上板橋第二中学校(令和6年12月12日訪問)
教育長訪問記
12月12日(木曜日)上板橋第二中学校を訪問しました。教育委員会訪問の授業見学に同行しました。
本校は、教科センター方式(注1)の新校舎を活用した、より専門性の高い授業づくりを推進しています。宮田校長に案内されて9年生の授業を3つ見学しましたが、板橋授業スタンダードに則った授業が確実に行われていることがわかりました。

例えば、写真の授業の黒板には「授業の目標」と「本日の流れ」がきちんと書かれています。これにより生徒はその授業で何を達成すべきか、それをどのような手順で遂行していくかが可視化されて理解できます。目標(小学校では「めあて」と呼ぶことが多い)を定めて、見通しをもって取り組むことで、生徒は授業のゴールとそれに至る流れを意識しながら主体的に学ぶことができます。この2つのマグネットシートに加え、「ふりかえり」のマグネットシートも用意されていることから、どの教室(授業)でも、この3つを確実に可視化した授業が学校全体で行われていることになります。

数学の教科センターの教室を見せていただきました。この教室では生徒が自分で学習方法を選んで取り組むことができる配置になっています。写真を見ればわかるように、先生の説明を受けるコーナー、ペアやグループで学び合うコーナーがあり、窓側には窓の方を向いて一人で取り組むコーナーもあります。
このように、これからの授業は生徒が同じ方を向いて同じことを同じようにするというものから、自分で内容や方法、ペース、場所を選んで行うタイプもあり得るということです。文科省が個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を求めていますが、既に本校では実践されていました。私が授業スタンダードSタイプと呼ぶ授業形態です。SはSelf(自己)、Select(選択)のSです。ただし毎回このタイプの授業ということではなく、これがふさわしい単元や授業で行うのだそうです。つまり先生にとっても通常の授業形態かこのタイプかをSelect(選択)できるというわけです。


本校では生徒のボランティア活動にも力を入れていて、子ども食堂のお手伝い、児童館の活動(水遊び)のお手伝い、盆踊りの出店のお手伝い、地域センターのフェスティバルのお手伝いなどさまざまな活動を行っています。その成果が認められ、令和6年度の東京都教職員互助会主催「第21回ふれあい感謝状21」で優秀賞を受賞しました。生徒の自己肯定感や自己有用感が高まっているそうです。
このように本校では教科学習だけでなく、社会性や情操面を含めた全人格的な教育を実践していて素晴らしいと思います。
(記・長沼豊教育長)
(注1)教科センター方式とは、授業を実施する「国語教室」や「数学教室」といった各教科の専用教室と、各教科の教材や展示物を設置できる「教科メディアスペース」と呼ばれるエリアがあり、各教科の学びを深めることのできる方式のこと。
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