2024年5月19日 こどもアトリエ「ポップアップをつくろう なにに見えるかな?」

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ページ番号4001881  更新日 2024年5月23日

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5月19日には絵本作家でデザイナーのすぎはらけいたろうさんを講師に、こどもアトリエを開催しました。すぎはらさんの絵本シリーズ「たべるのだあれ?」は、それぞれの動物たちの口の形や特徴的な食べ方を、シンプルなポップアップで表現したもので、いま子どもたちにとても人気です。今回は、この絵本の中のしかけを使って、子どもたちが何に見えるか想像しながら絵を描くというワークショップを行いました。

当日は、午前の部も午後の部もキャンセルなく、みんな元気に参加してくれました。
アトリエの冒頭、すぎはらさんは座って子どもたちを集めて、「たべるのだあれ?」を読み聞かせしてくれました。ページを開いたり閉じたりしながら読むと、動物たちが「モグモグ」と口を動かしているように見えるので、子どもたちも大喜び。
この絵本シリーズの犬のしかけを例にして、今日のワークショップでやることを説明してくれました。すぎはらさんが作ってきてくれたサンプルの絵は、犬とおなじしかけを使ったものですが、天地ひっくり返して不思議な生き物が描かれています。
続いて、画材に使うクレヨンでの描き方のコツも教えてくれました。紙にクレヨンで色を塗りながら、色を重ねると自分だけの色になるという説明をしてくれました。青いクレヨンを塗った上に水色を重ねると、ちょっと違った青色になります。さらに黄色を重ねると緑色に変わります。子どもたちに身近なクレヨンですが、その使い方をちゃんと教えてもらう機会はあまりないかもしれません。さらに、すぎはらさん自身はクレヨンを「こってり」と塗るのが好き、というお話もしてくれました。

席に戻ったら、まずはポップアップの組み立てに挑戦です。「たべるのだあれ?」シリーズの中から5種類のしかけを選び、画用紙に切り取り線と折れ線を印刷したものを用意しました。でも、線を見ただけではどんなポップアップになるか全く想像できません。まず真ん中で折り、黒線をハサミで切り、赤と青の点線は折り筋を付けます。一度紙を開いて、中央で反対側に折り、山折り・谷折りの指示通りに折ってみると......ポップアップになりました!真っ白ですが、開いたり閉じたりすると、いろんな形の口が動いているように見えます。

子どもたちは、ポップアップを眺めたり、のぞいたり、動かしたり、向きを変えたりしながら、自分には何に見えるか想像しました。何を描くか決まったら、それぞれ自由に絵を描いていきます。クレヨンの使い方を最初に教えてもらったので、いつもよりも力強く塗り重ね、何色も混ぜたりして、クレヨンの特徴を体感しながら制作することができました。

制作中、すぎはらさんは子どもたちの様子をこまめに見て回り、ちょっと悩んでいる子を励ましたり、「もう出来た!」という子にも完成度を上げるためのアドバイスをしたり、子どもたちの気持ちを受け止めながら向き合ってくれました。
子どもたちのおもしろいアイデアを見つけると、すぎはらさんはみんなに声をかけて紹介してくれたので、クレヨンの「おなか」を使って描いたり、色の重ね方などで質感が表現できたり、描き方のバリエーションが増えていきました。さらに、動物の顔の形に切り抜いたり、ポケットをくっつけて食べ物をたくさん入れたり、ベロが飛び出すしかけを考えたり、紐を使って虫が飛んでいる様子を表現したり、絵本仕立てにしたり。子どもたちのアイデアはどんどん広がっていきました。

最後には、作品を持って集まって発表会です。すぎはらさんは、子どもたちが頑張ったところ、工夫したところ、感心したところなどを丁寧にコメントしてくださり、子どもたちも自分の作品に自信をもつことができたのではないでしょうか。そして、一人ひとりに「100点満点!」と言ってくれたので、子どもたちは大満足の様子でした!
すぎはらさん、すてきなワークショップをありがとうございました。

「たべるのだあれ?」のポップアップのしかけは、どれもとてもシンプルです。すぎはらさん自身も、紙を半分に折って切って折って、何に見えるか考えながら作ったそうです。みなさんも、自分のオリジナルのしかけを作ってみたり、クレヨンで自分の色を塗ってみたり、おうちでも楽しんでみてくださいね。

 

読み聞かせ

クレヨンの説明

制作の様子1

制作の様子2