2024年7月28日 しかけ絵本をつくろう2日目
7月28日(日曜日)、小学生を対象にした「しかけ絵本をつくろう」の2日目となりました。講師は、デザイナーで絵本作家の岡村志満子さんです。1日目に教えてもらった「しっかりとびだすしかけ」を使って、子どもたちは自分のオリジナルのアイデアで絵本を作っています。
13時30分から開始の講座ですが、少し早めに来て作業をしたい子のために13時前からお部屋を開けていたら、子どもたちはどんどん集まってきて、13時30分には全員が自分の作業を始めていました。ごあいさつのあと、志満子先生にこの日の予定をお話してもらいました。最初の1時間で中身のページをすべて終わらせること、そのあとに製本して表紙・裏表紙を付けて完成させること、片付けをしたら、保護者の方にお部屋に入ってもらって発表会をすること。子どもたちの絵本の進捗状況はバラバラですが、志満子先生は、すでに中身が終わったという子に対して、自分の絵本を見直して、絵本がもっとカッコよくなるようにするにはどうしたらいいか考えるように言いました。しかけがうまく動くかチェックしたり、のりがはがれている部分をしっかり貼ったり、色をもっと丁寧に塗ったり、小さいしかけを大きく作り直したり...子どもたちにアドバイスをしていくと、作品の完成度がどんどん上がり、見違えるようになってきます。一方、まだ中身のページを作り終わっていない子には、時間配分を伝えて、作業のスピードを上げていきました。
この日も開始から1時間くらいのところで休憩を入れましたが、子どもたちは遊びだすこともなく、水分補給もそこそこにすぐに作業に戻りました。休憩の後は、製本作業の佳境となりました。ページとページを糊でしっかりと貼り合わせ、最初と最後には表紙と裏表紙になる紙を貼ります。背になる部分を製本テープで巻くと、見た目にも本らしくなりますし、補強されて丈夫になります。最後に表紙と裏表紙に絵を描き、タイトルと自分の名前を書いて完成です。
中身のページ作りに時間のかかった子は、表紙はお家で仕上げることにしましたが、製本作業まではできるだけ終わらせることにしました。一方、早めに完成した子は、最後の30分くらいはしかけのカードづくりをしました。
3時45分には作業を終わらせて発表会の準備にとりかかりました。子どもたちが熱中して制作した机のうえは、紙や道具が山のようになっています。大急ぎで片付けて、部屋をちょっと模様替えして、みんなの絵本をきれいに並べたら、4時に発表会の準備が整いました。
お部屋の外で待っていてくれた保護者のみなさんに入っていただいたら、まずは志満子先生から子どもたちが取り組んだことについて説明してもらいました。つぎに、子どもたちの作った絵本を実際に手に取って楽しむ時間をとりました。子どもたちは自分の制作に集中していたので、他のお友達の作品を見るのは新鮮だったのではないでしょうか。大勢の人に作品を見てもうらうのは、ちょっとはずかしい気分がした子もいるかもしれませんが、しかけ絵本はやっぱり自分の手で動かしてみるのが楽しいですね。
最後には、一人ずつ前に出て、自分の絵本を紹介してもらいました。志満子先生はそれぞれの頑張ったところや工夫したところをコメントしてくれたので、保護者のみなさんはじっくり耳を傾けていました。2日間頑張って作品を完成させた子どもたちの表情も晴れやかでした。
いちからしかけ絵本を作るのは簡単ではありません。志満子先生は、サンプルをたくさん準備して子どもたちの意欲を引き出し、1人ひとりの気持ちを尊重しながらも、かっこよく仕上がるように指導してくれました。子どもたちもやる気まんまん、とっても積極的でした。自分のやりたいことやこだわりをしっかり持ちながらも、先生のアドバイスも受け入れて、それぞれの個性が表れた絵本が出来上がりましたね。
絵本のしかけは、種類もたくさんありますし、アレンジも無数です。志満子先生も試行錯誤しながらサンプルを作ったそうです。みんなも、ぜひいろんなしかけに挑戦してみてください。