高島第六小学校(令和7年1月24日訪問)
教育長訪問記
1月24日(金曜日)高島第六小学校を訪問しました。教育長ぶらっと訪問になります。
本校の校長は令和6年度に着任した寺内校長で、学校経営方針には「自己肯定感を高める学校を作ります」と掲げています。児童一人一人が認められ自信をもって取り組むことで、学力や生活態度が向上することが期待されます。私も校長会での講話や教育委員会の職員向けの話で、自己肯定感と自己有用感の重要性を述べていますので共感しました。


寺内校長に案内されて3校時、4校時に全学級の授業を参観させてもらいました。印象に残った点はたくさんありますが、今回はタブレット(一人一台)端末を利活用した授業に絞って紹介することにします。
GIGAスクール構想により端末が導入されてから3年になりますので、上の写真からもわかるように、児童は慣れた手つきで端末に入力したり、グループ学習では端末の画面を反転させて発表したりしていました。工夫して利活用している様子がわかります。GIGAスクール構想の導入当初とは明らかに違う光景で、学校や教室によって差はあるのかもしれませんが、「文房具のように使いこなす」という文科省のねらいは十分に達成できていると感じています。つまり「端末を導入する時期」から「端末を有効に利活用する時期」に入ったということで、授業などでの活用方法の真価が問われます。

これまでの他校への学校訪問でも見かけましたが、上の写真のように児童が端末に入力したものを一斉に電子黒板に映写することが可能ですから、先生が個々の児童の課題の進捗状況を確認したり、児童相互で入力内容を確認しあったりすることもできます。そうなると、端末を利活用していない時代とは異なる授業展開の可能性が広がっていると思います。その意味では教科・領域の枠を超えたDX(注1)としての授業研究を校内で、または学校を超えて(学びのエリアなどで)行うなど、今後の取り組みを期待しています。例えば教科学習だけでなく、端末を利活用し電子黒板と連動させて学級会を行ったらどうなるのでしょうか。興味深いところです。
ちなみに寺内校長も端末を駆使していて、学校に関するさまざまな説明を画面上でしてくれましたし、校舎内を案内してくれた際も常に端末を持ち歩いていました。また玄関の壁面にはモニターがあって、当日の予定や給食のメニュー等が映し出されていました。私が目指していきたい、学校や教育委員会のDXの考えとも合致しています。

授業参観後には校長室で給食をいただき(有料で)、その後学校の様子などを伺いました。その中で、今後は学校をノーチャイムにするというお話もありました。児童が時計を見ながら自ら判断して行動するという教育的視点があって良いと思います。このように、これまでの「当たり前」を見直していくことは重要であると私は考えていますので、このことに限らず色々とチャレンジしている姿勢は誇らしく思います。そのような「挑戦する校長」「挑戦する学校」を応援していきます。
冒頭に述べた自己肯定感を高めるというのは、児童だけでなく先生のそれも向上させるという実践で、ミニ研修と称する学びの機会を設け、先生たちが学びたいことをOJT(注2)の形で実施しているとのことです。校内研究の資料には「前のめりに学ぶ職員室」と書かれていました。またビッグ研修と呼んでいるものでは自己肯定感を育むためにコーチング勉強会を開いているそうです。意欲的、主体的に学ぶ教職員集団を形成している点には敬意を表します。
(注1)DXとはDigital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)のことで、デジタル技術を活用して業務やビジネスモデルを変えることです。
(注2)OJTとはOn the Job Training(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)のことで、職場で仕事をしながら仕事の知識・技能などを学ぶ手法です。
(記・長沼豊教育長)
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