高学年の児童が寄り添い耳打ちしてアイディアを助言しているところです。異学年による交流活動ならではの光景でした。年齢を超えて学び合う関係を創ることは、多様性のある現代社会において重要です。

 なお、全ての班で担当の先生は、児童が運営に少し戸惑った時や、終末のまとめの助言の際には発言していましたが、それ以外には一切発言せず、ほぼ全て児童により運営できていました。児童が主体的・自治的に話し合い、物事を決めて(ここまでが当日)、それを実行する(2月に遊ぶ)という教育的なプロセスがしっかり出来ていることになります。リーダー役の高学年の児童も達成感や有用感を感じることができますし、下級生は上級生から話し合いのスキルなどを学ぶことができます。このような子ども同士の学び合いがあり、充実した取り組みであるため、学級活動を含めた特別活動の活性化のモデルになると考え紹介しました。

 異学年混合の活動といえば、私が令和6年3月まで2年間校長をしていた長野県内の中学校では(併設する小学校も)、普段の学級そのものが異学年混合でつくられていました(イエナプラン教育)。子どもが年齢を超えて学び合い、助け合うことの重要性を、経験を通して理解・認識している私にとって、本校の取り組みはとても共感的に受け止めたことを付記します。



(記・長沼豊教育長)


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